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瀬川冬樹氏を愛読していた時代~私のオーディオ史~

オーディオの本を読み始めたのは中学生の頃でしたが、当時、オーディオは全盛期。オーディオ評論家と言われる方にも大家の方がたくさんいらして、それぞれ「俺は菅野沖彦派」とか「やっぱり庶民的な長岡鉄男」だとかあったと思います。
印象的なのは、今考えても皆さんとても文章力があると思う点で、それぞれの語り口で、オーディオを、音楽を、メーカー論を、熱く語っていましたし、著作も多くに及んでいると思います。私は、瀬川冬樹さんが大好きでした。中学生時代、まだ子供でしたが、氏のとても独特の語り口、、、特に「ひどく」という言葉を独特に使われるのが印象的で、「ひどく美しい、、、」といったような、文体を眺めながらどんどん氏の文章に惹きつけられていったものです。
そんな氏の著作集が出ていると知ったのは2014年の頃。その著作集「良い音とは 良いスピーカーとは」((株)ステレオサウンド)は、私が気づいた時には2013年5月発行の初版が全て売り切れていて、中古でも探すしかないか、、、と思っていたら2014年9月に増刷版を注文分だけ刷るというような話があったので兎にも角にも注文を入れて入手できたときはとても嬉しかったです。

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中学時代、特に忘れられない氏の文章は、下の中学時代に撮った写真の中にある、確かSoundMATEか、playtapeのどちらかの巻末に載ったショートエッセイで、ウィーンフィルの会場(?)のセンターマイクに軍事機密の技術を使って無線機を付け、それを自宅の2Tr38cmでゆっくりと楽しみながら録る、、、でも軍事機密を違法に転用している怖さでドキドキし、結局、バレる、という所で目が覚める(夢だった、、、)というような、落語の「夢オチ」のような展開ですが、テープの本だったのでそんな話にしたんだと思います。こんな、ちょっとしたショートショートみたいで、逆に言えば通り一遍のオーディオ評論家ではない文学的な要素が魅力の氏らしい文章だったと今でも印象に残っています。でも今ではこんな違法な事を夢想しなくてもウィーンフィルのニューイヤーは非常に高音質で中継を聴いて自宅のオーディオで楽しめる時代になったのだから隔世の感があります。
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氏は昭和56年(1981年)に46歳という若さで亡くなられ、当時高校生だった私には衝撃的でした。特に読んでいるだけで辛さが伝わってくるような友人の菅野沖彦氏の追悼文が忘れられません。
自動車評論家もそうですが、果たして没後30年も経ってもなお著作集が増刷され、愛読されるというような時の重みに耐える文章を残すことができる方が今どれだけいらっしゃるかと思います。氏の著作集から読み取れることは、やっぱり真剣に書くということだな、と改めて思わされます。それと、やはり読書量なんでしょうね。話題が豊富です。この時代の方ですからとても珍しいという訳ではありませんが、アンプの自作も出来た方ですし、工業デザインもされていました。中でも外国のメーカーのエンジニアとの対話など今読んでも非常に今日的な議題として読むことができました。いい文章は古くならないし、今でも示唆に富んでいました。
また、氏と言えばJBLというくらいJBLを愛されましたが、かといって、今改めて読み返してみても国産メーカーの論評も丁寧にされていて印象的です。
これからの時代を生きていくために、自分も勉強しなければ、そして、たまさか読んでいただくかもしれない文章を書くときは、一生懸命書こうと思うのです。

(長岡鉄男氏の本もずいぶん愛読したものです。)
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2017.6.27 bjiman

ネットを見たら氏の著作集はまだ新品が売られていますから、さらに増刷されたのかもしれません。氏のファンの多さにナルほどとうれしく思います

by bjiman | 2017-06-28 01:47 | PCオーディオへの道 | Comments(1)

Sansui monitor2130 を迎えて1週間

Sansui monitor2130を迎えて1週間経ちました。予想以上にうまく部屋にもフィットしてくれたと思います。
Sansui monitor2130 (JBL Professional2130+JBL 077+JBL Professional3105)/SIGMA DP2 Merrill
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とりあえずジュータンマットに直置きした時の最初の課題は低音域のブーミングでしたが、これも山本音響工芸の木製インシュレーターを設置してみたらすっきり解決し、かなり制振された感じで、床が振動している感じがかなり低減されたと思います。一方で、ブーミングしていた時の芳醇な感じも低減したように感じますが、この辺は全体のバランスということかと思います。木製インシュレーターはウレタン塗装でローズウッド風に塗装されていますが、これもmonitor2130の雰囲気に良くマッチしていると思います。(SIGMA DP1 Merrill)
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monitor2130の中心的なユニットは、30cmフルレンジのJBL Professional 2130。このユニットは、元々はジェームス・B・ランシングさんが1948年に発売したD131で、2130では、PA等のプロフェッショナル用途に合わせて、耐入力を100Wまで引き上げています。耐入力の引き上げにはボイスコイルのギャップの精密化などが必要なようで、その分価格も高く、1974年頃のD131の国内価格が1本49,400円であったのに対し、2130は1973年当時の価格が1本71,000円もします。30cmですのでフルレンジというよりはワイドレンジユニットですが、8KHzまでカバーした高音域の実力は十分で、中央のアルミのセンタードームからはかなりの音量の高音が出ています。ヴォーカルなどは生々しい音で再現されますし、発展型の後継機、楽器演奏用のE120はギターアンプでも使われるものですから、エレキギターのサウンドもご機嫌です。
2130も077も今では貴重なアルニコVマグネット仕様ですが、アルニコV=サウンドもご機嫌という風潮はちょっといかがかなと思います。確かに当時の周波数特性の表などを見ていると、フェライトマグネット仕様になってから低音域がアルニコ時代よりも下がっているものも見かけましたが、アルニコマグネットには減磁しやすいという特性もありますし、古いアルニコV仕様は、そういうものだと思って使う必要もあると思います。再着磁なんていう高度な技術もあるようですが、一般には特殊な世界の話だと思います。
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私のmonitor2130では、高域側をJBLのディバイディングネットワーク3105を通じてクロスオーバー周波数7kHzでTweeterのJBL077に分担。
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077は、JBLの著名なスタジオモニター4343にも用いられた2405の民生用バージョンで6.5kHz以上をカバーするスーパートゥイーターですが、105dB(7kHz)の最大音圧がありますから、かなりの音量の高音が出ます。といっても2130の方も101dBと驚異的な高能率なので、ネットワークでのアッテネーターのボリューム位置は、現在は「3」で聞いています。(写真は4の位置になっていますが、それを3に下げています。「1」側がマイナス側です。)
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よく見てみると、JBL Professional2130の30cmユニットは、コーン紙がかなりキレイ。アルミセンタードームも、70年代当時のものとは思えない輝きだし、エッジも新品同様です。2130は、コーン紙をアッセンブリー交換するリコーンキットが豊富に出ているので、おそらく、アッセンブリー交換されているのではないかと思います。
アルミセンタードームの接着部分の下を見ると、ダンピング材がちょっと垂れたのかそれを拭いたような跡が見られます。でもこういうリコーンキットが豊富に出回っているというのもBtoBビジネスでシェアを持つJBLならでは。コンサート会場ではまだかなりの2130が音楽を鳴らしているでしょうから、キットが必要ですし、そういう背景があって初めて豊富な中古の出物が良い状態であるのでしょう。長く使い続けられるという点では国産メーカーも見習うべき点があるのではないかと思います。
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このmonitor2130の個体は、どこかでキャビネットも再塗装したようです。30cmフルレンジのフレームに、キャビネットバッフルの黒塗装がはみ出ていますから、2130を装着したまま作業したのではないかと思われます。
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低音用のバスレフダクトが上に付いているというのもあまり見ない形式ですが、フロアのブーミングを考えると結果的には我が家では、このダクトが上にあったのは良かったと思います。耳を近づけてみると、重低音が響いてきます。
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とにかく、ご機嫌なmonitor2130。仲良くやっていけそうです。
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2017.6.24 bjiman
SIGMA DP1 Merrill
SIGMA DP2 Merrill

by bjiman | 2017-06-25 03:47 | PCオーディオへの道 | Comments(0)

