<   2015年 06月 ( 8 )   > この月の画像一覧

レクサス・HS250h インプレッション⑦ SAIとの違い②

〈焦茶と鮮やかな緑のコントラスト〉 2015.6.28 川崎市立日本民家園にて (SIGMA DP3 Merrill/50mmF2.8)
古民家を見ていていつも美しいなと思うのは、木材の濃い茶色と、その隙間から覗く美しい緑のコントラストです。
光と影が織りなす美を、いつも胸に感じながら写真を撮っています。


c0223825_02360750.jpg

トヨタ・SAIは、昨年のMC後、ちょっと派手なデザインになりましたが、私はMC前の落ち着いた雰囲気の方が好きでした。

SAIはもともと、ミニクラウンのようなFR小型セダンのプログレの後継車として考えられたものだったので、この方が、プログレの落ち着いた雰囲気を継承しているような気がしたので。

〈トヨタ・SAI(MC前)〉 2014.4 東京都葛飾区・水元公園にて (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 10-20mmF4-5.6EXDC/20mm,F11,1/200秒,ISO100,トリミング)

c0223825_01465588.jpg

〈トヨタ・プログレ〉 
c0223825_01521702.jpg
〈トヨタ・SAI(MC後)〉 
2013年8月29日のMCでは、前後のフェイスにだいぶ手が入れられ、派手な感じにリニューアル。翌9月から2014年2月まではコンスタントに2,000台/月以上のセールスとなり、乗用車販売ランキングのベスト30以内にランクインしました。
c0223825_02021606.jpg
実は、私は、レクサス・HSも、実際に自分が乗るようになってからは、2013年1月のMC前の方が落ち着いていて好みです。
〈レクサス・HS250h(MC前)〉 2014.4 福島県会津若松市内にて (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 10-20mmF4-5.6EXDC/20mm,F7.1,1/80秒,ISO100,トリミング)
c0223825_02183018.jpg
〈レクサス・HS250h(MC後)〉
MC後は、現在のレクサスの共通アイコンである「スピンドルグリル」を装備して雰囲気の共通化が図られています。ブランドイメージの戦略上の狙いは十分理解するものの、MC前の落ち着いた雰囲気も捨てがたいです。
c0223825_02434746.jpg
SAIとHSは兄弟車ですが、昨日までに書いてきたように、そのコンセプトやターゲットはかなり違うものになっていると思います。
実際、基本骨格は共用するものの、ボディパネルも専用品になっており、マークⅡ/チェイサーのようなバッジエンジニアリングの兄弟車とは次元の違うものになっていると思うのですが、車評本の評価などを読んでいると、兄弟車のような造りが、レクサスのイメージ戦略にとっては良くないのではないかといった評論を読みました。しかし、私はこの評論の指摘しているところが分からないとは言いませんが、このようには思わないところがあります。それは、HSが好きな故です。

HSを見た時、2種類の革内装素材(廉価版と高級版)、革の色が6色もあること、それもエクリュのようなエレガントなカラーを揃えて、なおかつ、10色のボディカラーと、3種類のオーナメントパネルを自由自在に組み合わせることができる、価格は400~500万円と高額。こんな贅沢なクルマをよくトヨタが出せたなぁと思いました。GSやISのようなFRのスポーツセダンと違って、このようなエレガントでどちらかといえば女性を意識して設定したような構成で多くの販売台数を狙っているとも思えません。
実際HSは、最初から販売目標が月500台の設定です。このような少量生産のクルマを作るには、SAIのような、骨格を共用できるクルマの存在があっても、私はまったくおかしくないと思います。むしろ、HSは、SAIがなければ作れなかったのではないでしょうか。

