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3月27日、街中の春を探して

3月27日、松戸は肌寒い1日となりました。
私のレクサス・HSは、近所の馴染みのGSで効果が1年間キープするというボディコーティングをしているのですが、この日、2年目のボディコーティングをするためにGSにクルマを預けたところ、仕上がりまでは数時間を要するとのこと。そこで、久し振りですが街中に訪れている春を感じに、シグマのカメラを持ってボチボチ散歩をしました。

(1) GSを出てすぐ、街路樹の脇では近所の人が植えているのであろうお花たちが春のHappinessを告げています。ラッパ水仙の黄色も鮮やかに。  (SIGMA DP1 Merrill,19mmF2.8,F6.3,1/250秒,ISO200)
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(2) ユキヤナギが、あちらにも、こちらにも白い雪のようなお花を咲かせています。 (上:DP1,F8,1/320秒,ISO200,下:DP3 Merrill,50mmF2.8MACRO,F7.1,1/500秒,ISO200)
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(3) ムスカリの爽やかな紫を見ると、札幌市在住時代に好きだった百合が原公園のムスカリを思い出します。 (DP3,F4.5,1/250秒,ISO200)
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(4) 街中のあちこちで、桜を見かます。寒桜なんでしょうけど、やっぱり嬉しいものです。 (上:DP3,F6.3,1/500秒,下DP3,F8,1/800秒,ISO200) 
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(5) ユキヤナギに似たお花でした。春らしい白が気持ちを和ませます。  (DP3,F5.6,1/320秒,ISO200)
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(6) JR常磐線の線路脇に咲いた菜の花の黄色が、電車の中からも見えて気持ちが華やぐのではと思います。 (上DP1,F7.1,1/200秒,ISO200,下DP3,F4,1/1250秒,ISO200)
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(7) 松戸市の中心部を流れる坂川のあちらこちらに、ユキヤナギが春の彩りを添えています。坂川は、市一帯を潤す農業用水として整備された人工河川で、かつては逆流して溢れかえる「逆川」と呼ばれ、人々の手を焼かせました。今は穏やかな流れを湛え、カワウやミドリガメといったあまり有り難くないゲストの住処となるという新たな環境問題を抱えています。 (DP1,F8,1/250秒,ISO200)
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(8) 寒桜か桃か見分けがつきませんでしたが、枝一杯に可憐なピンクのお花が川沿いに春らしさを演出していました。(上DP1,F7.1,1/200秒,ISO200,下DP1,F8,1/320秒)

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(9) ハナニラのお花が地面にいっぱい。まるでお花の妖精が通った後みたいに。 (上DP1,F10,1/100秒,iso200,下DP3,F5.6,1/320秒,ISO200)
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(10) レンギョウの黄色はとっても印象的です。 (DP3,F5,1/250秒,ISO200)
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(11) これもスイセンですが、お花が幾重にも重なって丸く膨らんだようにも見えてかわいいですね。 (DP3,F4.5,1/640秒,ISO200)
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(12) これは寒桜の種類だと思うのですが、緑の若葉とピンクのお花のコントラストがいい。 (DP3,F5.6,1/320秒)
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春の坂川散歩、今度はカメラを一眼レフのSD1 Merrillに持ち替えて次回に続きます。

2016.3.27 @松戸市内にて
SIGMA DP1 Merrill 19mmF2.8
SIGMA DP3 Merrill 50mmF2.8MACRO

by bjiman | 2016-03-28 01:34 | 私の原点・坂川めぐり | Comments(0)

「伝統的工芸品」について

着物を始め、日本の伝統工芸品の中には、「伝統的工芸品」という表示がなされているものがあります。
「伝統的工芸品」は、伝統的工芸品産業の振興に関する法律という法律に基づいて、経済産業大臣名で指定がされているもので、これが表示されていれば、産地と国が認める伝統的な工芸品ですよということが分かるようになっています。伝産法は昭和40年代以降の高度成長と引き替えに失われつつある手仕事の良さを活かした伝統工芸の価値を見直し、振興するために昭和49年に制定されたもので、以後、時代の変遷とともに見直しをされながら、各地の申請に基づいて指定品を増やしてきました。
私の持っているものだと、着物ではちょっと旧いのですが通産大臣指定の表示がされている大島紬がそれに当たります。
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伝産法による表示は、伝統的な工芸品を見分ける一定の指標にはなるものの、伝統的工芸品の指定を受けるための指定要件はあくまで産地の意向によってなされるため、その考え方にはやや幅があります。
例えば上の大島紬の場合は、伝統的な絣糸の組み合わせによる柄表現が指定の要諦ですが、機械織機を使ってある程度合理的に生産できる緯総絣(緯糸のみに絣糸を用いて柄を表現する)も緯糸の柄の組み合わせ自体は手作業で行っていることから指定の範囲に含めているため、私の持っているものを含め、ある程度廉価に生産できるのに対し、結城紬の場合は、手作業で紬糸を引き、柄ものについては地機という伝統的な織機を使ったもののみを指定要件にしているため、反物段階で70万、80万円とか100万円を超えるようなものが対象となることとなり、結果的にそれ以外のリーズナブルな結城紬の価値をわかりにくいものにしている面があります。これは、「伝統的な結城紬」というものはそういうものであるという産地の強い意向によるものとのことですが、何も伝産法の指定を受けようが受けまいが、国指定の重要文化財であり、最近ではユネスコの世界遺産にも指定されているということもあって、結城紬は、あえて伝産法に基づく伝統的工芸品の表示を行っていません。

