こんな暑い日は、冷酒で。~仁勇 純生大吟醸 無濾過生原酒しぼりたて~

毎日、猛暑が続いていますね。
私は普段の食事のお供とするお酒は、日本酒を常温でいただくのが習慣ですが、こんな暑い時期だけは、冷酒がいただきたくなります。
、、、で、せっかく冷酒といくなら、普段はおつきあいしない要冷蔵の生酒にしたくなるんです。
生酒は、出荷前の工程で通常行う加熱殺菌(火入れ)をしない、いわば生きたままのお酒。
そのままにしておくと腐ってしまうので要冷蔵になっていますし、開栓したら早い内に飲んでしまわないといけないので、一升瓶をおいておきたい私は、こんな時でないとあまり手出しをしません。猛暑が続く、こんな日々の楽しみなんです。
今日いただいたのは、地元、千葉県の地酒・鍋店(なべだな)の代表的な銘柄・仁勇(じんゆう)の純米大吟醸、無濾過生原酒です。手軽な大きさといえば四合瓶が普通ですが、このお酒はワインの瓶に入れられている点がちょっと現代的。若い方で日本酒にあまり馴染みのない方に体験してもらう入門としてもいいアイディアではないかと思いました。
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日本酒の楽しみを先輩に教えて頂いた頃は、先輩に勧めて頂いたおいしい他県の地酒を楽しみ、また、ちょっと味を覚えると、色々な各地の銘酒を楽しむということをやっていました。
しかし、北海道に赴任した時、暫くは北海道の地酒の味に馴染めずにいたのに、札幌生活が楽しくなってきたと同時に、北の各地のおいしいお酒の味を覚えてからは、すっかり考えが変わりました。

〈私の愛飲する、北海道の地酒たち、札幌の千歳鶴、増毛町の国稀、夕張郡栗山町の北の錦、小樽の北の誉〉
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お酒は、ご縁でいただくものでもあります。
北海道のお酒たちは、北海道の環境で育ったお米、北海道の仕込み水で仕込まれています。
やっぱり北海道の美味しい海産物を、北海道の空気感の中でいただくならば、北海道の米、北海道の水で育ったお酒がよく合います。
札幌から千葉に帰ってしばらくは、お魚の味の違いに呆然とし、北海道から海産物を取り寄せ、北海道のお酒をいただいていた私ですが、しばらくするとそんな無理なことも諦めました。やっぱり地元を愛したい、地元の美味しい空気感の中で生きていたい、そう思うようになったら、自然と地元のお酒に目が向きました。
千葉県は米どころで、おいしい水源にも恵まれています。そういう意味では、おいしいお酒があるのも、いわば当たり前のような気がしました。他県産のお米を使ったものも多いようですが、何と言っても大事なのはお水です。でもあまりブランド力が強いとは言えないので、例えば東京の居酒屋においているかというとそうではありません。
地域を愛する心、地域のお酒を嗜む心は、同じ故郷の中で自然に生きていく気持ちの表れのように思います。
私は今では、①地元のお酒、②北海道のお酒、③岩手県や山形県など東北地方のお酒をアットランダムにいただいています。それらの間に、各地のお酒とご縁があればたまに入れています。あまり大げさなものではなく、一升瓶で2千円~3千円程度の純米酒を選ぶようにしています。醸造用アルコールを添加する本醸造は、味は好きなのですが思うところがあって自分で買うのは純米酒にしています。

〈千葉県山武市の寒菊が醸す「まつど」、山形は出羽桜も好きですが、この時は「初孫」、岩手県の「南部美人」常用酒のひとつ〉
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なぜ、このことを書いたかというと、私は、ヨーロッパの自動車が好きで、特にイタリア的なものに憧れていました。
でも、イタリアを知り、実際に見たイタリアは、州のワインを愛し、州の料理を愛する国、人たちでした。ふと我を振り返ったとき、足元にはおいしい地酒があることに気づきました。
私が大学時代にお酒の世界で大いに教えをいただいたアルバイト先の先輩は新潟出身でしたが、八海山でも越乃寒梅でもなく、地元の鶴齢(かくれい)という日本酒をこよなく愛され、私にも大いに教えてくれました。しばらくは地元でない私も、日本酒といえば鶴齢と思っていたものです。スキーに熱中していた頃、石内丸山のスキー場でいただいたお酒は、ワンカップだって大関じゃなくて鶴齢でした。
私の地元・松戸には地酒がありませんが、周辺にはたくさんの地酒があります。
そんなことで、ヨーロッパの自動車を知り、イタリアやフランスに憧れた結果、私は、その精神から地元、千葉県の地酒を愛するようになりました。
私は、ヨーロッパ偏重、中でもドイツ偏重のクルマジャーナリズムを見ていて、彼らの欧州に対する思いは幻想ではないか、結局は振られるだけではないかと思うようになりました。ドイツ人の多くは、ドイツ国内で日本酒や日本料理を大いに好んだりはしないでしょう。それはクルマでも同じ事です。自国の文化を語ることができるのも、自国の文化を知らなければできません。
私は、ドイツ車に対する憧れもなくなりました。尊敬しないというのではありません。選択する理由がなくなった、というところでしょうか。ドイツには、ビール純粋法という法律があると聞きます。モルト100%でないとビールとは言わないというこの法律の精神を、若い頃は感心して、日本ではエビスこそビールだと思っていました。でも今は、お米の入ったものでも、コーンスターチの入ったものでも、ビールではないとは全然思いませんし、ドイツの考え方が全てだとは思いません。アメリカのバドワイザーだって美味しいです。もちろん日本の黒ラベルも美味しいです。あれも良いしこれも違った意味で良いという柔軟な考え方が私は好きです。日本酒は純米酒にしているので、その点は矛盾するのですが、、、。
そしてそういう考え方の芯をなすものは、地元愛であって欲しいと思います。
日本酒は強くて、、、とおっしゃる声もよく耳にします。お酒は地域によってそれぞれで、九州に行けばお酒といえば焼酎です。私の友人でも九州各地の連中は、イモの地域と麦の地域では、絶対に意見が一致しません。そんなものですよね。
お酒はお好みのものなので、それぞれのお楽しみということでまったく良いものなんですが、私は日本酒党なので、何かの機会に、ぜひお一つ、、、とプッシュ(笑)しておきたいと思います。

by bjiman | 2015-08-07 01:09 | おいしい幸せ
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