このような例は、欧州にはいくらでもあります。
例えば、HSがSAIと基本骨格を共有していることがレクサスのイメージ戦略上不利であるというなら、VWのトゥアレグとポルシェ・カイエンはどうでしょうか。この2車は、もともとが共同開発であり、基本骨格を共有しています。カイエンの狭角V6エンジンは、もとを辿ればVWゴルフⅢのVR6がベースです。このような開発となったのも、ポルシェ側に、初めてのこうしたRV車で高額なポルシェでは台数が望めず、開発コストを抑えたいという思いからでしょう。

VWとポルシェ、アウディの同族関係はいうに及びません。
VWの主力車種、パサートは、もともと、VWがビートルの後継車が作れず、当時のVW社長がアウディの社長時代に手がけたAUDI80をベースに、基本的なパネルやエンジンを共用するカタチで作られたものです。ゴルフは、そのパサートのショート版のような構成。デザイナーはすべてジョルジェット・ジウジアーロさんです。アウディ80がなければパサートは出来なかったし、パサートがあったからといって、アウディ80は立派にブランド戦略を確立しました。

VWのPOLOは、今ではメジャーな小型車ですが、開発当初は、このような小型車のマーケットがあるのかVWもつかみかね、ほぼ同じクルマをアウディ50として先行発売し、市場性を確認してからポロの方を後から出すという慎重な方法をとっています。
こうした開発が、アウディ車のボンネットを開けるとVW、といった陰口を生んだ側面はありますが、しかし、アウディ・VWは、こうした開発によりコストを合理的に抑えながらブランドイメージを確立したのではないでしょうか。

私の好きな、ランチア・テーマは、開発費の抑制を目的に、フィアット・クロマやアルファ164、サーブ9000と共同開発されています。
特にテーマとクロマは、パネルがほぼ共通ですが、ランチア・テーマは大ヒットしました。アルファ164もヒットしました。
クロマはフォーマルなセダンのテーマとは逆に、5ドアハッチバックボディにして、フィアットブランドならではの使い勝手に配慮した設計が上手だったと思います。
このような仕様が、ランチアのイメージを落としたでしょうか。

ランチア・ムーサは、フィアット・イデアというスズキのワゴンRのようなクルマの内装を思い切りランチアらしくコーディネートしたもので、私は、イデアには興味がありませんが、ムーサはかなり欲しいクルマでした。CGの故・小林編集長が愛用されたという記事を読んだ時は、私も一ファンとしてとても嬉しい思いがしました。

古来、欧州の高級車とは、通常のクルマをベースに高級な内装を施したものというのは数多くの例があります。
イギリスのバンデン・プラ仕様。もともとはコーチ・ワーカーだったバンデン・プラの名前を冠した高級仕様は、ADO16を始め、多くのクルマに設定されています。フランスなら、ルノー5のバカラ仕様。日本でいえばマーチに該当するようなこの小型車に、とびきり美しい革内装を与えたバカラ仕様は、私の憧れでした。

HSとSAIの関係は、HSのようなフランス的なクルマが登場するには必要なことだっただろうし、欧州のクルマの歴史を踏まえれば、少しもおかしなことではないと、私ならば思います。


by bjiman | 2015-06-30 03:26 | CAR | Comments(0)

レクサス・HS250h インプレッション⑥ SAIとの違い

〈ヤブカンゾウ〉 2015.6.28 川崎市立日本民家園にて (SIGMA DP3Merrill 50mmF2.8/開放、1/400秒,ISO200)
天気のいい日曜日。川崎市の生田緑地にある日本民家園の庭先で、もうヤブカンゾウが咲いていました。このオレンジのお花を見ると、夏だなぁと思うのです。DP3Merrillの50mmF2.8を開放で使って。
c0223825_06553479.jpg
さて、前回は、トヨタのレクサスブランドとトヨタブランドの作り方の違いなどに触れてきました。HSの場合、トヨタブランドには兄弟車のSAIがあります。