Sansui Monitor2130② ~山本音響工芸のインシュレーターを試す~

Sansui monitor2130 が我が家に来てからまだ4日目ですが、とっても音が良く、空気感溢れる中に溶けこんでいくような、ちょっと熟成されたお酒のような味わいを楽しませてくれています。
しかし、フロア型のスピーカーなので、底面にジュータンマットを引いて直置きしていたのですが、低音がボコボコとフローリングの床を振動させるのが気になったので、早速対策してみました。こういうのはトライ&エラーなんだと思うので、あまり一度に費用をかけることはしたくありません。
そこで選んだのが、山本音響工芸というメーカーの出している木製のインシュレーター。
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この製品は、本体がアサダ桜材、まん中の尖ったピン型ベースが黒檀で出来ています。とても固い材なので、ピンの突き出た部分でスパイクとして重量を受け止めて振動を軽減させる効果も期待できるし、サウンドも低音のフロアとの干渉が防げる、結果的に音がスッキリするということらしいので、とりあえず導入してみました。
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このモデルには(大)と(小)があり、大きさが若干異なるのでどちらにするか迷ってメーカーに問い合わせてみたところ、フロア型なら大の方がいいですねぇ、、、ということでしたが、セカンドオピニオンも大事と秋葉原のヨ○○○カメラで聞いてみたところ、この手の製品は高いからいいとも言えず、また、原因がはっきり除去できるという保証もないので最初に買う物としてはあまり大きく、高価なものはオススメできないと良心的なご助言もいただき、(小)の方にしてみました。4個で5千円くらいで、ポイントも溜まっていたので、1万円以下で8個揃いました。
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早速セッティングしてみました。この製品は、まん中のピン型ベースによって、アサダ桜材のベースよりも約3mm程度浮いた状態で安定するように出来ています。これがインシュレーターとなって制振するというのですが、効果はどうでしょうか。。。音を出して台を触ってみると、台にまで振動が伝わっていると感じられる場合とそうではない場合があり、特定の周波数には効いているのかなと思いました。正直、劇的な効果は感じられませんでしたが、まぁきっと制振してくれているのでしょう。
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店員さんによれば、これで駄目ならゴム型のシールをインシュレーターに貼るといいと思いますがゴムは良い音の振動も消してしまうこともあるのでよく考えてみてください、とのことでした。
しばらくこれで様子を見てみようと思っています。

2017.6.21 bjiman

☆☆2017.6.22追記☆☆
改めてきちんと音だしをしてみて驚きました。低音のブーミングがすっかり取れて、、、いや取れすぎかと思うほど音が変わりました。よく言えば非常にクリアに、悪く言えば軽い感じになりました。制振効果はかなり高いという感じです。

☆Twitterでも色々書いていますので遊びに来てください。☆


by bjiman | 2017-06-22 00:50 | PCオーディオへの道 | Comments(0)

菊之湯 ~お料理が美味しかった松本のお宿~

今年の夏休みの旅行は軽井沢~松本だったのですが、機会を失って印象的だった松本を取り上げられないでいました。
そこで、今更ではありますが、ちょこっと取り上げてみたいと思います。
松本の浅間温泉は規模の小さい温泉街ですが、ここ、菊之湯さんは、なかなかに印象的なお宿でした。
「菊之湯」 SIGMA sd Quattro+SIGMA 18-35mmF1.8DC ART
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松本地方に多いという本棟造りという形式のお宿の建物はとても立派な古民家という感じで、ロビーも和の落ち着きがあります。
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お部屋の雰囲気の純和室で、とても落ち着けます。 10-20mmF4-5.6はちょっとピンぼけになってしまいました。
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懐かしいプッシュ式電話
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ここは今では少ない部屋食なんですが、何と言ってもお料理が良かったです。
最初から、とにかく美しく、上品。
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前菜の秋茄子胡麻掛け。こういうのお酒が合いますよね。
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イチジクの揚げ出し。針海苔。板さん、お料理が好きなんだなぁって、思いました。お洒落。
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この日のお品書き「初秋」というものでした。
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食べるのがもったいないような美しい盛り付け。前菜のほうづきトマト、小鯛笹蒸しなどなど。からし蓮根も美味しかったし、蓴菜がするするっと来るのもいい。
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笹蒸しの小鯛のきれいなこと!
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お椀は懐石の華だと思うんです。懐石料理店ではないのである程度はまとまって出てしまいますが、お料理は懐石ですね。そういう本格的な感じがしました。
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このお造り、食べなくても、見ただけで美味しい!って分かる感じですよね。実際美味しかった。。。
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お凌ぎ。古代米の蒸しご飯。
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イワナの塩焼き。こんなお洒落な出し方ってありますかね。
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お酒は、松本の地酒。岩波酒造さんの「鏡花水月」。純米生酒、すっきりした美味しいお酒でした。
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これは別注料理の和牛ステーキ。別注料理付きのプランだったので利用してみたのですが、これはちょっとイマイチだったかな。美味しかったですが。
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ちょっとフレンチみたいなお洒落な一皿。ホタテが美味しそう! 旅館じゃなくて、ここの板さんがやっているお店が近くにあったら「通います!」っていいたくなるようなセンス、お料理がお好きなんだなという感じがしました。
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冷やし煮物。カニが食欲をそそります。
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最後に揚げ物。やはり煮たり焼いたり蒸したり、、、色々な技法の中で、最後にちょっと揚げ物をいただくと嬉しいですね。
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お食事。止め椀が赤だしだとやっぱり嬉しいものです。
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こんな調子でしたから、翌朝の朝食も期待していましたが、期待に違わず、朝食もとっても美味しかったです。 SIGMA DP2 Merrill
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ここは、このお料理をいただくためだけにでも、もう一度行きたいなぁと思っています。。。

2016.9.8 @信州松本 浅間温泉 菊之湯にて

by bjiman | 2016-12-05 06:00 | 信州旅日記 | Comments(4)

(補足追記)誰のための自動車評論なのか。~レクサスHS250h に1年乗って、そしてそれから2年経って~

レクサスHS250hを購入する際、ある自動車専門誌のWeb記事でHSを取り上げたものを読みました。HSとクラウン、カムリ、SAIといったトヨタ・ハイブリッドセダンの中で、HSを選択する理由がよく分からないという趣旨でしたが、正直に言ってこのような議論をすること自体に相当驚いてしまいました。ではクラウンやカムリが高く評価されるかというとそういうことでもなく、むしろあまり好意的な評価を見ないし、その評価を読んでも共感できないものが多くあります。私はクラウンもカムリも好きでそれぞれに思い入れがあります。事実上国内専用の高級車として60周年を迎えるクラウンは多くのファンに愛され続けてきた「日本の高級車」です。カムリは8カ国で生産され、100カ国もの国で販売されるトヨタ最大のグローバルカーであり、全販売車種の1割を占めたことがあるというほどの重要な車種です。2007年には、USA TODAY が過去25年間に最もインパクトのあった自動車として、1992年型カムリを1位に選出しています。2014年11月現在のデータでも米国の乗用車販売1位です。
レクサスのエントリー・セダンであるHSは、この2車とは車挌や狙っているターゲットも販売台数も全く異なり、キャラクターの違いや魅力の違いが明確です。兄弟車であるSAIとHSも、キャラクターの違いをよく考えており、どちらもそれなりに選択する理由があります。しかし、自動車ジャーナリズムにとっては、どれもピンとこないもののようです。