〈結城紬の表示。上が国指定重要文化財で、かつ伝統的工芸品指定の手引き紬糸・地機織の結城紬。伝産法指定の表示はありません。下が私所有の石下地方で機械引き紬糸、機械織機を使って織られた石下結城紬。〉
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私が所有している結城紬は表示のあるものはすべて石下結城なので、ユネスコ世界遺産、国指定重要文化財ではなく、伝産品を振興するための伝産法指定品ですらない訳ですが、それでも立派な結城紬で、しなやかな着心地を持っています。それでも地元の呉服屋の店頭で珍しく石下結城紬を多く取り上げられたコーナーが出来た際、よせばいいのに、「これはユネスコ世界遺産、重要文化財の結城紬ではありません」などと大書きされていてちょっと呆れてしまいました。クレームが怖いのかもしれませんが、反物で70万とか100万とかするものを一般の呉服店の店頭でふらっと買う人なんて滅多にいないのですから、むしろ表示のあるものとないものの違いをもっと分かりやすく説明しないと、一般の呉服店の店頭で売られる石下結城だって数十万円するのが普通ですから、そいういうものですら、「本物じゃないの?」という疑問や誤解を広げているようなものです。

〈先日私が購入した石下結城紬の柄違い。石下結城は、表示のしっかりしたものであれば結城入門にぴったりだと思っています。〉
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呉服店のスタッフの方に伺ったところ、売る側の立場としては、やっぱり結城なら地織のものは間違いがないということはあるようです。今の私が購入しているような産地問屋さんが自分できちんと結城だと表示しているものは間違いがないのでしょうが、そういう呉服店の気持ちというものも少し理解できるような気がしました。ただ、着物というものは、実際に自分で買い、自分で体験してみなければ本当の価値が分からないものだとも思います。大島紬の場合も、鹿児島本土産で、機械織りで、数万円で買える伝産品でないものもあれば、奄美大島産の手織りで、これは価値があるなぁと一見して分かるようなものはかなり高価なものもあります。

〈奄美大島産の伝産品〉
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〈私所有の鹿児島本土産の機械織。伝産品指定ではないもの。伝統の絣はありませんが、大島ならではのシャリ感を持っています。〉
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これらはその多くが価格と比例しますが、使い心地においては必ずしも比例する訳ではなく、TPOによるという気がします。
私は、大島は伝産品の亀甲、緯総絣のちらし亀甲、伝産品ではない縞大島の3種類を持っていますが、使い心地、所有の満足感などから言うと、やっぱり伝産品の亀甲がもっともオススメできるものだとは言えます。ただし、残念ながらそれはリサイクルでもない限り高価なものが多いことも事実です。
(私のはリサイクルです。)
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また、私の持っているものでは、新潟県の小千谷縮(おぢやちぢみ)のように、伝産品指定でありながら、伝産品の表示をしていないものも見られます。
〈小千谷縮の表示〉
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あるいは、福島県指定伝統的工芸品の会津木綿やからむし織、会津桐の下駄や箪笥のように、県指定の伝統的工芸品ではあるけれど、伝産法の指定は受けていないけれど、もちろん伝統的工芸品としての価値があると感じられるものもあります。

〈福島県指定伝統的工芸品、からむしの帯〉
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私がこれらの経験を踏まえて考えたことは、伝産品を知ることは、着物に関して言えば、呉服業界、産地、着物を愛用してきた方々からこれは伝統的工芸品だと認められてきたものを知ることになり、選択の参考とはなるものの、それ以外の価値を知らずに表示がないから伝統的工芸品としての価値がないということではないということ。これは当然かもしれませんが。
一方、例えば結城紬や大島紬のように、指定を受けているものとそうではないものの間には、やはり評価の差というものがあることと、本当には、自分で着てみたり所有してみたりしないと、その違いが体感できない、ということです。
私はいつか、地機織りの結城紬をリサイクルで入手してみたいなと思っています。

2016.3.23 bjiman
SIGMA DP1 Merrillほか

by bjiman | 2016-03-24 05:00 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(0)