〈TOYOTA SAI〉 2015.1.17 お台場・TOYOTA MEGAWAVE にて (SIGMA DP1Merrill/F4.5,1/80秒,ISO200)
c0223825_07022627.jpg
SAIは、コロナサイズでミニクラウンのようなFRの小型セダン・プログレの後継車として開発されたセダンです。プログレは小さな高級車という日本では難しいコンセプトのクルマでしたが、私はこのクルマ、とても好きでした。私の周囲でも、お世話になった先輩がマークⅡの代替えにプログレを購入したのですが、色々な事に拘りのあるその方らしい選択でした。一方、SAIはプリウスに次ぐハイブリッド専用車として初めてのセダンでした。2009年にこのクルマが登場したとき、アップデートしたマークⅡのように感じ、トヨタが新しい時代に入ったのだなと実感したことを覚えています。
c0223825_07131687.jpg
SAIは、全長が4,695mm とHSよりもわずかに小さなサイズで、HSの全長が4,710mmと日本の小型車規格である5ナンバーサイズの全長(4,700mm以下)を僅かに超えるのに対し、4.7m以下にされている点が国内専用車として考えられている設計だと感じます。
SAIはトヨタブランドなので、内装の素材・カラーは、メーカーが仕立てた組み合わせを選ぶ「吊し」の作り方です。HSとインテリアの基本的な造形は同じであるものの、ずっと落ち着いたオーソドックスな印象です。
c0223825_07233502.jpg
SAIの内装色はトヨタブランドとしては多い方で、ファブリックで3色。写真はブラックですが、濃い茶色の差し色が入っています。細かいディティールでいうと、右側に青いパワースイッチがあるのはトヨタブランドならでは。レクサスは輸出があるので国際的に一般的な中央に配置されている点が違いです。
c0223825_07292905.jpg
(HSの場合は、パワースイッチは、ダッシュボードエアコン吹き出し口の横にあります。左ハンドル車の場合は、右手で押せるのでいいのですが、国内用に右ハンドルにすると左手で押さないといけないので、大したことではありませんが、あえて国内用と限定するなら、SAIのように右側にあった方が違和感はないと思います。)
c0223825_07351602.jpg
SAIの場合、ボディカラーが7色、内装はファブリックが3色で本革はブラックのみという風に仕様が絞られている吊しの作り方である点がトヨタブランドならではで、HSのように、ボディカラーが10色、インテリアの素材がファブリック、本革、セミアリニン本革と3種類、色が6色ある中から自分の好きな組み合わせをオーダーする方法との違いです。
内装色も、MC後のHSのイメージカラーは「エクリュ」(生成り色)という日本では伝統色ではないフランス由来の色を中心に明るい華やかな色を配しており、これらを自由に組み合わせてオーダーすることで、欧州(風)のエレガントなクルマの仕立て方を楽しむという狙いだと思います。一方、MC後のSAIは、トヨタ車に多いフラクセン(亜麻色)、ブラックの他に「アカネ」=茜色を設定し、この中から選んでくれという吊しの仕立て方です。色合いも落ち着いていますので、この方が面倒では無くて良いという場合には、価格も抑えられているのでずっと合理的な選択だと思います。また、茜色は、万葉の時代から古来日本にある伝統的な色です。メディアはそういう事を全然触れていませんが、メーカーは、非常にコンセプトを煮詰めている感じがします。SAIは、女優さんをCMのイメージに使って、女性に対するアピールを高めていますが、私は、実はSAIのコンセプトのターゲットには、落ち着いた色合いを好む中高齢の男性に違和感がないようにしているのではないかと考えています。実際、トヨタのショールームであるMEGAWAVEに展示されていたこのSAIも、内装色はいちばん落ち着いたブラックを展示しているわけですし、SAIのHPに載っている「オーナーズヴォイス」の欄を見ても、今日時点では、全員が40代以上の男性です。それがまさに、ミニクラウンのようなプログレの後継車ということではないかと思います。
c0223825_07503571.jpg
SAIは、私はよりオーソドックスなMC前のスタイルの方が好きでした。HSもボディはそうなんですが。HSとSAI、どちらが好みかははっきり分かれると思います。
HSに魅力を感じる方に、SAIは検討対象にならないでしょうし、SAIがいいという方にはHSはピンと来ないでしょう。
私はこの2車はいい作り方をしていると思いますが、自動車車評本などを見ていると、こういう兄弟車的な作り方がブランド戦略上不利ではないか的な意見を目にします。
私からすれば少々違和感がある意見ということになりますが、この辺りは次回。


by bjiman | 2015-06-29 07:59 | CAR | Comments(0)

