かねき ~流山のちょっといいお店~

流山市は、松戸市のお隣。江戸川に沿って続くこの地域は、江戸時代から水運のご縁を今に残す、江戸情緒を感じさせて好きな町です。
そんな流山の中心、流山駅の近くにある京料理のお店「京料理 かねき」は、とても上品な京懐石の味を伝えてくれる素敵な場所です。

先週の日曜日、母の誕生日祝いということで、かねきさんの京懐石をいただきに伺いました。 (SIGMA DP1 Merrill)
c0223825_11351293.jpg
松戸、流山の辺りは、明治時代は東葛飾郡として同じ区画区分で、かつては東葛支庁という県庁の施設もありました。「トーカツ」は馴染みのあるエリア名で、クルマのナンバーを決めるときにも「東葛」が有力候補に挙がりました。そんなトーカツエリア、江戸情緒が感じられるお店はいくつか思い浮かぶものの、こういう上品なお店はなかなかありません。
c0223825_11540641.jpg
節分の時期でしたので、豆まきがフューチャーされています。
c0223825_11593554.jpg
落ち着きのある、和の空間。この日はテーブル席で。
c0223825_12011813.jpg
この日は、お昼のミニ懐石。最初は、ぶり大根。
素晴らしい大根の素敵な色合い。崩れないギリギリの加減。それでいてお箸をいれるとすっと切れる。プロの仕事です。
c0223825_12040315.jpg
京料理らしい九条ネギがキレイ。
c0223825_12072555.jpg
大根には、ブリの味がギュッとしみています。ブリの姿はお皿にはありませんが、口に含むとブリの姿が浮かび上がってくるという何とも味わいのある大根です。
c0223825_12090452.jpg
タコやふぐの煮こごりなど、小さな逸品たちが並んでいます。見た目も美しく、日本ならではの上品なお皿。
c0223825_12110797.jpg
c0223825_12121647.jpg
ふぐの煮こごり。ふぐの美味しさが煮こごりの中にギュッと濃縮されていて素晴らしい。
c0223825_12181424.jpg
右上の小さな器。お豆を食べると、中からお多福のお顔。かわいらしいですね。日本の食文化って特徴がありますね。
c0223825_12260878.jpg
天井を見上げると、本物の網代です。
c0223825_12280286.jpg
お刺身。本マグロの赤身と、かぶらに鯛を包んだもの。
c0223825_12311064.jpg
この本マグロ、とても身が甘くて、ノリと山芋とあわさった美味しさのハーモニーを感じさせてくれました。
c0223825_12330362.jpg
かぶらで鯛を包んだもの。こちらは、手前の塩昆布と一緒にいただきます。
c0223825_12341940.jpg
かぶら蒸し。中は百合根とサワラが入っていました。
c0223825_12360546.jpg
マスの幽庵焼き。マスならではの身の美味しさが幽庵焼きの味噌味と相まってしっかりした味。このお皿、まるで一枚の絵のようだと思ってしまう日本料理の美、日本の器の美があります。
c0223825_12395330.jpg
白子の揚げ物(雲子)。揚げにはかき餅があわされていて、モチモチした食感を感じさせます。昨年もこの時期にいただいたので、このお店の定番なのかな。
c0223825_12430308.jpg
c0223825_12441128.jpg
お食事。タコの刻みが入ったタコご飯。(タコライスじゃない(笑))。タコの煮出汁で炊き込んだのか、タコの味が浸みた風味があるご飯。
c0223825_12462637.jpg
赤だしのお味噌汁。普段、そんなにいただくものではないので、思わず母も、「赤だしって美味しいわね。」
c0223825_12480445.jpg
デザート。最初にちょこんと、器に載っている、にんじんのカステラ。レイアウトがホントにキレイ。
c0223825_12493943.jpg
にんじんの甘さ、ふわっとしたバターの甘さ、和洋風なんです。
c0223825_12585714.jpg
フタを開けると、中は手作りの黒蜜、きな粉と、それにくるまれたわらび餅。
c0223825_13004321.jpg
爽やかな甘さ、後味のすっきりした甘み。フレンチのデザートもいいけれど、和のデザートっていいものです。
c0223825_13025363.jpg
素敵な立春の一日。これからいい春の日が来ますように。
c0223825_13061646.jpg
私たちの心の中に、家のそこかしこに、こうした和のテイストを残したい。私はそう思っています。
c0223825_13044735.jpg
外に出ると頬をさする風はひんやりを冷たいけど、そんな空気の中を山形から持ってこられたという早咲きの桜が、一足早い春を演出していました。
c0223825_13094381.jpg
流山 京料理かねき。 私のお気に入りです。
c0223825_11325493.jpg
駐車場のスペースにピッタリ。レクサスHSは、日本にジャストサイズのセダンです。
c0223825_13134390.jpg
2017.2.5 @流山 京料理 かねきにて
SIGMA DP1 Merrill