「俺のフレンチ」に行ってみました。

立ち食いのスタイルでコスパが高いと評判の「俺の〇〇」シリーズ。銀座などを歩くと行列を見かけることはありましたが自分で行ってみようとはなかなか思いませんでした。最近は一時の行列も少し落ち着き、予約も取れ、座れるお店もあるということで、人形町の「俺のフレンチ」に行ってみました。
〈俺のフレンチ 人形町店〉 SIGMA DP1 Merrill
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お値段は、これは安いなぁと思うものもあるし、凄い!という程ではないものもあるしという感じ。
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お手軽に行くならハウスワインもありますが、せっかくの「初オレ」なのでこれはお得!とお店がコスパをアピールしていたシャンパンにしてみました。普段お店では無理せずスパークリングワインにするので、シャンパンなんて久し振りだなと思いました。これはフィリップ・ゴネのシャンパーニュだそうです。ラッキーなことに、ニューボトルを開けるところでした。泡がすごくきめ細かくて澄み切った感じでしたね。999円でした。
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冷前菜は鮮魚。真鯛のカルパッチョ。これは量が多くて、しかも真鯛が肉厚でいてフレッシュな感じもあり、非常に美味しかったのが印象的でした。最初良し!です。これで810円なのでなる程、コスパが高いですね。期待感が高まります。
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グラスワインは、お手頃なハウスワインと、ちょっとだけプラスになる世界のワインがありましたが、今回はいい方にしてみました。最初に頼んだこれも新品のボトルを開けるところでした。「美味しいですよコレ。ラッキーですね」と言われつつ。オーク樽の熟成香のような香り高いものでした。これ、もう一口飲んじゃってますね。すみません。
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続いて温前菜。「ムール貝 ノイリー酒蒸し タイムの香り」(780円)
量があるなぁという第一印象はともかくも、美味しいのでパクパク食べてしまいました。スープがたくさん下にあるので、バゲットを別料金(150円、2人で300円)を取って、パンに付けて食べました。
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ムール貝が美味しいものだからワインもスイスイなくなって、2杯目をオーダー。プレミアのグラスは2、3種類あったと思いますが、これはソーヴィニヨン。カベルネ・ソーヴィニヨンのようなオーソドックスな味かなと思いきや、全然タイプが違うワインで、南イタリア料理屋さんで出るようなフルーティでトロピカルな味。さきほどの濃厚なタイプといいコンビだなぁとすっかりご機嫌。
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もうすっかりご機嫌でしたが、メインに時間が掛かる物を頼むときは30分以上余裕を持って下さいということだったので、前菜と一緒にメインも頼んでしまっており、これが後でちょっと後悔することに。
ここで「最初の」メインが来ました。
「これだけは食べといた方がいい」という事前のツマ情報でオーダーしたのは、人気No1という「牛フィレとフォアグラのロッシーニ」。
なんで作曲家のロッシーニなのかな?と思ってググってみたら、ロッシーニさんは食べることが大好きで、トリュフを探す豚を飼育するほどだったとか。それでロッシーニ風というとトリュフやフォアグラを使った料理なのだそうです。ふむふむ。
何はともあれ、このメニュー、座って食べると1,980円ですが、立ち食いの場合は999円なんですって!これが売りなんですね。
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このフィレ肉がボリュームたっぷりだったものですから、2人で食べてもこれでもうお腹いっぱい。まして、美味しい赤ワインもいただいたので、これで終わればとてもちょうど良かったのですが。赤ワインはちょっとひねってスペインのものにしてみましたが、こちらは案に反してオーソドックスな感じの味でした。
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普段は、メインを2種類、違うのをとってツマとシェアしながらいただくのが好きですが、今日はちょっと多すぎでした。この「子羊のロースト シェフスタイル(1,580円)はとても美味しかったのですが、できれば持って帰りたかった(お持ち帰りはできませんとのこと。)私はマトンも大好きなのですが、羊が苦手という方は脂のクセのことを言っているんだろうと思います。この子羊、ラムらしくお肉にはまったくクセがありませんが、脂の部分は羊らしい味がするので、苦手な方はやっぱり難しいだろうとは思います。私はとても美味しくいただきました。ごろっとした玉葱が箸休めにとてもいい。
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これ、食べる前はとても食べきれないと思ったものの、ひとり2ピースだし、美味しいものだからあっという間にペロリと食べてしまい、もう何も食べられないという状態になって、コーヒーもデザートもいただけずにこれで終わりにしました。
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しばらくお水をいただいて呼吸を整えて、おしゃべりして落ち着いてからお店を出ました。
お店を出るとき、たまたまシェフの方が出てきてお見送りをしてくださいました。
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最近は若い方はあまりフレンチに行かないそうで、この日のこのお店でも、場所柄もあるのか高齢の方が目に付きましたが、上手に利用すればとてもリーズナブルに本格的なフレンチがいただけるこういうお店で、フレンチの魅力を知って欲しいなぁと思います。
私は学生時代は神楽坂と飯田橋の間あたりに住んでいましたが、就職してすぐの頃だったか、飯田橋に気軽なフレンチを売りにしていた「東京パリ食堂」があって、簡単なテーブルにビニールクロスを敷いて雰囲気を出していました。中学生時代からの大貫妙子マニアで、「朝まで熱くパンとワインで語り合う」ことばかり頭でイメージしていたし、それもあってフランス車好きと化していた私はこういったお店でカジュアルにフレンチを楽しむ生活に憧れていましたが、残念ながらこの東京パリ食堂も昨年だったか閉店になってしまいました。マキシムが閉店になった時も相当驚きましたが、東京パリ食堂の時も時代の流れとは言え残念な気がしたものです。私は普段は当然和食派ですが、こんなフレンチの魅力も若い方にはアピールしたいですね。

2016.3.21 @人形町 「俺のフレンチ」にて。
bjiman SIGMA DP1 Merrill

すっかりご機嫌なbjiman。この日のジャケットは、幕張アウトレットのMITSUMINEで買ったイギリスのMOON社のツイード素材のもの。MOONはハリスツイードよりも素材感もお値段も軽快なのが特徴でこの日の食事みたいなカジュアルな装いの時に愛用しています。
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by bjiman | 2016-03-23 01:47 | おいしい幸せ | Comments(2)

結城紬のショール ~和服の時のマフラー代わりに~

結城紬のブランド、奥順さんの展示ショールーム的な機能を持った茨城県結城市のつむぎの館で、結城紬のショールの赤札市をやっているというのでちょっと結城まで行ってきました。

