豊平峡温泉(札幌市南区)

豊平峡温泉は、定山渓温泉街からほど近い豊平峡ダムに行く途中にあります。
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初めてここに行ったときは、広い駐車場が満杯であることと、入れ替わり立ち替わり溢れるほどの人がいたのに、常連風の女性がすれ違いざまに、「今日は空いてるね。」といったことに驚きました。
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 ここは秘湯風の外観、もとは豊平峡ダム工事の際の作業員小屋というだけあってプレハブ風の、ちょっと傾いたような建物です。中へ入るとまず食堂というのも驚くところ。しかもここは本格的インドカレーのレストランでもあり、入り口脇では、インド人シェフがせっせとナンを焼いているのです!2階に上がっていくと廊下から右上にライトアップされた自慢の露天風呂が見えてきます。
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雪のない季節に見るとこんな感じです。
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2階に上がると休憩室になっています。小さなクラシックな木製棚の貴重品入れに貴重品を入れて左側の廊下を上がっていくとお風呂になっています。
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お風呂の写真が撮れないのが残念なところですが、ドアを開けて中に入ると白い湯煙に溢れた内風呂は足元が長年の湯花で洗濯板みたいにでこぼこになっていて、まさに「秘湯」という言葉がぴったりの雰囲気。露天風呂はとても広大でもっと驚きます。雰囲気的には、野外にあるプールという感じです。それくらい広い!温度はややぬるめなのですが、広大で、ところどころ浅くて寝られるようになっているところがあるのでのんびり寝そべっていればぬるめの温泉でも暖まってきます。もとより内風呂に入れば熱いくらいなので、そこはお好みで。私たち夫婦は3度のご飯と同じくらい温泉好き。札幌は温泉天国で、クルマで1時間も走れば定山渓という本格的温泉街に行けます。定山渓は80度近い温泉があちこちから噴き出しているという湯量豊富な温泉街。豊平峡温泉は掘削で、定山渓温泉とは泉質も若干違いますが、広い湯船全て源泉かけ流しという豪華さ。しかも親父さんのお湯に対する拘りは相当なもので、今では保健所の検査の関係で難しい飲泉設備(専用蛇口)もあり、鉄臭い源泉を飲泉することができます。
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         お風呂も上がり、1階に降りてくれば食堂になっていますから、ご飯を食べて行かれます。
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ここの自慢はインド人シェフによる本格的インドカレーですが、北海道産蕎麦を使った蕎麦や親父さんこだわりの肉を使ったジンギスカンはとてもおいしいので、私たちは、豊平峡といえばジンギスカンを食べていました。
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親父さんが厳選しているというジンギスカンはとてもおいしいお肉。ここのジンギスカンは、あらかじめタレに肉をつけこんだ「滝川式」と呼ばれるスタイルのものです。この場合、お鍋のスリットは穴あきではありません。(対して焼いた後にタレにつけて食べるのは札幌式(あるいは月寒式)で、鍋のスリットは穴あきです。厳密に言えば、ここは味付き肉でも、焼いてからタレにつけて食べるので札幌式と滝川式の中間です。)
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滝川式で代表的なのは松尾ジンギスカン(マツジン)というお店で、マツジンの味付きジンギスカン(ちょっちゃんラムなど)は北海道展などではかなりの確率で入手できると思います。味の好みはそれぞれだと思いますが、滝川式の良いところは、つけ込んだタレと野菜の煮汁なども合わさって煮込み肉のような柔らかい肉を優しい味で食べられること。野外でのジンギスカンパーティ(ジンパ)の時や、自宅でホットプレートで食べる時などは、タレを別に用意しなくても、味付きなので焼いてそのまま食べてもおいしく便利でもあります。対して札幌式は肉を炭であぶり焼き、脂を落としながら食べるので、バーベキューのような、肉の味そのものを濃く感じられるような気がします。どちらもそれぞれに良さがあるので、機会があったらぜひ両方を食べ比べて欲しいと思います。お水も井戸水でとってもおいしいんです、何杯もおかわりしちゃいました。
豊平峡は、親父さんこだわりのお湯と食堂、本格的インドカレーとジンギスカンといういくつもの魅力がある施設です。観光の際などには機会があったらぜひ立ち寄ってみて下さい。
(ちなみに本格的インドカレー店があるのは、もともと市内でカレー店を営業していた息子さんが、この温泉施設の経営を継承するために、コックさんごと、こちらに引っ越してきたため、と聞いています。)

(2009.2.1(5枚目、6枚目は2008.4.5)、RICOH GRD2)


 
by bjiman | 2009-12-30 23:17 | 札幌日記(定山渓温泉)
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