# by bjiman | 2017-02-11 13:14 | おいしい幸せ | Comments(0)

男着物④読谷山ミンサー、博多織(献上)

年末、年始にかけては、デパート等のセールがよくある時期です。そんなセールで最近揃えた帯を取り上げてみたいと思います。

○読谷山ミンサー
 読谷山(ゆんたんざ、よみたんざん)ミンサーは、沖縄県読谷村で織られる綿織物で、経済産業大臣指定の伝統的工芸品。女性の帯だけではなく、男性の角帯もあります。
 ミンサーの「ミン」は木綿、「サー」は狭い、を表し、細帯という意味で用いられるそうです。読谷村のミンサーはグーシバナという竹串を使って紋を織る東南アジアの影響が強い技法なのだとか。一度は途絶えてしまった伝統ですが、地域の高齢者達によって復活され、最近では嬉しいことに売れ行きも好調なんだとか。伝統工芸品を巡っては価格と普及の問題がついてまわることが多いものですが、何と言っても「商品として売れる」、「魅力を感じて買う、支える」という熱気と熱気がつながれていくことがとても大事だと思っています。
c0223825_00111666.jpg
いろんな証紙がいっぱい付いています。せっかく買うなら証紙のついた本物を買いたいですね。
c0223825_00084980.jpg
先染めの絣で文様が織られています。なかなかにかわいらしいですよね。綿の帯なので、綿の着物や、ちょっといい浴衣に合わせてもいいかなと思っています。
下においている赤い柄のものは、最近仕事で那覇に行った時にツマに買ったミンサー柄のストールです。こちらも手触りの良い、いいお土産でした。
c0223825_23545677.jpg
那覇空港で、お手軽なミンサー柄のバッグも買いました。綿の着物で出かけるときなど用に。
c0223825_11483189.jpg
さて、こちらは近くの百貨店での冬のセールで買った博多織の角帯。博多織はオーソドックスですが、正絹の角帯として男着物には欠かせない、使いやすい帯だと思います。私も角帯は博多織をいちばん多く使うので、数も揃ってきました。
c0223825_00152049.jpg
博多織の特徴のひとつである華皿(はなざら)という仏具をモチーフに図案化した柄と縞にオレンジ色のポイントが入っています。オーソドックスな紺地ですし、着る着物を選ばない、合わせやすそうな帯です。これは活躍しそうな気がしました。
c0223825_00214805.jpg
博多織は、表裏両面で使えるのが特徴。裏もシンプルな縞柄で、たまにはこちらを表に出して締めてもいいのです。
c0223825_00251485.jpg
博多織の証紙はこういうところについています。この証紙は金色のもので、絹50%以上のものに貼られます。この帯はもちろん絹100%です。証紙の内容についてはこちら
をごらんください。
c0223825_00332030.jpg
ところで、経済産業大臣指定の伝統的工芸品である博多織といえば何と言っても「献上」と呼ばれる文様のものが代表格です。
「献上」は、大河ドラマでも取り上げられた黒田官兵衛の息子、黒田長政が幕府に毎年、この柄のものを献上したことが由来ですが、定格なのが、「独鈷」(どっこ)と「華皿」(はなざら)、中間に縞を配するというデザイン。縞も、まん中に太い線がある「両子持」(りょうこもち)と上下に太い線がある「中子持」(なかこもち)があるのが特徴。この全てが揃っているのが献上で、私の持っているものだと、これがそうです。涼やかな銀と白の組み合わせなので初夏に使っているものです。
c0223825_00423463.jpg
献上の柄については、こちらをご参照いただければと思いますが、私のこの帯の場合、上から中子持、華皿、両子持、独鈷、中子持の順に並んでいます。
c0223825_00465272.jpg
グローバル社会であるからこそ、地域の特色を活かした産業は不可欠であると思います。また、外国から見た日本らしさ、という点でも伝統や文化が大切だと思います。
こうした伝統工芸品は積極的に実用に使ってこそ、今日に生きてくると思うのです。そして、外国の方から聞かれたときに、きちんと説明できる自分でありたいと思っています。