(クラウン・アスリートと並んで)
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このWeb記事に限らず、自動車専門誌の記事や経済誌の記事の議論に感じる違和感の要因は、その評価が、クルマの背景や仕向地などのターゲットに沿ったものになっていないこと、車挌やサイズ、価格や販売台数などのファクトに基づいた客観的なものになっていないことだと思います。
落語の噺家は、藍染めの職人、蕎麦屋、ご隠居の先生から花魁にまで、了見に従ってその者を演じきる芸があるからこそ、聞き手が共感するのだと思います。クルマを語ることも同じ筈であり、その評価は、それぞれに生まれ持った相手の立場を踏まえた複眼的なものであることが必要ではないかと思います。また、実際のサイズや価格、販売台数などのファクトに依ったものでなければ客観性が担保されません。

(北米で販売好調な、Toyota Camry とNissan Altima 。ハワイで車窓から。)
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自動車専門誌や経済誌などの自動車記事は、概して欧州車、特にドイツ車寄り、国産車にはアンフェアと感じるものが多くあります。また、私が長年愛用したシトロエン・X'sara のような地味なクルマにも目を向ける機会などほとんどなく、当時、シトロエンといえば、その独特のサスペンションであるハイドロを装備しているかどうかばかりに目がいきがちであり、兄弟車のプジョー306との違いを「サニーとカローラよりも違う」という風に評価してくれたものは僅かなものでした。今でもエキゾチックなDSラインばかり取り上げているのを見ると相変わらずだと思います。自動車は国民性や文化の違いが色濃く出るものです。このようなものを評価する際に、単眼的であったり、自虐的であったりすれば、精神性の豊かな評価などできようはずもありません。

2015.1.10 bjiman
Camera SIGMA DP1 Merrill DP2 Merrill

☆補足追記☆2016.11.23
この記事もたくさん読んでいただいているのでお礼も込めまして補足追記します。

私が1999年から2013年9月まで14年乗ったシトロエン・X’sara (日本では「クサラ」と呼ばれていましたが、フランス語読みでは 'x' を発音せず、単に「サーラ」と発音するようです。)は、私が出会ったクルマの中でもとりわけ印象の深い、一目ぼれのクルマでした。
CITROEN X’ sara 1999年型 (ディーラーの工場にて)
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全長は、わずか4,165mmと4.2mにもならないコンパクトさ。同じCセグメントの兄弟車、プジョー306がVW・ゴルフが標準化したともいえる5ドアハッチバックスタイルであるのに対し、リアウインドウ以下のボディラインにほんの少しノッチをつけてセダン風に見せている点がスタイル上の特徴。ノッチがある分、ハッチバック車よりもいく分フォーマルに見えて、ひとつ上のクラスの人気車・Xantia(エクザンティア)との共通イメージを持たせる役割もあったと思います。
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シトロエンはプジョーに吸収合併されてPSAとなってからは、プジョー車の先行開発という面も担っていたので、X'saraも306より早く登場するのですが、同じシャシーを使いながら306はスポーティ、X'saraはエレガントと上手くキャラクターに差を付けていると思いました。それは当時のメーカーのイメージそのものでもあり、当時、親しかった友人の306に乗った時にも驚いたくらい。306は、当時のホンダ車のように、ウインドウスクリーンの見切りが低く、地面に低く這って獲物を狙うライオンのような意識をドライバーに印象づけましたし、ATのトルクコンバータは同じZFを使っているのにシフトスケジュールのセッティングがまるで違っていて、1→2→3とストンストンと上がっていく感じがマニュアルシフトみたいだと思いました。私のシトロエンは「あれ?シフトしないの?」というくらい動かないんです。4速でしたが4速はOD状態で町中ではまず入ることはなく、3速ATみたいでしたね。だから都市での燃費は悪かったですけど。

友人のプジョー306と CanonEOS650QD/EF35-135mm
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1999年当時、X'saraを買った私の次の目標は明確で、もちろんエクザンティアでした。当時、CGの小林編集長が絶賛して長く社用車としても愛車としても愛用したこのクルマに、私はとても憧れていました。ベルトーネ・デザインのボディラインはシャープでした。ベルトーネデザインといえば、免許を取って間もない学生時代、親しかった友人の部屋の窓から見える駐車場にいつも駐車していたのが、エクザンティアを後継とすることになるシトロエン・BXでした。このクルマを初めて見たときの驚きは今でも忘れられないくらいで、ベルトーネに在籍していた時代の鬼才 マルチェロ・ガンディーニのデザインしたBXは、80年代当時の私にはまるで未来から来たクルマのように見えていました。ガンディーニデザインでは、ルノー5(サンク)が大好きでした。ルノー5には、日本ではサンク・ファイブなる訳の分からない名前のバージョンも出ましたが、こういうのも日本のフランス車ならではの笑い話。本名がホンダのディーラーと重なって使えなかったために「ルーテシア」(パリの古都名)なる名前で売られたクリオもそうですけどね。(トヨタ車がフランスで、トヨタ・エドとかって名前で売られるようなもの。)

シトロエン・BX @私が通っていたディーラーの工場で
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スポーティに対するエレガント、あるいはコンフォータブルというブランドメーキングは、当時、「スポーティなアルファ、エレガントなランチア、みんなのフィアット」とも言われたイタリアでも見られた手法ですが、VWに対するAUDIもどちらかといえば、クールでエレガントという方向にデザインされているように思います。ちょっとオシャレというか。初恋のクルマは、私に欧州FFのスタイルを教えてくれた初代FFコロナEXサルーンだった私は、何かにつけヨーロッパのDセグメントFFセダン、殊にフランス車に欲しいクルマが集中していました。エクザンティアだけではなく、ルノー21(ヴァン・ティアン)ターボは、ジョルジェット・ジウジアーロさんの端正なボディ、プジョー405、406は、歴代フェラーリをデザインしてきたピニンファリーナのデザインで、実にクリーンでシャープ。406クーペは殊に美しくてフェラーリが2drHTクーペを作ったらこんな感じかなと思わせるものがありました。今でこそ、シグマ、レクサス、着物の日々なんていって国粋主義みたいに思われる私ですが、クルマは、ヨーロッパ車が大好き。それはずっと変わらないんです。スペイン料理もイタリア料理もフランス料理も大好きですしね。