〈結城紬のショール(藍の着物は本真綿結城のもの。〉 SIGMA DP1 Merrill

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「つむぎの館」の中庭で、色とりどりのショール達が春風に揺られていました。
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私は右端のグリーンの縞のものとちょっと悩みましたが買ったものにしました。
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値段は定価の1/3というところ。ツマと私とひとつづつ。来シーズン用にちょうど良かったです。
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こちらがツマ用

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着物用のマフラーって私はあまり毛玉が出来なさそうなものがいいんです。紬のショールは正絹製で、タッチがふわっと軽い手触りでごわごわしない感じが着物に邪魔にならない感じがして私は好きです。
以前は、寒さが厳しい時期はコートを着たくなりましたが、この頃、冬といっても電車の暖房はかなり効いているし、あまり分厚いコートというのも着なくなりました。着物の時も、敢えてコートを着なくても普段は袷の羽織の上からちょっとこんなショールを首に巻いておけば気分も身軽な感じがしてイイと思っています。
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この日、結城市では「結いのおと(音)」というイベントで盛り上がっていて、ここつむぎの館もイベント会場として貸し切りになっていました。
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最近はセールの時期だけに「セールに行った」と「これ買った」ばっかりになっているような気がしますが、来週からはもうちょっと気合い入れて書こうかと思います。

2016.3.21 bjiman
SIGMA DP1 Merrill

by bjiman | 2016-03-21 18:03 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(0)

羽織紐(はおりひも)いろいろ

羽織紐は、文字通り羽織につける紐ですが、飾り気の少ない男着物にとっては数少ないアクセサリー類でもあり、素材やカラーによりコーディネートが楽しめるもの。こういうものはいくつあってもいいモノではあるのですが案外高価でもあり、すこしずつ揃えたらいいと思うんですよね。
私の羽織紐たちはこんな感じです。

〈いちばん出番の多い天然石の羽織紐〉  SIGMA DP2 Merrill
  真ん中の明るい石がポイントのこれは、着物の色が茶系でもグリーン系でも藍でも何でも合うので気が付くとこればっかり使っている、、、ということがありました。
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〈大きな丸いタイガーズアイがポイントの羽織紐〉
 上の羽織紐ばかり使っているなぁ、それなら天然石のものをもうひとつ揃えてみようと思って入手したのがこれ。
 大きな丸い天然石(タイガーズアイ)に色々な模様が入っていて見ていて飽きないものです。

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〈翡翠を使った羽織紐〉
 この羽織紐は、翡翠の石2つのシンプルなもので、涼やかな印象が暑くなってくる季節にはちょうどいいかなと思います。

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〈組紐タイプのもの〉
 私がまだ子供のころ、父がお正月になると使っていたのがこのタイプの組紐です。真ん中のふわふわっと広がる部分の手触りがとっても良くて子供の頃、父の組紐を触っては手触りの良さを楽しんでいました。なので、私が自分の着物用に最初に揃えたのがこの組紐です。手触りはどうか、、、と(子供の頃の思い出が壊れるのではと)ちょっと不安でしたが、40年以上の時を経ても、記憶が蘇る全く同じ感触の手触りだったので安心しました。
 背景の御召しとの組み合わせ、今年の私のお正月の装いです。

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〈天然木+組紐で真ん中がサッと分割できるもの〉
 これは藍の大島によく合わせている組紐で、まんなかの天然木の玉の中に磁石が入っていて、羽織を脱ぐとき、上から手をサッと入れるだけで外せる便利なもの。羽織を脱ぐ時って食事とかちょっとした時によくあるんですが、そんなとき、羽織のS環やクリップなどの左右についている金具をえいやこらやと外すのはあんまりスマートではないですよね。そんな時にこのタイプは便利です。
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以上が私のコレクションです。羽織紐の世界はまだまだ広いです。これからも楽しみたいと思っています。

2016.3.15 bjiman
SIGMA DP2 Merrill

by bjiman | 2016-03-16 01:48 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(0)

石下結城紬の帯、反物を買いました。

柏に種類も多くて、反物や帯をとても見やすい、値段もお気軽な呉服屋さんがあるんです。
私も昨年、ここで浴衣の反物を買ってお仕立てもしていただいているのですが、ここでセールがあるからというツマの情報でちょっと寄ってみることに。ここには石下結城紬のかわいい帯がいくつもあったことは覚えていたので、今日こそ買うか!と意気込んでお店にお邪魔し、、、帯は買ったのですが、ついでに自分の着物用に反物まで買ってしまいました。

〈妻用の石下結城紬、奥順さんの「はたおり娘」ブランドの帯と、下の黒に白縞が入った私用の石下結城紬、奥順さんの「おく玉」ブランドの反物〉
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私用に買ったこの石下結城紬、男性用ではないのですが、最近は女性用の反物も幅が十分取ってあって男性でも誂えられる場合があります。反物の横幅は、中心から手の先までの裄(ゆき)の長さが左右される部分なので、お店の方に仕立てられるか確認してみれば大丈夫です。
今回のセールでは私でも着られそうな縞の反物が3本もあって、どうしようか、、、と迷うまでもなく、好みだった黒地に白の縞が入った上のものにしました。 (携帯電話器で撮影)
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生地感から言って仕立ては10月~4月に着る袷(あわせ)という裏地を貼る仕様にすることにしましたが、裏地を総裏で貼ると全体にパツンという感覚になるところ、お店のベテラン店員さんが、女性用の反物だからという訳ではないけれど、男性用の総裏ではなく、女性用の仕立てである八掛と胴裏で仕立ててはどうですか?着やすいと思いますよ、男性でも慣れた方はそうされる方もいらっしゃいます、というご助言をいただいてトライしてみることにしました。胴裏は真っ白な生地になり、裾や袖口から見える八掛には、ベースの黒を意識した黒茶を選びました。
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私は男性用の着物は、淡い色のものもお洒落ですが、黒とかグレー、濃い藍色などの方が汚れが目立たないので初心者は着やすいと思っています。もちろん単衣(ひとえ)や夏の薄物は、「涼しげ」を見せるという意味で白や生成りのリネン、薄青、薄緑を選んでいますが、袷は少し濃いめの色を多く選んでいます。袷でも準礼装の御召しは別ですが、、、と色々あります。
思わぬ出費になってしまいましたが、愛用できそうな着物になりそうだし、大好きな結城紬を応援することにもなるし、と自分に言い聞かせて(言い訳を作って)買ってしまいました。でも仕上がりが楽しみです。