# by bjiman | 2017-02-03 00:51 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(0)

松戸の旨い店あれこれ④(居酒屋編の2)日本海

松戸でちょっと気軽に一杯、というなら、ここ日本海かな。
SIGMA DP1 Merrill
c0223825_02423148.jpg
豊富な居酒屋メニューが壮観。
c0223825_02440816.jpg
お約束の「表面張力」盛り。居酒屋のお酒はこうでないとね。これじゃ動かせないよ(笑)
c0223825_02464725.jpg
ほうれん草と油揚げを白だしに浸したような。それだけなんだけど美味しさ抜群。
c0223825_02484195.jpg
白子。冬の定番ですね。
c0223825_02495598.jpg
居酒屋、まして「日本海」なんてお名前をいただいたのではお刺身で違いを見せないと、というところでしょうね。
c0223825_02513748.jpg
この日、印象に残った旨さは、このタコ唐揚げ。これが「やめられない・止まらない」のです。
c0223825_02541002.jpg
私的には、ここの代表メニューは、この「鰺フライ」なんですけど。
c0223825_02552845.jpg
かにクリームコロッケも美味しい。昭和の味ですね。ちょっとピントが奥いっちゃいましたね。
c0223825_02565071.jpg
新鮮な美味しさだったのが、このピザモチ。表面はごく普通のピザですが、台が違う。台がお餅なんですね~。これ、最初に食べるとこれだけでお腹いっぱいになりそうで怖いですね。美味しかったですが、案の定、これでお腹いっぱいになりました。
c0223825_02594985.jpg
常磐線、あるいは東武線あたりの、ちょっと偏った出店構成がいいですね。この日は稀勢の里関が優勝を決めた大一番を見ながらでした。ザブトンが飛び交うのでは、、、と思うほど盛り上がりました。

c0223825_03123347.jpg
気軽にちょいと一杯、という時にオススメです。
c0223825_03045451.jpg
2017.1.21 @日本海 にて
SIGMA DP1 Merrill

# by bjiman | 2017-01-31 23:00 | おいしい幸せ | Comments(0)

松戸の旨い店あれこれ③(鮨 治平)

松戸の旨い店 あれこれ。お鮨の 治平さんは、ずいぶん前から来ています。
このお店、松戸ではもっとも有名なおそば屋さん、「関やど」さんグループでやっているお店のひとつです。

鮨 治平(SIGMA DP1 Merrill)
c0223825_02170981.jpg
ここに来ると、ちょっとした酒の肴で一杯やってからお寿司、という風にしています。
お酒は、こういうお店用の業務用のお酒。新潟の「うぶ」という銘柄です。ほかには、「あとひき」「底ぬけ」という味わい深い銘柄のお酒があります。
この瓶もかわいくて、我が家では一本、花瓶用に使っています。
c0223825_02201488.jpg
酒の肴には、「春野菜の天ぷら」と、「金目鯛の煮付け」を頼んでいたのですが、おいしくいただいている間に写真を撮るのを忘れました。。。
、、、ということでお寿司まで飛んでしまいます。ごめんなさい。
お寿司は、いちばん量の少ない「松」で。
c0223825_02255896.jpg
酒の肴でいっぱいやった後は、この量のいちばん少ないので十分。
c0223825_02284806.jpg
c0223825_02294575.jpg
たまには、横から撮ってみました。エビが美味しそうですねぇ~。
c0223825_02311994.jpg
松戸で、ちょっといいお鮨を、江戸時代の「旧松戸宿」をほんのり感じさせるような雰囲気で、というならここですね。

# by bjiman | 2017-01-30 23:00 | おいしい幸せ | Comments(2)

市川市動植物園で、150-600mmF5-6.3DGをちょこっと。

最近全然写真を撮りに行けてないなぁーと思っている時、いつも思うのは、150-600mm F5-6.3 DG OS HSM を使いたいなぁーっていう思いでした。(といっても2,3週間ですが。)
、、、でちょっとだけ時間が取れたので、夕方でしたが、市川市動植物園に行ってちょっとだけ写真を楽しみました。