シトロエン・札幌の今はなきディーラーの工場で。初めてのミシュラン・スタッドレスタイヤを装着しているところ。わざわざ輸入したんで高く付いたことも思い出。
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私はこのクサラをとても気に入っていました。余りに気に入っていたので、この時代、クルマの雑誌をまったく読まなくなっていました。シトロエンはある意味唯我独尊ですから他を気にしないでいられるというところもありました。シトロエンファンは旧車好きがほとんどですから、古くなっても気にならない、むしろ最初から、シトロエンは旧くなってからの方が味がある、なんて若い頃から思っていたこともあって、旧くなったことすら良いように(ヨシヨシ旧くなってきたな、なんて)思っていましたから、確か、12年目に2度目のタイヤ交換をした時はディーラーの方でも新車を勧めるのを諦めていたようでした。
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そんな私がクサラをとうとう諦めた時、シトロエン、ないし大好きなフランス車のDセグメントセダンを検討しなかったのは2つ理由があります。
一つは単純。今でもそうですが、当時ヨーロッパ車のDセグメントセダンは軒並み大型化してしまっていたのです。私があれほど憧れていたシトロエン・エクザンティアのサイズは、わずか全長4,445mm×全幅1755mmしかありませんでした。現行型プリウスは4,540mm×1,760mmですからプリウスより小さい。当時の欧州Dセグメントセダンは、今日本で乗ったらコンパクトカーなんです。そういう時代でしたが、私がHSを買った当時の2013年、シトロエンのDセグメントセダンはC5。全長4,795mm×全幅1,860mm、回転半径6.1mというシロモノですから、特に全幅1,860mmと回転半径6.1mはあまりにデカすぎ検討しようがありません。ほどなく輸入中止になりましたがむべなるかなです。背景には、ヨーロッパでもセダン市場が縮小していることがあります。日本のメディアはすぐ日本のメーカーがセダンが売れなくなったりすると欧州車に席巻されているとか、「ミニバンばっかりの日本」と書きますが、フランス車、イタリア車のセダンを見て下さい。Dセグメント車の大型化に伴って上のクラスのEセグメント車の行き場がなくなり、DとEの統合が進みました。日本では欧州車的な展開をするマツダを見ると分かりやすいと思うのですが、旧カペラを大型化したアテンザはルーチェと統合されましたから余計大きくなりました。なぜか?もちろんメディアの皆さんが「日本はミニバンばっかり」と書くミニバンやSUVの市場が世界的に拡大しているからです。そもそも、今の欧州スタイルのミニバンの嚆矢は、ルノー・エスパスです。どっちが本家か考えて書いてもらいたいものです。
シトロエンも本国フランスでもC5の上の、サルコジ大統領が公用車とした「C6」は生産中止になってEセグメントが途絶えてしまいましたし、プジョーもDの407とEの607を統合した508を登場させていましたから同じ。全長が4.8mに届こうかというFFのセダンが日本で売れた試しはありません。ましてや全幅が1.86mにもなるFFセダンの日本での市場はほとんどありません。回転半径が大きくなるので物理的にとても乗りにくいということもあります。
もう一つは、年齢も重ねて、これから先、どうせ同じように使うお金なら、日本の企業戦士が作ったものにしたいという風に思ったこともあります。
クサラはハイオク指定で都市の使い方では燃費もリッター7km台(札幌時代は12kmくらい走ってくれた)でしたから、レギュラー仕様の燃費のいいクルマにしたいといこともありました。札幌時代、私の駐車場の隣はクラウンで、そのスタイルにかなり惹かれていました。そんな事から、当時のトヨタ・セダンのハイブリッド車として、クラウン、カムリ(とハイブリッド車じゃないけどマークXも)を候補に試乗したんです。レクサスは価格面でCTのみ考えていました。
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クルマは試乗してみなければ分かりませんが、試乗すればすぐに相性みたいなものがあると思います。
最初に試乗したのはクラウンでした。楽しみにもしていたし。でも、いざ試乗車が出てきたらその迫力に圧倒されました。えぇこんなの乗るのという感じでしょうか。運転してみると静かだし、後席に乗った妻の評判も上々でしたが、やはり乗せられている感がとてもありましたし、私が愛してきたヨーロッパのFF車からすると変わりすぎるということがありました。年齢的にも、ちょっと早い感じがしました。これは、ニッポンのセダンなんです。最高級の。そういう乗り物ですよね。見積もりはしてもらいましたがすぐに気持ちは決まりました。

toyota crown royal /SIGMA sd Quattro+SIGMA 18-35mmF1.8
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次に試乗したのがHSでした。なんとなれば私が試乗したクラウンの店の、隣がレクサスだからです。レクサスは、予算的にはCTしか検討したくなかったのですが、CTは展示車に乗っただけで検討から外しました。このクルマは、日本車では初めての欧州車的なサイズ感覚で作られたCセグメントカーですが、高級車ブランドの小型車の性格としてよくあるタイプでちょっとリッチなセクレタリーカー的な設計になっています。
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私のシトロエンと比較してみていただければ後席のドアの大きさが全然違うことが分かっていただけると思います。シトロエンは4枚のドアが同じ大きさに切られて、真横から見るとウィンドウグラフィックが台形に切られています。しかしCTは明らかに前席が大きくてクーペのような作り。これがファミリーカーとパーソナルカーの設計方法の違いです。
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実際CTのMC担当は女性でしたし、メーカーのCM動画を見ても明らかです。

そこで、隣にあったHSを見てみたらこれが一目惚れ。初めてクサラに乗った時を思い出しました。あぁこれだ!というものがありました。
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内装を見れば、これがイタリア車やフランス車を非常に意識していることがすぐに分かりました。第一この「エクリュ」というベージュとキャメル色のカラー設定の組み合わせは、私の大好きだったランチア・イプシロンのコニャックというカラーの組み合わせに非常に似たものでした。
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ボディの基本が同じトヨタブランドのSAIと一緒にするピントのはずれた評論家がいますが、SAIとHSはコンセプトやターゲットが全然違うクルマです。
内装を一つ一つ選んで注文するHSは、SAIと比べたらずっと高額です。それは当たり前のことですが、その分SAIはお買い得です。HSは、フランス車的な香りがする内装色を選んでおり、豊富なカラー、特に明るい色、ベージュ、エクリュ、アイボリー、キャメルのほか、赤色も「ガーネット」なんていうしゃれた名前のカラーです。こういう色から選んだHSは、ちょっとオシャレなパーソナルカーという性格が強くなるでしょう。
(アイボリー色のHSと限定色車のHS)
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SAIはトヨタ車として共通のブランドイメージで作られており、当然ながら注文生産などではありません。カラーの設定はトヨタ車としては多い方ですが、もちろんHSのようにシートの色や素材、パネルの色の組み合わせをパーソナルにすることは考えられていません。でもその分ずっとお買い得なんです。それでいいという方もたくさんいらっしゃるでしょうし、クルマ選びとは元来そういうものです。
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レクサスのような高級品を買うのは、ある意味ライフの一部を一緒に買うようなところもあります。
場所代込みみたいなところもあるでしょう。その分、対応も非常に良く、ディーラーでは行き届いたサービスで、いつも満足させてくれます。実は、今日も電話があり、恒例の年末の演奏会を鑑賞できることになりました。セールスマンの方もずっと変わらずケアしてくれています。そういう「ライフ」というのも、大事な要素です。
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「大人のクルマ」というところでは、カムリはちょっと悩んだクルマです。
アメリカで長年ナンバーワンカーとしての地位を築いてきました。このクルマのコンセプトは米国流に磨き抜かれたもので、その分、虚飾を排した合理的な大人感があります。逆に言えば、それが日本での不人気になっているとも言えます。カムリといえどもオーバー300万円の高級車です。高価格になると、日本ならもっと違う何かが求められるでしょう。大型車でもありますから、それは欧州車のステータスだったり、あるいはクラウンのような豪華感だったり、、、その点カムリは合理的すぎるんでしょうね。
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カムリの室内はキレイに整理されていますが、どこか異国感の感じられるもので、外国でレンタカーに乗ったような感じというか。私にはちょっとブカブカ感がありました。
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それと、あまりディーラーの悪口はいいたくないのですが、私が交渉したお店は、正直に言ってカムリを売る熱意みたいなものがまるでありませんでした。いいですよとかもなく、カムリのような(日本では)稀少車は試乗のために在庫を調べて、在庫車を予約しないとおちおち試乗にも行けませんからあらかじめネットで調べて予約してから行ったのに、出てきた試乗車のシートは埃が目立ちました。売っている方がシンパシーを感じていない、、、そういうものはお客にも伝わります。ちょっと残念でしたね。ツマの印象も良くありませんでした。カムリの場合、なにしろ上に引用しているアメリカの記事にあるように、アメリカ人をして「日本人が初めて作ったアメリカン・セダン」との評がすべてを表しているように思います。このクルマは米国人の普段着のクルマなんです。そういうクルマを育ててきたトヨタは郷に入っては郷に従えを実直に詰めていった結果として素晴らしいことだと思います。一方、クラウンが守っている1.8mの横幅を、カムリは優に超えてしまっています。ツマ目線では、もう「その時点でない」。ということになりますし、実際、日本では横幅1.8mを超えるセダンが売れるということはそうそう例があるものではありません。