2016.3.13 bjiman
SIGMA DP1 Merrill

by bjiman | 2016-03-14 01:32 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(0)

東京プリンスホテルのブッフェ~改装前に~

芝にある東京プリンスホテルは、1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックに合わせて開業した歴史あるホテルです。
その東京プリンスホテルが開業以来51年を経て老朽化した内装や配管などの設備等をリフレッシュするため、4月から1年間休業になることに合わせてレストラン感謝フェアをやっているということで、プリンスホテルのブッフェ、ポルトに出掛けてきました。

〈東京プリンスホテルの素敵なロビー〉 SIGMA DP1 Merrill
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〈ブッフェレストラン「ポルト」は3階にあります〉
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〈今回の感謝フェアは、ホテル内の洋食・和食・中華などの各料理長が競演したメニューを出すという企画〉
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店内はホテルらしくシックな雰囲気。
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案内された席から外を見ると、ライトアップされた東京タワーが気分を盛り上げてくれます。
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メニューは多彩。カニはズワイ蟹の足だけですが、たくさんあります。
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ではまずオードブルから行きましょうか。
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ちょこっとづつ。スモークサーモンレモン添え(右側)は、今回企画のレストラン復刻メニューのひとつ。
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次はサラダ類も。
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ツマは、私の2皿分を一回で(笑) SONY RX100

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続いては、今回の感謝フェアの目玉、4料理長の饗宴メニューに。 SIGMA DP1 Merrill
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まずは洋食、フレンチでポピュラーなメニュー、「牛肉の赤ワイン煮パイ包み」から。
このパイ包み、結婚式などのメニューでもよく出てきますよね。周りのパイを内側に落とし込みながら食べるのが案外気を遣います。パイの内側はビーフシチューのような感じというところでしょうか。柔らかな牛肉と赤ワイン煮の美味しいソース。
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続いて中華は、エビチリ。エビチリは、陳建民さんが日本流にアレンジした和風中華ですね。右側が和食の金目鯛の煮付け。
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こちらはツマ。右奥に、金目鯛の煮付けがあります。写真では地味ですが、これは美味しかったです。以前、漁港近くの民宿で素材は抜群なんだろうけど、、、という金目鯛の煮付けに遭遇したことがありましたが、さすがにこちらはホテルの和食だなという味でした。 SONY RX100
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続いて、お寿司。お寿司はホテル内の寿司店、五徳の方が来ていました。ネタは5種類ありました。こういうホテルのブッフェのお寿司って余り美味しくないのも多いですが、さすがにここは美味しくて違いが出ていました。 SIGMA DP1 Merrill
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こちらはツマ。お寿司4種類と、天ぷらのセット。天ぷらは揚げたてで、こちらも美味しかったですね。 SONY RX100
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「五徳」さんはお気軽なランチもやっていて、2014年の8月には着物(小千谷縮)でランチをいただきに訪れたこともありました。 〈@「五徳」さんにて 2014.8 SONY RX-100〉
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続いてパスタ。 この大きなチーズの中でパスタを絡める過程を見ていたらとても美味しそうで、私もいただくことにしました。 (SIGMA DP1 Merrill)
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パスタのソースはパレミジャーノとミートソースがありました。私はミートソースで。
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飲み物は飲み放題セットを付けていました。ここで赤ワインにスイッチ。飲み放題のセットなのであまり過度な期待はしていませんでしたが、白はそれなりだと思ったものの、赤はコクがあってこれ美味しいなぁ!といいながらいただきました。詳しいことは全然分からないのですが。
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とうとう辿り着きました。この日のいちばんの楽しみ、ローストビーフです!
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ソースは和風もありますが、やっぱりローストビーフならグレイビーソースが好みです。
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ここのローストビーフは、ソースの味付けもかなり薄めな感じで、経験はないのですがもしかして、こういうスタイルが本来の英国式なのかな?と思うような感じでした。何というのか、肉は柔らかくてジューシーな味がしてもおかしくないような食感なのに、「塩がぜんぜん掛かっていない」というような印象で、ソースも、「え?」と思うような薄い味付けなんです。よく英国料理がまずいということを聞く時に「味を付けるのを忘れたのかな?」というものを見ることがありますが、これもそんな感じでした。肉質はいい感じなのでちょっと塩を、、、というだけなんですが。
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他にもいろいろあったのですがもうお腹いっぱいで食べられませんでした。
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でもローストビーフはもう一回行ってみました。西洋わさびをつけすぎてちょっと辛かったかな(笑)
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デザートもいろいろあります。
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ここからは、ツマ撮影で。(SONY RX100)
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この 「ベイクドアラスカ フランベスタイル」 というのも東京プリンスホテル伝統の料理らしく、復刻メニューということで出ていました。
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ツマ、デザート三皿目(笑)
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いやぁ~お腹いっぱいで満足の夜でした。
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東京プリンスホテルは佇まいがいかにも昭和的で私たちにはこのまま保存して欲しい、、、という思いがありますが、スタッフの方に聞いてみると、「いやぁ内部の配管とかがボロボロで、、、」というのでしょうがないなぁと思ったのですが、ラグビーW杯に間に合わせたいという事情もあるらしく外観には手を付けずに内側のみの工事になるということで少し安心したような。それにしても改めて、こうして開業当時の写真を見ると、とてもここが芝のこの場所なの?と思うくらい51年前のこの場所の周囲には高い建物がぜんぜんありません。ずいぶん発展してきたんだなぁと感慨深いものがありました。(SIGMA DP1 Merrill)
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格式あるホテルらしく、この日は、産経新聞の正論大賞贈呈式会場になっていたようです。
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レストラン感謝フェアは3月31日までやっているそうです。
改装前の東京プリンスを見るなら今のうちですよ!