「ミーアキャット」 SIGMA sd Quattro+SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM
c0223825_01042847.jpg
上がISO800、下がISO400なんですが、現像している時、全然画質の違いを感じませんでした。sd Quattroになって改善している点です。
c0223825_01073328.jpg
このレンズ、400mmオーバーのレンズでは初めて画質に満足できたレンズです。このくらい使えれば問題ないと思います。サイズ以外は、効きのいいOSを初めAFもいいし、まったく普通に使えるでしょう。300mmクラスのレンズなら私はMFが好きですが、このくらいになるとAFの方が安全。
c0223825_01101852.jpg
焦点距離531mm(35mmフルサイズ換算796mm)でニホンザルの姿を。そのいろんな感情の感じられる表情に感じ入るものがありました。(下は468mm(同702mm相当))  (※足下の鎖は、岩に掛かっているハシゴです。動物につながっているのではありません。念のため。)
c0223825_01155674.jpg
c0223825_01182468.jpg
外へ出てから。きれいな声でヤマガラが鳴いていたんです。肉眼的には、ちょっと遠くの雀みたいな感じかな。これ夕方16:30過ぎでかなり暗かったので、ISO400のままだと1/60秒だったんです。焦点距離600mm(35mm換算900mm相当)。これだけ撮れれば満足ですね。手持ちだし、AFだし。MFではとっても間に合わないです。
c0223825_01323032.jpg
2017.1.28 @市川市動植物園にて
SIGMA sd Quattro
SIGMA 150-600mm F5-6.3 Contemporary

# by bjiman | 2017-01-30 01:35 | 市川市動植物園 | Comments(0)

新年行事②レクサスでのお茶会

新年行事の2回目。レクサスでのお茶会。私がHSを購入したレクサス松飛台店では、毎年、新年のこの時期にお茶会を開いています。
新年のお茶会というと、お稽古をされている場合は10日頃に行う「初釜」になりますが、私のレクサスのディーラーではイベントのお茶会ということで立礼(りゅうれい)式のお茶会です。

c0223825_00541616.jpg
お庭で催されるお茶会のとき、赤い和傘の柄のところに季節を表すお花があしらわれます。新年ですので椿が添えられていました。
c0223825_00575013.jpg
c0223825_01005522.jpg
立礼式のお茶会では、このような台が出て、お茶を入れていただけます。
c0223825_01040861.jpg
具体的には、こんな感じです。