(悪くはないが、絶対これに!という印象も持ちにくい、それが個性でもあるカムリ)
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冒頭、レクサスHS250hを購入する際に最初に読んだある自動車専門誌のWeb記事で、「HSとクラウン、カムリ、SAIといったトヨタ・ハイブリッドセダンの中で、HSを選択する理由がよく分からない」という趣旨のものをご紹介しましたが、それに対する私の答えがこれです。
「ちょっと前のフランス車的なDセグメントセダン。FFで。」というコンセプトで探せば、このHSしかないと思います。他にありますか?と聞きたいくらいです。
冒頭で引用した記事の記者が、HSに対して、積極的に勧める理由がわからないとしつつ、「期待するものを間違えなければ長くつきあえるクルマだと思う」ともしていました。その、「期待するものを間違えなければ」を、このように具体的に説明することが、商品としてのジャーナリズムに求められるプロの仕事であるはずだと意見しておきたいと思います。
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2016.11.23 追記
SIGMA sd Quattro+SIGMA 18-35mmF1.8DC Art
SIGMA DP1 Merrill
SIGMA DP2 Merrill


by bjiman | 2016-11-24 00:54 | CAR | Comments(0)

SIGMA 150-600mmF5-6.3DG OS HSM Contemporary

sd Quattro を導入するときから決めていたこと、それはレンズのラインナップをどうするかということで、Artシリーズの18-35mmF1.8DCがまずあって、レンジの狭いこのレンズの欠点をカバーする意味で、便利なContemporaryシリーズの高倍率ズーム(18-300mmF3.5-6.3)で補うことが基本形。そしてもう一本ということで真っ先に候補にしていたのが、「150-600mmF5-6.3DG OS HSM Contemporary」 でした。

SIGMA sd Quattro+SIGMA 150-600mmF5-6.3DG OS HSM Contemporary (上SIGMA DP1 Merrill、下DP2 Merrill)
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今、SIGMAでは、150-600mmF5-6.3という凄いスペックのレンズを2種類揃えています。一つはスポーツ撮影を考慮したヘビーデューティ仕様。もう一つがこのコンテポラリーシリーズの軽量仕様で、こちらはレンズ重量が1,830gに抑えられています。そうはいっても重いですけどね。そして、こちらであれば価格も実質10万円程度で入手できるようになっていて、一昔前なら考えられないリーズナブルさ。いい時代になったものだと思いつつ、このレンズに狙いを定めていました。今買うならコレだと思うんです。 (SIGMA DP3 Merrill)
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軽量化のために、例えばズーミングした時の鏡筒はプラスチックで、18-300mmと同じようなものですが、、、
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カメラ本体との接続部分とレンズ先端部分は相当しっかりした作りになっています。三脚座は簡単に外すこともできます。
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手ブレ補正は、通常のモードと、流し撮りモードの2つがあります。あとはAFの際にピント合わせの距離レンジを望遠側に制限してAFを早くするモードがあります。
手前の細いリングがピントリングなんですが、これは慣れないとかなり戸惑うのではないかと思います。レンズフード側の幅広いリングはズームリングでこちらは操作しやすいだけにちょっと残念。MFで使うようなレンズではないのかもしれないのですが、、、私としては珍しく、今のところほとんどAFで使っています。
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このレンズは600mmまでという超望遠域をカバーしながら、明確に手持ち撮影を考慮しています。それらしく使うにはしっかりした三脚が必要ですが、フィールドでは手持ちが使えるのはやっぱり便利。次回は、テスト撮影の結果を中心に書いてみたいと思います。
SIGMA sd Quattro+SIGMA 150-600mmF5-6.3DG Contemporary
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2016.11.13

by bjiman | 2016-11-14 03:09 | 使用機材シグマのカメラ・レンズ | Comments(2)

翻訳時代からの卒業~レクサス・LFAから見た私のレクサス論(後編の②)~

私が若い頃、国産車と欧州車のいちばんの差は、高速性能だと言われていたと思います。ハンドリング、スポーツ性、、、きっとそういう要素のいくつかは今でも国産車と欧州車では差があるものがあるでしょう。長年シトロエンに乗っていた私は、あの居心地の良さを他で体感することはありませんでした。そういった差の証言の集合がいつか伝説となって、欧州車=進んでいる、国産車=遅れているというステレオタイプな批判につながってきたと思います。
その意味で、レクサスは、トヨタの、欧州プレミアムブランドに対する挑戦でもあるし、私はその点で強く共感しています。
レクサス・LFAは、近くで見るととんでもないスーパー・スポーツカーだと思います。