2016.3.6 @芝・東京プリンスホテルにて
bjiman
SIGMA DP1 Merrill
SONY Cyber-shot RX100

by bjiman | 2016-03-12 00:00 | おいしい幸せ | Comments(0)

河津桜が満開の松戸・坂川

私の写真散歩の原点は、松戸市の中心部を流れる坂川のほとり。
その坂川のまわりは、いま河津桜が満開です。

〈満開の河津桜〉 SIGMA DP1 Merrill 19mmF2.8,F5,1/125秒,ISO200,+1.3EV
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曇りだったのがちょっと残念でしたが。 F8,1/80秒,ISO200,+0.3EV
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もう満開。 F5.6,1/125秒,ISO200,+0.7EV
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こちらは、河津桜とは違う種類のよう。寒桜の一種だとは思うのですが。 F5.6,1/200秒,ISO200,+1.7EV
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坂川周辺は、いろんな春がやってきていました。 ボケの赤がかわいいですね。 F5.6,1/160秒,ISO200
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川の畔にある松龍寺の山門前で、今年は取り損なっていた白梅を。 F5.6,1/200秒,ISO200,+1.0EV
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松龍寺は、八代将軍徳川吉宗が休憩所の利用していたお寺で、今も残る山門には、徳川の葵の紋が入っています。 F4.5,1/80秒,ISO200,+1.0EV
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春を告げる沈丁花のお花の甘い香りが周囲に溢れてくる時期。私はこの香りを感じるとなんだかそわそわしてくるのです。久し振りに一眼レフのSD1を持ち出したところ、バッテリーがこの1枚だけで切れてしまいました(笑)  SIGMA SD1 Merrill+SIGMA 70-300mmF4.5.6,250mm,F5.6,1/500秒,ISO400
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お祭りは今週末(3/12~13)なんです。でも桜の方が先に満開になっちゃいました。 DP1 Merrill
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どなたが用意したのか、テーブルにお茶と御菓子。夜はこのままライトアップして一杯いくのかな。 F5.6,1/160秒,ISO200,+0.3EV

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久し振りのお散歩でした。

2016.3.6 @松戸市 坂川沿いにて
SIGMA DP1 Merrill
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 70-300mmF4-5.6DG OS HSM

by bjiman | 2016-03-08 01:51 | 私の原点・坂川めぐり | Comments(2)

