大島紬の着物ができあがりました。

11月18日、反物からお仕立てを頼んでいた大島の着物が出来上がったとの事で喜び勇んで取りに行きました。でもなかなか広げる時間がなくて、一週間後の24日、ようやく広げて写真を撮りました。
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和服には色々専門用語があって最初は戸惑う事も多いものです。今回は反物を買って、お仕立てをお願いすることからやってみたので色々勉強になりました。
今回のお着物は、袷(あわせ)という裏地が入るものでジャケットでいう総裏です。袷は、1月~5月と9月のお彼岸過ぎから12月までの季節を着るもので昔のスーツでいうところの「3シーズン」というところでしょうか。裏地は正花(しょうはな)といって表の生地が正絹であっても木綿を使うのが男物の特徴なのだそうです。好みで正絹を張ってもいいのですが木綿が一般的ということで木綿を張りました。
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大島といえば縦横にかすり糸を組み合わせて模様を織り出す事が特徴で、男性用の場合は、亀甲模様が代表的な柄のひとつですが、私の大島は横糸だけのかすり糸で模様を表現するちょっとリーズナブルな仕様(横双「よこそう」といいます。)です。ちらし亀甲という柄で、最初はどこに亀甲があるのか分からなかったのですが着物が出来てきてみたら気がつきました。なるほど亀甲が散らされているといえばそんな感じです。
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着物が出来てきた時というのは本当に嬉しいものです。このたとう紙に包まれたお洒落感。日本文化の素晴らしさをもっともっと広めたいと思っています。
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たとう紙をあけるとこんな風に着物が入っています。白い糸はしつけ糸で、これを着る前に取ります。
今回は袷の着物がはじめてだったので、お仕立てもまずは基本からということで手縫いの「男仕立て」でお願いしました。「男仕立て」というのは、足で押さえつけながら仕立てる方法で、男性が仕立てるという訳ではなく女性の仕立て師の方でも男仕立てが出来る方もいらっしゃるそうです。
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羽織は、裏地をどうするかが好みの選択になります。普段着の紬などでは色合わせをした無地のものでも良いのですが、今回は大島ということで少し贅沢をして額裏(がくうら)という水彩画のような柄のものを張ってみることにしました。
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袷の着物の場合は、下に長襦袢を着ます。長襦袢もはじめてだったので少し贅沢をして正絹でお仕立てをしました。柄は鳥獣戯画で、割とポピュラーな柄です。とても好きな柄で、着てみると正絹のしなやかな着心地がたまらない心地よさで、これは本当に気に入っています。(贅沢なので、次はポリエステルの仕立て上がりのものにしようと思っています。)
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和服・着物生活を始めようとすると、色々なものを揃えるのが最初は大変です。下から肌襦袢、長襦袢、腰紐、着物、また腰紐、帯、上に羽織、羽織紐、この季節はその上に和服用のコート、下はステテコ、足袋、履き物、、、と本当に数多く、しかも和服を着ない場合にはこれらは一つも持っていない、ということになって最初は揃えるのが大変。でもこれらは1回買ってしまえば使い回しが出来るので一度揃えれば後は着物だけ買ったり履き物だけ増やしたりとそれほど負担無く和服生活を楽しめると思います。実際私も夏の浴衣から始めていたので、腰紐や足袋、肌襦袢などのこまごまとしたものは持っていたので今回の袷はそれほど困らずに着ることができました。正絹の着物はとにかく着心地が最高です。しなやかでひんやりした着心地。それでいて色々重ねて着ているので予想以上に暖かい。こんな和服の魅力をこれからも発信していきたいと思っています。
私が和服をいつか着たいと思っていたのは、子どものころ、父が正月を必ず着物で迎えるという習慣で、その姿をいつも憧れていたことも動機のひとつです。今回の大島は、そんなイメージをもって作りました。父はもう20年も前に亡くなりましたが、今回の大島を機会に、母が父のしていた帯をプレゼントしてくれました。憧れの父の格好を、少しだけまねできたかな。
(写真は、40年ほど前のありし日の父の着物姿。この帯を引き継いで締めています。)
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羽織紐も父愛用のものをイメージして似たものを買いました。色は、父のものはイメージの中では同じ金色だったのですが、今回写真で確かめてみたら、父のものは茶色でした。子どもの頃、この丸い部分の正絹のさわり心地が大好きで、よく触っていたことを思い出しました。今回実際買ってみたら、あの時と同じ感触でした。
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2012.11.24 
SIGMA DP2x
RICOH GRD2(ちらし亀甲柄と羽織紐の写真)
by bjiman | 2012-12-09 02:06 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(4)
Commented by renchiyan2 at 2012-12-09 05:53
おはようございます
着物に凝り出したらカメラどころではないのでは・・・って心配になって
きますね
Commented by tetsu at 2012-12-09 22:02 x
こんばんは。

素敵ですね~
自分は全く知らなかったのでお恥ずかしい限りですが
色々とお話しを伺い、とても勉強になりました。

正直、現在はとても乱れた世の中ですから
今一度、原点に戻ると言うか・・・
和の文化を見直すことも必要かなと感じます。
Commented by bjiman at 2012-12-10 02:42
夢遊さんこんばんは。
そうですね(笑)。最初はお金もかかるし、実際カメラに割ける予算は
ありません(汗)。
正直、今は現有のラインナップで不満がないということもあります。
Commented by bjiman at 2012-12-10 02:46
tetsuさんこんばんは。
ありがとうございます。
色々読んでいただいてどうもありがとうございました。
tetsuさんがおっしゃっているような事を私も思っています。
日本も戦前戦後と色々な事を経験してきた筈なのに、この頃は世代
の断絶というか、温故知新ということがあまり活かされていないような
気がするのです。
プロスポーツ選手が、不調になったらよく基本に戻って確認をすると
いうことがありますが、生活や文化などにも同じような事が言えるの
ではないかと考えたりしているところです。
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