〔レクサス・LFA(開発用のモデルをほぼ市販車仕様に仕立てたもの)〕 SIGMA DP1 Merrill
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最近、LFAを開発した、トヨタのテストドライバーだった、故・成瀬弘さんと社長の豊田章男さんの「師弟関係」を取り上げた「豊田章男が愛したテストドライバー」(稲泉連著)という本を読みました。2016年3月に初版一刷だったものが6月には3刷になっているので多くの方が読まれたのだと思いますが5年間取材して書かれたということや、トヨタも写真を提供したり、豊田章男社長ご本人のコメントや多くの社員、テストドライバーの証言も多くあることから広報部が協力したのかなと感じさせるところもあって、読み応えがありました。著者は、若者の労働問題を多く取り上げている方であるせいか、成瀬弘というメカニック、テストドライバー一筋に生きた一社員が、社長の考え方に深く影響をさせたという点に「光を見る思い」があったと書かれていましたが、年配の私から見ると、トヨタという会社の懐の深さの方が印象に残りました。
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豊田章男さんは、改めて言うまでもなく、世界一の販売台数を誇る自動車会社の創業者の家に生まれた方という特殊な世界にあり、あれほどの企業を牽引していくというそのビジネスの求める厳しさは想像を絶するものです。ドイツの、例えばVWなんかのエンジニアを取り上げたクルマの記事を見ると、彼らが博士号を持っていることも多いので、Dr.○○氏はこういった、、、なんていかにも知的な雰囲気で語られることが多い一方で、豊田家が歴代工学系であったことはそんなに取り上げられることはなかったと思います。例えば章男社長のお父様、章一郎氏は工学博士ですし、祖父の喜一郎氏も東大の法学部で学ぶ前に工学部を卒業しています。そういうエンジニアの、ものづくりの精神が強い職場で、経営学を勉強して米国でMBAを取った章男さんが御曹司の立場で会社の役員になってどういうアプローチを取るのか、、、というのは私のような一介の給与所得者でも難しいものがあるだろうな、、、と想像させます。
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トヨタのテストドライバー部門を統括する成瀬氏が、そんな章男氏に、「クルマの運転もわからないような人にとやかく言われたくない」と正面切って言って、「良かったら俺が運転を教えてやるよ」なんていうストーリーは、通常の会社組織ではなかなか考えがたいことだと思います。
しかし、歴代エンジニアの家系だった豊田家の歴代社長、章一郎氏も喜一郎氏も、現場に頻繁に顔を出し、メカニックやテストドライバー達とも親しかったといいます。この本の中でも、前述の成瀬氏の発言は、父の章一郎氏から、「運転を教えてやってくれ」と頼まれていたという話もあるというエピソードも拾っていました。そんなことでもなければなかなか言えることではないと思いますが、言われた章男氏の方も大変だと思います。でも、氏は成瀬氏に「弟子入り」し、テストコースで、サーキットで、レーシングライセンスを取れるようになるほどのレベルになるまで練習し、周囲のテストドライバー達ですら呆れるほどクルマから降りなかった、、、というのですから凄いモノです。ついにはアルテッツアの中古車を買ってレーシングカーに仕立てて、ニュルブルクリンクの24時間レースに出るまでになっていく話は迫力があります。
(エンジンは、4.8㍑V10)
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このLFAでも、豊田社長は、200kmを超えるようなスピードで、サーキットを走れる訳です。いくら大会社の社長とは言っても、こんな凄いクルマのコックピットに座って、200km以上のスピードでサーキットを走れ、、、なんて言われたら、、、ご本人も「とにかく怖かった」とコメントされていますが、ここまでやらないと大トヨタを牽引していくリーダーにはなれないのか、、、という厳しさを語っているものでもあると思います。
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しかし、レクサスがプレミアムブランドになっていくには、欧州のライバル達と同じような「ストーリー」が絶対に必要であり、こんなスーパースポーツを、ニュルブルクリンクという敵地のサーキットで徹底的に走り込んで開発していくという姿勢は、欧州のプレミアムブランドが取っている方法そのものであり、かれらもLFAの開発には敬意を払っていた(LFAがコースに出ようとすると、欧州のプレミアムブランドのテストドライバー達ですら道を空けた)というストーリーは読み応えがありました。
(タイヤサイズは、305/30ZR20。聞いたこともないようなスペック)
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クルマは欧州の伝統の上にあるのであり、グローバルにやっていこうとするなら、「彼らの言語」(単なる言葉、という意味ではなく)で話せなければなりません。最近はサッカーの日本代表選手がイタリアやドイツで、現地の言葉で流暢に話す姿が印象的ですが、彼らはもちろん言葉だけじゃなくて、全ての態度に対して、欧州のスタイルに適応しているんだと思います。そして倣うのではなく、「自分の考え」を持たなければなりません。トヨタが、ル・マン24時間レースにハイブリッドで勝負に出ているのはまさにそんな強い考えによるものだと思います。
LFAは、レクサスが飛躍していくイメージそのものであり、決して欧州のプレミアムには負けないぞという強い意志の表れでもあり、ブランディングなのだと思います。
レクサスのバージョン名にもなっている「F」は、富士スピードウエイ(FISCO)のFです。レクサスは、まさに、欧州を「翻訳」しているんです。
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そして、レクサスは、このLFAで培った技術・イメージを、市販車の各車に応用しています。スーパー・スポーツカーを開発するのは、そんな技術のステップアップを狙うという効果もあるんだと思います。
(レクサス・RC-Fのカーボンコンポジット製ボンネット。LFAはボディ各部をカーボンで仕上げており、こうした技術が活かされています。それにしても、このオレンジのボディにブラックのエンジン・フードと言えば、私的には、ISUZUのベレットGT-R。日本車初のGTを名乗った「ベレG」の頃流行ったブラックのフードは、太陽光の反射を抑えるためだったようですね。そんな70年代へのオマージュも感じられるカラーリング。やっている人はもちろん分かってやっているんでしょうけれど。)
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(レクサス・LFAのコックピットのタコメーターを中心にしたレイアウト。このデザインは、ISに応用されています。ISのボディ構造接着剤による接着技術も、LFAからの応用です。)
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そういう目で、もう一度、レクサス・GSを見て下さい。
GSにも、他のレクサスと同じように、GS-Fには、LFAと同じ「F」のデザイン。ブランドイメージは大切です。
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レクサスGSを取り上げて、
「トヨタではない、レクサスを買うのならいちばん大きいLSではないのか」
「いちばん大きいわけでも、使いやすいサイズでもないGSがどこを目指しているかまったく分からない」
「このサイズでこの価格のクルマが、レクサスでなかったらどう評価するのか」
なんて、ばかげたことを言うのはもうやめて欲しいんです。
GSは、この特集で書いたように、プレミアムブランドのEセグメントカーとしてはごくごく普通のコンセプトで、価格も、サイズも、欧州のライバル達と同じフィールドの中にあります。わざわざ分かりきっていることを、文字にし、表に整理して欧州的なセグメントからも、米国のEPA規格からも比較したのは、少しでも客観的な、数字に置き換えて説明し、クルマジャーナリズムがくだらないことを書くのを本当にやめてもらいたいと思っているからです。
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「(レクサスに乗っている人は)バッジにお金を払っているところがあるから」なんてくだらないことを書くのはもうやめるべきです。
プレミアムに挑戦していくには、中身にお金をかける必要があります。これまでさんざん説明してきたように、私のHSですら、内装は標準車以外はすべて皮で、本革の色は6色、素材は廉価版と高級版の2種類もあるんです。(廉価版の場合は色は2色)それに、パネルの色も何パターンの中から選ぶことができるグレードが多くて、こういうクルマを一台一台、ユーザーの注文を受けて作る、、、こんなやり方をしていたら価格が高くなるのは当たり前です。当たり前ですが、欧州車では、ごく普通に行われてきたことなんです。大型車だけじゃない、小粋なミニ、英国のヴァンデン・プラ仕様、フランスのルノー・5のバカラ仕様、イタリア・ランチアの私が好きだったテーマというクルマの内装は紳士服では有名なプレミアムブランド・ゼニアの生地が張られていました。最近ではポルトローナ・フラウ社製の高級な本革とかね。そういうものなんです。それどころか、以前、前のクルマですが、VWのパサートの英国仕様のページを見ていたとき、カーペットの色(オプションで付ける「フロアマット」じゃないですよ、床全体に張るフロアカーペット)を選択できるようになっていたのにも驚かされました。だからこそ、いまでもBMWがミニを作ればあんなに素敵に、FIATがチンクエチェンとをあんなにかわいらしく作れるんです。
(レクサス・HS Version-L)
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ましてや、セダン全体が不振の日本の中で、セダン中心のラインナップを取っているのですから台数が出ません。価格が高くなるのはある意味仕方ないのだと思います。
最近は、200t(ダウンサイジングターボ)も導入して、求めやすいグレードの設定にも努力しているように思います。
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レクサスに対して、「使いやすいサイズでもないGS」なんていう国際的な視点を欠いた批判はもうやめるべきです。
なぜレクサスが大きいか。それは欧州車と戦っていく必要があるからでしょう。大きいと言ってもそれは横幅がグローバルサイズになっていることが要因です。
だからこそ、GSの横幅が気になるなら国内専用のクラウンにすればいいのです。そのために、クラウンは国内専用にして、国内事情である横幅1,800mmピッタリにしているんです。GSはそれにならう必要はないでしょう。同じになっちゃうなら作り分ける必要なんてないんですから。
(この薄ピンクのクラウンの色はいい色でした。)
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クラウンはいま多色展開を図っていますが、以前から日本のクルマはボディ色が少ないなんて、欧州車びいきのメディアからは批判されてきました。それがいざクラウンの多色展開がされると、「話題づくりだ」なんて批判している評論家もいて、私はめまいがしました。話題づくりだろうが何だろうが、高級車には色の選択肢が多いことはいいことなんです。もっと前向きな批評をしてください。
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そして、ホンダの社員だった山野哲也氏が、ホンダに対して
「今のホンダのラインナップには幹がない。良いクルマがあっても枝なので、幹がしっかりしていなければ枝も輝かない」という趣旨のことを書いておられたことに対して、私は、強く共感しつつ、「とっても冷静に、客観的に言えば、このことは、ホンダも、ホンダを愛するユーザーも分かっているのです。」と書いた訳もここにあります。
クラウンがなぜ毎月2千台も3千台も売れているのか。GSが数百台なのに。それは、クラウンのサイズ設定は、国内事情を考慮したものだし、やっぱり日本の国内で使うには、今の欧州車の基準は大きすぎるんです。シトロエンだって、DセグメントのC5は輸入中止になりました。
昔の自動車ファンは、翻訳世代でした。欧州車そのままを受け入れていました。昔は排気ガスの規格もあって、並行輸入車の方が速いなんてよく言われたものです。左ハンドルの方がいいとかね。でも今のユーザーはそのままを受け入れません。大きすぎるものは大きすぎると選択しない。右ハンドルを選ぶ。それは翻訳時代を卒業したんだということだと思います。
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でも、翻訳すること自体は勉強として続けなければなりません。
今のホンダになぜ「幹がない」と感じるのか。それは、欧州車ならみんなやっているセグメントに沿ってクルマのラインナップを素直に揃えることをしていないからです。
でもこれは「しない」のではなくて、「できない」のです。
レクサスを見ると分かります。レクサスのラインナップは、CセグメントのCT、DセグメントのIS、EセグメントのGS。。。と欧州流に並んでいます。そして、コンパクトのCTだって、欧州流に横幅が1,765mmあります。長い間、こうした3ナンバーハッチバックではCセグメントカーは難しかったでしょう。そして今でも日本では難しいのです。
「プリウスだって3ナンバーだけど売れているじゃないか」と書いているライターがいましたけど、時間軸を考えて欲しいんです。クルマは、縦軸(同じブランドの大中小)横軸(同じサイズのライバル)、そして時間軸(どういう歴史を持っているか)がバランス良く揃うことが必要なんです。プリウスは量販車になった2代目からずっと3ナンバーなんです。時間軸から見て、クラスが変わった訳ではないんです。
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ホンダの米国版アキュラのホームページを見ると、セダンがコンパクト、ミドル、フラッグシップと素直に並んでいます。こうやって展開すれば幹がないとは感じないでしょう。でも、今セダンでベスト10入りしているのは5ナンバーのカローラだけなんですから、全車3ナンバーの今のアキュラのセダンを日本にはもって来ても量販は見込めません。シビックも今まではそうだったでしょう。シビックがなぜ日本で売れなくなったか、時間軸で考えれば分かるんです。初代シビックは全長が3.4mしかありませんでした。これは同時代のVW・POLO(3.5m)とほぼ同じです。ポロはBセグメントカーでカローラのCセグメントよりひとつ下のクラスです。でもシビックはカローラクラスまで上がって、5ナンバーさえも超えてしまった。POLOは登場以来40年経った今もBセグメントで、全長4m以下、全幅は1,685mmで5ナンバーに入っています。CセグメントのGOLFのように大きくなることはありません。決してラインナップの構成を乱さない。「だから」太い幹があるように見えるんです。もしトヨタがカローラを3ナンバーで出したらどうなるでしょうか。批判されるでしょう。カローラはずっと5ナンバーで作られてきた車だという時間軸を守らないと批判されるんです。それにトヨタは大衆とともにある会社です。だからカローラを、レクサスのCTとは同じクラスでは作らない。横幅を1,695mmに抑えて、5ナンバーセダンにするんです。コロナをプレミオに改めても5ナンバーは守る。マーク2をマークXにしても、全幅1.8mを超えない。クラウンを超えることはないんです。そしてそのことをユーザーもよく理解しています。だからトヨタには幹があるように見えるし、今でもカローラは、ベスト10ランキングに入るんだと思います。(この点ではマツダのラインナップは昔から欧州的で、デミオーアクセラーアテンザとB-C-Dセグメントで展開し、デミオとアクセラをベスト30に入れているのは立派。)昨日の毎日新聞のカローラを取り上げた記事にはこうありました。「(今のカローラは)ハイブリッド車に燃費で及ばないし、ハイブリッド車や軽自動車に押されてランキングも低迷している」。ばかなことを書くモノではありません。今のカローラはハイブリッド車もあるし、ランキングもセダンでベスト10入りしているのはカローラだけなんですよ!と言いたいですね。以前、Web記事にそう書いていたら、カローラにはフィールダー(ワゴン)があるじゃないかと書かれたことがありましたけど、これもおかしな話です。セダンベースのワゴンは結局は派生車種なので、元のセダンが支持されなければ太い幹、ブランドにはならないんです。ライバルのサニーカリフォルニアの後を見れば分かるでしょう?と言いたいですね。最近の自動車の記事はこういう基本的な認識を欠いたものが目立ちます。
(カローラ・ハイブリッド)
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翻訳から卒業することは大切です。日本には日本の事情があるのですから、それに沿った解釈をし、そういう製品を評価することは大事。ユーザーはそうやってクルマを選んでいます。
だからと言って翻訳(勉強)することも大事。国内事情だけではガラパゴス化してしまい、国際競争力が低下してしまいます。
今年4月、レクサスのハイブリッド車は、全世界での販売台数が100万台になりました。
北米が34.5万台、欧州が23.7万台で、日本(22.5万台)よりも多いんです。車種別に見ると、トップはRXで33.5万台。CT、ESと続いて我がHSは6.7万台で4番目です。
LSは4万台そこそこでRCの次に少ない。ハイブリッド車同士の比較ではありますが、100万台のうち、LSは4万台、4%に過ぎないんです。レクサスが求められ、評価されているのはLSがいちばんじゃないんです。GSハイブリッドは5万台でLSよりももちろん多い。
(もっとも愛されているレクサス・RX(ハイブリッドのRX450h)
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冒頭、この記事を書くきっかけとなった「レクサスを買うならいちばん大きいLSじゃないのか?」に対する世界の答えがこれだと思います。
もしレクサスがLSだけになったら、100万台のうちの4万台分しかないんですから、たった4%。その他の96%、96万台分の販売シェアはどこにいくんですか?セダンだけで見たって、ESとHSとISとGSの計は、28.95万台。LSの4万台の7倍以上になります。みんなが選んでる「レクサスのセダン」はLSだけじゃないんです。欧州のライバルメーカーは強大だし、アジアの各国もどんどん追い上げてきます。そのシェアを、そっくりライバルに渡すことにつながるんですよ。それは、当然、我々には失われた利益になるんです。雇用にも景気にも影響するでしょう。日本の中で、日本人として、日本の基幹産業である自動車界で生活しているのなら、少しはそういうことも考えて欲しいと思うんです。大本営発表をして欲しいと言っているんじゃないんです。でも、国益を害することになる無意味な批判は避けて欲しいと切に願ってこの特集を終わります。