Think Global の先にあるもの ~TRIODE TRV-88SE

TRIODE(トライオード)の真空管式プリメインアンプ・TRV-88SEを愛用し始めてから8ヶ月になります。

TRIODE TRV-88SE (SIGMA DP3 Merrill)
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出力管のKT88はイギリスのGECがオリジナルで、真空管アンプの出力管としては非常にメジャーなものです。トライオードのエントリーモデルとしては、同じく代表的な出力管のEL34を用いたTRV-35SEがあり、音質の好みで選択できるようになっています。一般にKT88を用いたTRV-88SEはパワフルな音質でJAZZ・ROCK向きと言われますが、私もTRV-35SEとの比較であればそのように思います。自宅で8ヶ月鳴らしてみた感想(スピーカーはJBL・A822)では、ギターとピアノが非常に綺麗に鳴るという印象です。もちろん音質の良いCDであればボーカルはとてもリアルな表情があるように思います。音質の好みはあくまでも個人的なものだし、定性的なものに過ぎないのですが、考えてみるとギターアンプには今でも真空管が根強く愛されているのでギターと真空管アンプの相性が良いのも当然のように思います。
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いわゆるフィラメントに灯が点っている感じは真空管カバーを外してじっくり見れば感じられますが、普段それを見入ることはありません。熱の暖かな感じと音のリアル感ある表情。真空管アンプの魅力は、そんなところで十分感じられると思います。
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私はそんなに思いの深いマニアではありませんが、オーディオは中学時代からのファンなので、まぁ好きな方だと思います。中学や高校時代は、高価なオーディオ機器はもちろん買えませんから自分で工夫するしかありませんでした。高校時代愛用していたアンプも自作で、、、自作と言ってもパワーアンプIC(ビクターのスーパーA回路がセットされた珍しいものでした。)を買って、添付の設計図例に書かれた規格のトランスやコンデンサー、ICをセットするヒートシンク、全体がレイアウトできそうなケース、その他スイッチ類などのパーツを別に揃えて、後は設計図例のとおりにハンダしながら配線するだけ、というものでしたが、配線すればちゃんと音が出たし、電源系はこだわって好きなタンゴのトランスや高品質なコンデンサーにしたり、電源用に付けた簡単なLEDも点灯してくれたので、それなりに楽しめました。その時にひとつだけアレンジしたのがボリュームを付けたことだったのですが、これは定格が合わなかったらしく動作しなかったので結局レイアウトしただけで配線を外して元通りのパワーアンプとして使い、テープデッキのラインを通してプリアンプ変わりに使うという変則的なシステムにしていました。(パワーアンプICは今でも普通に入手できるのでご興味のある方はご参考になさって下さい。)
何でこんな昔話をしたかというと、このTRV-88SEは、インプットセレクターとボリュームを付けただけのパワーアンプといった体裁で、自分が昔使っていたものと似ているなあと変に感心したからです。この会社はキット製品も出しているし、良い意味でアマチュアリズムを持ったところがあるなぁと思います。
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トライオードの真空管は基本的に全て中国製で、一部の高級グレードを除けば、湖南省の曙光電子というメーカーに製造委託をしているOEM品です。曙光電子は韓国LG傘下の会社だそうですが、トライオード用の真空管は日本向けのOEMといってもカタログによると月産2000本以上も使用しているとのことなので、それほど数が出るなら曙光電子にとっても十分ビジネスになるでしょう。補修用のKT88もトライオードから1本8,000円で供給されるので安心感があります。トライオードの製品は中国で製造されていることや、真空管もこのように独自に確保していることもあって製品価格が十分リーズナブルですが、こうした製造方法は、単にグローバルなビジネスというだけではなく、グローバル化の利点を活かしながら消費者ニーズに合ったものを実現するという現代的な方法でもあるとも思います。
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 トライオードは1994年創業の若いオーディオ機器専業メーカーですが、すでに創業以来20年を経過したということでもあります。企業の寿命は30年と以前から言われますし、これからの10年をトライオードがどう展開していくかは分かりません。しかし、トライオードのようなビジネスが厳しい20年を超えてきたということは評価に値すると思います。
 私が中学・高校時代を過ごした70年代から80年代は、オーディオが全盛で多くのメーカーが製品を供給していましたが、それから20年経ってオーディオブームがすっかり消失した2000年にかけて多くのオーディオメーカーが消滅ないし撤退しました。サンスイやAKAI、ナカミチなど素晴らしい製品を出していたメーカーでも事業を継続できなかったこの時代の中、どこの有識者が1994年にオーディオメーカーを創業して成功できると明言できたでしょうか。トライオードの20年の歩みは、ビジネスの可能性を開くシーズは、こんな環境の中でも見つけることができるという一つの証拠でもあるように思います。トライオードの製品は、グローバル経済のメリットを活かしてはいますが、それだけでは語れません。1社で中国に渡って真空管などという過去のデバイスを現代的なサウンドに活かせるクオリティに仕上げるように発注し、それを使って日本のオーディオマニアが聴いても、「まぁいいんじゃない」というレベルまで持ってくることはとても大変なことだったでしょう。それだけではなく、製品の企画の仕方がシンプルで、アマチュアリズムを持ったものになっている。私のような昔工作をしていたファンが、「あぁやったやった」という共感を持つものになっている。売れる商品というのはこういうものか、と思わされます。オーディオ製品の可能性は、まだまだあったのです。

Triode TRV-88SE/SIGMA DP2 Merrill
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 弘兼憲史さんが、コミックの「社長・島耕作」シリーズで2008年に社長に就任した「島耕作」に言わせたスローガンは、「シンクグローバル」でした。グローバル社会の中で世界が急速に小さくなり、世界の多くの国でディファクトスタンダードになることが殊更に重視され、携帯電話が「ガラケー」と言われ出したり揶揄されるようになりました。私は、NECのモバイルギアの記事でも少し触れたのですが、その言葉に違和感を持っていました。
 私がオーディオファンになった70年代、日本のオーディオメーカーが作る製品の多くは欧米のメーカーの香りがするものが多かったと思います。マランツやマッキントッシュのようなアンプ、JBLやALTECのようなスピーカー、スチューダーやアンペックスのようなテープデッキ、、、例はいくらでもあるでしょう。当時の輸入品は1ドル360円の時代で非常に高価でしたから、JBL風、ALTEC風でも良かったし、JBLやALTECは高価だったので国産品の「~風」を買うしかなかったのです。(私はスピーカーの設計に熱中していたので、FOSTEXやCORALのスピーカーユニットが大好きでした。)
 国産の電気メーカーというのはその需要の多くが国内消費で賄われていました。昔のオーディオファンはそういうことを知っていたから、急に欧米の製品を買えるようになったからと言って、「国産品は遅れている」なんていう議論をしなかったと思います。むしろ、物まねから学習してサンスイのアンプやTEACのテープデッキ、デンオンのターンテーブルなど非常に優れた製品が生み出された技術を高く評価したと思います。

