2015年 12月 31日 ( 1 )

2015年の年の瀬に

今年もお世話になりました。
〈戸定邸(旧徳川昭武邸〉にて〉 SIGMA DP2 Merrill
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 2015年もあっという間に年の瀬を迎え、我が家でも慌ただしく新年の準備に追われています。
「男着物・3年目の着物道楽」を書いている途中に12月に入り仕事もそれ以外も多忙になってしまい、記事が途中になってしまいましたが、新年に入ったらまた再開したいと思っていますのでよろしくお願いします。
 私にとって、2015年は出会いの年でした。年を重ねたせいか、旧友との再会の機会も増え、また、ちょっとした偶然から町会の役などもやらせていただき、お祭りやお餅つきなどの伝統的な行事などにも触れ、改めてその神事としての意味を知ることができたのは良い機会でした。
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 2015年は、世の中もずいぶん慌ただしく変動した年だったと思います。
 インターネットによる圧倒的な情報量が溢れる一方で、物事をしっかり考えるということがややもすると出来にくくなってきたように感じ、本を読む時間を増やそうということを意識するようになりました。年を重ねれば重ねるほど、自分の無知を知ることになり、若い人から教えられることも増えました。
 テレビや新聞などでは連日、喧しい議論がなされていますが、クルマジャーナリズムの記事でも触れたように、議論に複眼的な視点が欠けていると感じられる機会が多くありました。どんな物事にも多面性があり、ある面から見ればそう見えても、それを裏から見れば違う視点になることが往々にしてあるものです。この頃は地位のある方がおよそ耳障りのよくない発言をされたりすることがありますが、思い起こせば学生時代、私たちが最も重んじていた様式は、自由な議論ということであったように思います。旗幟を鮮明にすることも大切なことだと思いますが、読む人、聞く人の立場も考えてバランスのよい考え方をもっと大事にして欲しい世相だと思います。

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松戸市にある二十一世紀の森と広場という公園は、この地域に豊富にある湧き水を活かした心地よい空間です。
もっとも多いエリアでは1日770トンもの水量がわき出しているとのことであり、ひとつひとつの流れは小さくても絶えずわき出す清水は、私たちの生活を麗し、絶えることのない時の流れを感じさせてくれます。
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写真家・大西みつぐさんのムック「ほのぼの旅情カメラ」は、もともとは「水景譜」というタイトルで雑誌に連載されていた記事をまとめたもので「水」がキーワードになっています。水に誘われて短い旅をする、、、そんなスタイルに惹かれて、今年は何度か養老渓谷を訪れました。
穏やかな気持ちではなかなかいられない日常であるからこそ、清らかな水の流れと心地よく吹き抜けていく風のある森林空間に身を置いて、心身の健康を保ちたいという風に考えていました。

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 白洲次郎さんの著作集「プリンシプルのない日本」の寄稿の中で作家の辻井喬さんは、「私は、風とは自由であり、水と共に我が国の美意識の源なのだ」と書かれていましたが、私もそのように思います。
 また、方丈記に「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」とあるように、絶えず流れゆく時の流れの前には、一人一人の存在など所詮小さなものであるようにも思います。
 流れゆく清水には、様々なことを洗い流し、新たにしてくれる力があるようにも思います。「水に流す」は私たちの美意識のひとつです。それは、「ノーサイド」のルールに見られるように、ひとつひとつにけじめをつけて前を向いていく考え方にも共感するものです。
 清水の絶えない流れのように、自分も心を磨き、新たにして、飛躍する新年にしたいと考えています。
 来年もどうぞよろしくお願いします。


2015.12.31 bjiman

by bjiman | 2015-12-31 14:08 | ご挨拶・お礼 | Comments(0)