by bjiman | 2016-10-24 02:45 | CAR | Comments(0)

軽井沢の夏休み⑧~万平ホテル編の⑤とっても素敵なメインダイニングでの朝食

万平ホテルの最大の魅力が、このメインダイニングでのお食事だと思います。

メインダイニング SIGMA DP2 Merrill
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とてもスタンダードなアメリカン・ブレックファストのオーソドックスさが却って新鮮。このメニューカード、大正時代から使われているデザインなのだそうです。
なんてかわいらしいんでしょうと思いました。
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とにかく雰囲気がいいダイニングの空間です。
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特徴の一つがこの「折上格天井」。上品な格式を感じさせます。
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箱根の富士屋ホテルにも同型式のものがありますが、富士屋ホテルの方は図柄があるのに対し、こちらはそれがないのが特徴なのだそうです。これは、万平ホテルの特徴であるステンドグラスに視線を集めたいという設計者の意図なのだそうです。
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ちなみに旧い写真ですが、2005年のGWに箱根富士屋ホテルに行ったときに、この折上格天井を撮っていた写真があったのでこの機会に載せます。こちらには可憐なお花の数々が描かれています。当時の200万画素の小さなデジカメ(SONY DSC-U30)で撮ったものなのでブレてますがご容赦下さい。
(箱根・富士屋ホテルの見事な折上格天井/SONY Cyber-Shot DSC-U30)
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万平ホテルのセンスの良さは、こうした和と洋のマッチング。和風の照明の向こう側、少し見にくいですが天井は網代になっています。網代の天井は好きなんです。
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ステンドグランス。クルマにゴルフバッグを載せている姿が描かれて軽井沢らしい感じがします。
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この写真はわざとマイナス露出にして、森の中で緑に包まれながら食事をしている雰囲気を写してみました。実際、ダイニング内の照明は小さく落とされているので朝の明るさの中ではこんな風の雰囲気に見えるんです。
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かわいいすずらんのお皿。そろそろ食事を始めないと。
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ジュースは、もも、りんご、グレープフルーツ、、、色々ありますが、私は長野県に敬意を表してりんごにしました。
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パンに載せるジャムは万平ホテルオリジナルのもので何種類か種類があります。これはブルーベリー。
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おいしい珈琲をいただきながら。
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オーソドックスな英国式で山形パン。やっぱりこれがいいですね。
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メインの卵料理は、ボイルド、フライド、スクランブル、プレーンオムレツから選べます。組み合わせはハム、ベーコン、ソーセージの中から選べます。私はスクランブルエッグとベーコン。

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厚切りでボリューム感のあるベーコン。あぁ食べたい(笑)
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こちらはツマ。プレーンオムレツにソーセージ。あぁこっちも食べたい! (SONY Cyber-Shot RX100)
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健康になれそう。朝のフレッシュサラダ。
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先端の形状が工夫されたような形になっています。食べやすいのかな?