〈私が愛用した歴代NECモバイル端末〉
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 社長・島耕作シリーズも終わって2016年の現在、製造業の多くはグローバル社会に対応して、製品にも多様な国のアイディアが活かされたものが出てくるようになってきました。トライオードのアンプもそうでしょうし、私が愛用するシグマのカメラも典型例のひとつだと思います。
 SIGMAカメラの特徴はRGBを縦配列で取り出す3層構造のイメージセンサーですが、これを考え出したのはカリフォルニア工科大学のカーバ・ミード教授が率いるチームの研究で、それをベンチャー企業の「Foveon社」にして、高性能なカメラ用のイメージセンサー開発プロジェクトとして売る、こういった方法がシリコンバレーのビジネスですが、まだ海のものとも山のものともつかぬアイディア段階の構想で企業の命運を賭けた投資をすると決めたシグマの先代社長の決断もまた、なかなか出来る事ではないと思っています。今の社長もDPシリーズの成功やFoveon社の子会社化を通じて、Foveon=SIGMAというイメージを確立したことは素晴らしいと思っています。そしてその製品群は、すべて福島県会津工場製で、MADE IN AIZU というブランド価値を創造しようとしています。

〈SIGMA DP 0 Quattoro〉 DP1 Merrill
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 シグマの山木社長の講演によると、この5年間で交換レンズ市場は3割も縮小したそうです。シグマがもし、かつてのように純正品よりもちょっと安い廉価なレンズメーカーという地位のままだったら、この市場の縮小は致命的なものになっていたと思います。というより今でも致命的なものなのだそうです。それでもシグマが歩み出していけるとすれば、こうした独創的で、高画質というイメージをFoveonを通じて獲得できたからでしょう。そのイメージを実現する製品を安定的に供給し続けることには多くの課題とあるとしても。
  (SIGMA DP1Quattoro/DP1 Merrill)
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 私は、Think Global の先にあるものは、「多様な価値観に対する評価」=多様性だと思っています。
 多様性とともに歩む=With Diversity なこと。これからを解釈していくのは、こういったしなやかな価値観ではないかと思っています。
 新聞などのメディアは、企業が買収されたり業績が不振になったりすると、日本対世界という構図でしかこれを論評することができない面が多く見られます。遅れているとか、単純な対立構造を煽ることは、レベルの低い議論にしかならないのではないかと思っています。
 よく、木を見て森を見ないということをいいますが、単純なメディアの議論を見ていると、遅れているとか、世界のディファクトスタンダードといった森ばかり見ていて、優れた技術が伸びていくシーズとなる木を見ていない。つまりエンドユーザーである消費者を見ていない議論だと思う事が良くあります。
 山木社長は、交換レンズ市場の縮小は、企業が、消費者が求める製品を提供できていないからだと分析しているとお話されていました。どんなに高性能なカメラでも、どんなに高性能なレンズでも、重ければ嫌だと思うカメラユーザーは私をはじめ多くいます。
 一眼レフのSD1を一気にディスコンにして、ミラーレスのSD-Quattroにする。こういうしなやかで、過去にとらわれすぎずに多様な価値観に素早く対応できることが、Global社会の先にあるものだと私は思います。
 Think Global の先にあるもの、私はそんなテーマでこれからも考えていきたいそんな風に思っています。

2016.3.5 bjiman
SIGMA DP1 Merrill
SIGMA DP2 Merrill
SIGMA DP3 Merrill

by bjiman | 2016-03-06 05:00 | PCオーディオへの道 | Comments(0)

久留里城 ~後編の後半~

 現在見られる久留里城の天守閣は昭和54年に再建された模擬天守で、実際に建っていたと考えられるものとは違うものですが、江戸末期に実際に建っていたと考えられるものも、今に残る礎石の構造などから2層2階(今の模擬天守は2層3階)の構造を持ったもので、非常に雑に言えば形状は異なっても、大きさ的には似たようなものが建っていたと想像されます。
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模擬天守に登って下を見ると、模擬天守の隣にある、実際の居城跡を俯瞰して見ることができます。
同じような大きさだったんだろうな、ということが一目瞭然です。隣に再建するというのも良い企画だったなと思います。
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当時のものじゃない、再建だと分かっていても、こうした瓦の迫力を見ていると、実際にあった居城にいるような気がするから不思議。こうした再建の建築物にもこういうものだったんだろうなと分かる意味があるんだなと思いました。
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眼下にどこまでも続くような気がする山の連なりを見ていると、遠い里見氏の時代を偲ぶことができる気がする景観だと感じます。里見氏も、きっとこのような景観を眺めていたのでしょう。
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山は湧き水が豊富で、お城からちょっと下がったところに、奈良時代に掘られたという溜め井戸が今も満々と水を湛えているのです。
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この日歩いた森林の俯瞰図です。
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養老渓谷や久留里方面にお出かけになった際は、自然探索ばかりでなく、木更津のアウトレットに寄ってお買い物、という事も楽しまれてはいかがでしょうか。
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パーク内のレストランも充実。埼玉に勤めていたころからたまに寄っていたハワイのバーガーショップ、「KUA AINA」も好きなお店です。
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この日は、確か別の店で軽くご飯を食べてから、ここKUA AINAで、ハワイの雰囲気溢れるパンケーキをいただいたということだったと思います。
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久留里の日帰りドライブ。2月で寒い日だったにも係わらず、往復189.7kmで、オンボードのアベレージは17.5km/ℓと立派な成績でした。
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ナビにも褒められて、嬉しい1日でした。
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亀山・久留里ドライブ特集を終わります。

2015.2.1 @久留里にて
bjiman
ぜんぶSIGMA DP1 Merrill

by bjiman | 2016-03-04 01:14 | 養老渓谷、久留里旅日記 | Comments(0)