私は、市の開催するお茶の体験教室程度しか経験していませんが、それでも定期的にお茶に触れる機会を作っていくことがとても大切だと思っています。
そして、日本の高級車であるレクサスが、ディーラー単位でこのように毎年、ユーザーとお茶会を開くというのはとても理にかなっていると思います。
なぜならば、お茶には、日本ならではの様式美、礼、静寂という間、言葉でいうと軽く感じられますが、「おもてなし」の心。精神の鍛錬、、、色々な和の要素が詰まっています。レクサスは日本のブランドです。どこかに、外国人から見ても「日本」が感じられるブランドを作っていく必要があり、「ブランド」というのは、メーカーと、メーカーが送り出す車を使うユーザーの双方が作り上げていくものです。年に一度、ユーザーと、ディーラーがクルマを囲んで茶の湯に親しむ。それが、レクサスというブランドを作っていくと私は信じています。
(素敵な水差し)
c0223825_01171143.jpg
お茶会ではまずお菓子が出されます。このお菓子、何て美しいのだろうと思います。
このお菓子は、皇后さまが松戸の戸定邸(旧徳川昭武邸宅)にご訪問された際、地元で100年続く和菓子司、栄泉堂 岡松さんが創作した「牡丹」というお菓子です。
c0223825_01262017.jpg
牡丹のお花をかたどったほんのり淡いピンク色の花弁を開くと、上品に小豆餡が見える、そのたおやかな美。それが日本の美だと私は思います。
c0223825_01293661.jpg
お茶のお道具にはいろいろな知識が必要になりますが、お茶碗にも色々あります。お茶の世界ではお茶椀には、「一楽・二萩・三唐津」といって、まずは楽焼(京都)、次に萩焼(山口県萩市)、3位が唐津焼(佐賀県唐津市)とされているようです。この日のお茶会にはもちろんこの3つが、順番に供されました。私に供していただいたこのお茶碗は唐津です。
c0223825_01352513.jpg
お茶のお道具のお話しなど、昔はただ形式的な、よく分からないのにウンチクを並べ立てるようなものなのかと思っていましたが、年を経てみればそんな訳もなく、いいものがきちんと見分けられる教養を持つことは、ひいては相手が自分をもてなしてくれた時にそれが分かるかどうかの違いにもなると思いました。ご馳走という字の意味を考えたとき、お客様をもてなすために方々走り回って食材を集めてくる、という意味からくるその言葉が、日本の美意識を表しているように思うのです。相手を思って良い物を揃える。お茶のお道具もまたそうなのでしょう。そうしておもてなしをしていただいた時に、その気持ちが分かる人でありたい、とは思うのですが、こればかりは生涯をかけた修行なのでしょう。
c0223825_01414018.jpg
私は日本の美というのは、どこか女性的なたおやかさ、しなやかさの中の可憐な美という気がします。着物にせよ器にせよ、こうしたお庭の造形にいたるまで、どこか日本の美は、淡いピンクや朱をきれいに配した美を備え、そして一見ただのオヤジに見えるような職人さんが、仕事となると見事な、上品で繊細な美を奏でる。
レクサスという「日本の高級車」に求められるのは、こうした庭の造形にまで見られるような、整然としたなかにもコケティッシュな可憐さを備えた美を表すことだと私は思いますし、実際、日本の高級車であるクラウンやレクサスの開発陣は、どこかでこういう勉強をされていると思います。(例えば、このインタビューを読むとクラウンの開発エンジニアが、いろんなものを見て勉強している、特に日本の美を勉強している、有田焼の柿右衛門さんにお会いしてお話しを伺っていると書かれています。)
c0223825_01532054.jpg
例えばこのレクサス・IS。 深い青が随分美しい色だなぁと感心しました。
c0223825_01551576.jpg
日本の近代において、特に藍の青は大切な色です。ジャパンブルーとも言われる青は、着物を染める藍だったり、食器を飾る呉州(ごす)の青=コバルトブルーだったりします。青の美意識は、日本の美意識にもつながります。イタリアが大切に思うアズーリともまた違う色です。だからフェラーリのイメージはイタリアンレッドではあっても、アズーリのフェラーリもまたイメージ色ではあるんですよね。国にとって色って、とっても大切です。自動車ジャーナリストはヨーロッパヨーロッパってドイツの方ばっかり見ていうけど、実はそうやって拘っていくと、色ひとつとってもブランド価値を作っていく上で大切だって気づく筈なんです。
c0223825_02005139.jpg
最近レクサスは、RCの頃からこのオレンジをイメージカラーにしてきています。NXのようなちょっと背の高いクルマに塗ると一段とイメージが強く見えるこの色。考えてみれば柿の色です。日本の果実、日本の甘みというのは柿がその原点だと昔読んだことがありますが、そんな柿の色を持ってくる辺り、レクサスが何か意図しているのかな、と思います。そしてそんな想像をするユーザーを育てることがレクサスブランドを広めていくのでしょう。イリュージョンも含めて。
c0223825_02054649.jpg
このCTの少し薄い青もいい。
c0223825_02094142.jpg
ISに戻ります。ISは、マイナーチェンジをしてからずいぶんインテリアの見せ方がうまくなったと感じました。
c0223825_02194192.jpg
c0223825_02372664.jpg
特に、GS-Fから取り入れられた「名栗調パネル」は美しい飾りです。本来の名栗(なぐり)の意味は、角材や板にノミなどで削り跡を付けて防虫効果も持たせる日本古来の加工技術のことですが、それをアルミ加工のパネルに応用したものがこの名栗調パネルです。本来は六角形のようですが、四角形の定型的なパターンに簡略化されています。でも、なかなかにいい感じです。
c0223825_02350354.jpg
c0223825_02354635.jpg
名栗という加工技術を有名にしたのは、千利休が茶室に用いたことがきっかけで、桂離宮などの数寄屋建築に使われるようになったのだとか。
レクサスの開発陣の心の中に、どこか、日本ならではの茶道の精神が宿っている、それを気にしているからこそ、こういう発想が出て来るのだと思います。
そして、レクサスなんて、トヨタ車の内装を豪華にしただけだ、みたいな批判をするジャーナリズムには、こうした心が見られません。興味がないのでしょう。
でも、これからのグローバル社会の中にあって、また、逆に国らしさを振り返ってみたとしても、ただ世界の標準に合わせるだけでは何も自分らしさがなくなってしまう、空っぽになってしまうでしょう。レクサスを批判するジャーナリズムは、欧州車と比べて走りで劣っている、欧州で評価されてないというけれど、欧州人が日本車に日本らしさを感じるとしたら、それは何でしょう。アウトバーンでの正確無比な高速性能でしょうか。それはドイツ車のものなのです。欧州人がレクサスを見て、あぁ日本らしいと思うとしたら、もっと違うことの筈だ、と私は思います。例えばこの名栗調パネルがそれを表していると思います。

# by bjiman | 2017-01-19 02:46 | CAR | Comments(0)