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最高のダイニングの中で行き届いたサービスでいただく朝食。私はすっかり満足しました。、、、と同時に今度はこのダイニングで伝統のフレンチをいただきたいと思いました。
(SONY RX100)
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満足の食事後、ホテルをちょっと見学。朝のホテルのロビーは、静謐な中にもキリッとした爽やかさがありました。
(上SIGMA sd Quattro+SIGMA A18-35mmF1.8、下DP2)
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高い天井に、おめでたい亀をあしらったステンドグラス。(sd Quattro)
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カフェテラスの爽やかな朝は、多くの利用者で賑わっていました。
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行く人来る人、、、朝のロビーは大賑わいです。(DP2)
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私たちは売店でお買い物。ここの売店は内容も充実していて私たちには欲しいものがたくさんありましたが、記念になりそうな一彫堂のコーヒーカップや手ぬぐいなどを買いました。
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ホテルの周りはちょっとした散歩ができます。 (sd Quattro)
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しっとした散歩の後は名残惜しかったのですが、万平ホテルを後にしました。
ホテルに宿泊してこんなに感動したのは久し振りでした。
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2016.9.6 @軽井沢万平ホテルにて
SIGMA sd Quattro+SIGMA A18-35mmF1.8DC
SIGMA DP2 Merrill
SONY CyberShot DSC-U30、RX100





by bjiman | 2016-10-03 01:30 | 軽井沢が好き! | Comments(0)

軽井沢の夏休み⑦~万平ホテル編の④桧館での懐石料理

軽井沢・万平ホテルの和食処である「桧館」での懐石。
最初は山口県の日本酒ブランドのひとつ、獺祭(だっさい)のスパークリング日本酒(SIGMA DP2 Merrill)
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この日の献立です。
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上の写真だと献立の字がよく見えないですね。後でまた確認したいかなと思ったのでアナザーカットを。
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前菜。まるで飾りのような美しい一皿。西洋料理の直截なお皿と感覚の違う部分だと思うんです。善し悪しではなくて。コケティッシュな感じさえします。
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お椀。お椀は懐石の花だと思うんです。素敵なお椀にこれまで何度も出会ってきました。そんな目で見ると、あえて勉強不足を棚に上げて言えば、このお麩のお椀は、お麩のもっちりした感覚が強すぎて繊細さの点で今ひとつかなと思いました。
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獺祭のスパークリングを飲み干し、最初にいただいたのは、長野県に敬意を表して諏訪の真澄。真澄はさすがにいつどこでいただいても変な癖がありません。素直でお料理の味を決して邪魔しない。日本酒の良い持ち味を持っていると思います。江戸切り子のぐい飲みは私も似たものを愛用していますが、涼やかで暑い季節にはぴったりです。
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お造り。鮪、鯛、烏賊とベーシックな感じ。鮪は最近、こうした赤身のおいしさが(ようやく)感じられるようになりました。
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焼き物。お魚は、カレイの味噌漬け。器の織部の緑もよく似合います。
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冬瓜、小芋、湯葉などの焚き合わせ。良くある取り合わせですがほっこりした小芋と食感が気持ちのよい冬瓜。いついただいてもおいしい和の味ですね。
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蒸し物。前の焚き合わせと雰囲気はちょっと似ているけれど。揚げ芋饅頭の銀餡。銀餡というのは薄い葛餡のことなんだそうです。
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止め椀の赤だしと、お食事のきのこご飯。いただいていた時は少し平凡かな、と思っていたのですがこうして流れて見てみるとやっぱり美味しそうなお食事です。
またいただいてみたいですね。
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非常に基本的なことなのかもしれないのですが、ご飯の一粒一粒がきれいに形もくずれず、炊き加減も盛り方も本当にキレイ。プロの技ですね。
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水物。この写真はツマ撮影。こういう写真は、断然ツマの方が上手い!やっぱり好きだという気持ちがいちばんですね。あと、カメラもいいしね、RX100。 (SONY RX100)
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甘味と抹茶。最近、お茶会の体験練習に行っていないなぁ。。。(ここからまたDP2)
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いかがでしたか?私はとっても美味しいお食事でした。
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2016.9.6 @軽井沢万平ホテル  熊魚庵 たん熊北店にて
SIGMA DP2 Merrill
SONY Cybershot RX100

by bjiman | 2016-09-29 02:28 | 軽井沢が好き! | Comments(4)

軽井沢の夏休み④~万平ホテル~

今年の遅い夏休み。宿泊の最初は、軽井沢の伝統あるホテル、「万平ホテル」でした。

万平ホテルにて SIGMA sd Quattro+SIGMA A18-35mmF1.8DC
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このホテルの長い歴史等は、ホテルのホームページ等でご確認いただければと思いますが、ここ万平ホテルは、「なんで今までここに来なかったのか」と思わせるだけの魅力に溢れた素晴らしいホテルでした。
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1894年(明治27年)にそれ以前の旅籠から欧米式のホテルに業態転換し、「亀屋ホテル」として創業。歴史の荒波の中で、昭和20年には米軍に接収され、将校向けの保養施設となっていた私たち国民にとっては屈辱的な時期もあります。明治期には東郷平八郎、昭和に入っても三島由紀夫を初め多くの著名人に愛され、1976年からはジョン・レノンさんが気に入って毎年訪れるようになったという場所。昭和11年に完成したアルプス館は今もそのままの姿を維持しつづけています。
歴史を見つめてきたロビーには、何も形容する言葉を必要としない貫禄がありました。2007年には経済産業省が指定する近代化産業遺産に指定されています。
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玄関に飾られる「MAMPEI HOTEL.」の看板は創業当時からのもの。創業者の佐藤万平氏に因むものです。 (SIGMA DP2 Merrill)
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この日はちょうど移動中に雨が降ったりで、駐車場のHSも少し濡れました。駐車場自体は収容台数も多くて止めやすいです。
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風格ある館内には随所にステンドグラスがあしらわれ、上質な雰囲気を盛り上げています。
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この日の食事は和食を選択。京都の老舗、たん熊さんが入っています。この日の席はこちらではなくて、離れの素敵なお屋敷の方でしたが。
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風格あるダイニングでのフレンチのディナーをいただかなかったのは心残りですが、また来ればいいことですし。メニューが素敵な軽井沢彫の台に入れられていてオシャレ!
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ちょっとしたラウンジのようなミニコーナーも、窓から見える中庭のデザインがまるで一枚の絵画のようで。
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お部屋は、いちばん新しい別館。宿泊は直前に予約したのでこれは仕方ないところ。この別館は東急ハーヴェストクラブの会員制ホテルとして運営されていたこともありました。レイアウトはとっても素敵でゆったりしたオシャレなお部屋でした。
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窓の外側は森になっていて、窓越しに見る景観は、本当に森の中にいるようなくつろぎ感。いいレイアウトだと思いました。
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明日は、館内の資料館見学、それから夕食を取り上げてみたいと思います。

2016.9.6 @ 軽井沢万平ホテルにて
SIGMA sd Quattro
SIGMA A18-35mmF1.8DC
SIGMA DP2 Merrill

by bjiman | 2016-09-24 02:03 | 軽井沢が好き! | Comments(2)