レクサス・HS250h インプレッション⑤ エクリュというカラー

〈六花亭のケーキ、ダブルショコラ〉 2015.5.5 六花亭 百合が原公園店にて (SIGMA DP1 Merrill)
札幌から千葉へ帰ってきて、暫くは、たくさんある「札幌にあって千葉にないもの」を埋めるためにずいぶんあがいていました。温泉、公園、森林、お寿司、国産小麦粉のパン、北海道のお米、お味噌、お酒、、、埋めることなんてできないし、それなりに、今の地元で楽しめる温泉施設や公園、お寿司屋さんなどを見つけてきましたが、どうしても埋めることができない代表的なものは、「六花亭でのゆったりした、楽しい時間」です。
六花亭の良いところは、いつでも、ドライブや散策の後などに、ちょっと立ち寄れる場所にあって、美味しく、素直な御菓子をいただけるところ。こんなお店がふんだんにある札幌が、心底羨ましい!

(百合が原公園での散策の後、寄った百合が原店でいただいた、ダブルショコラケーキ) 
c0223825_01530383.jpg
(おいしいコーヒー)
c0223825_01564404.jpg
c0223825_02041956.jpg
HSの内装のイメージカラー、「エクリュ」
 H13.1月のMC後のHS250hの性格を代表するものが、内装カラーのエクリュ。上のダブルショコラケーキの写真の右側の色にちょっと似た色です。
エクリュ(ec-ru)は、フランス語で、漂白していない生成りのリネン色のこと。ベージュよりはちょっと黄みがかった色。「生成り」という色名は、エクリュの訳語として生まれたもので、もともとの日本の伝統的な色名ではないようです。
(HS250h のイメージカラー。エクリュのシートカラーにキャメル色の差し色とステッチ。この写真は再掲)
c0223825_02362493.jpg
私のVersion-Cの場合、エクリュを選ぶと、センターコンソールのエルテックスレザーは、キャメル、ステッチもキャメルステッチになります。シート部分のキャメル色のステッチとセンターコンソールのキャメル色のステッチとは、色の濃淡が変えられており、全体でひとつのイメージになるようにカラーコーディネーションがされているとのこと。
c0223825_02392420.jpg
HSの内装は、素材・色ともレクサスのラインナップの中でも数が多く、素材がファブリック、レザー、より高級なセミアリニンレザーと3種類あって、色は、ファブリックで2種類、レザーも2種類、セミアリニンレザーの場合は、6種類もあります。また、セミアリニンレザー仕様の場合は、私のエクリュ色に加えて、アイボリーも設定されており、ホワイト系の色が2色設定されているところからも、ターゲットに女性を考えている感じがします。色も明るい色ばかり選ばれており、ガーネット(赤)、サドルタン(茶)、キャメル(黄色)、アイボリー(薄い黄色)、キャメル&エクリュ(私の)、そしてブラックと、暗い色は黒だけとなっています。これがISあたりとの違いになっているのですが、メディアはそういうこと、全然書かないですね。買う気がないからでしょう。
(こちらは、Version-Lのセミアリニンレザー仕様。色はアイボリー。オーナメントパネルとステアリングのウッド部分の仕様はウオールナットで色はミディアムブラウン。レクサス青山店にて)SIGMA DP2 Merrill
c0223825_02505680.jpg
実車のアイボリーは、この写真の色よりは黄色味が強い色だと思います。
c0223825_02593945.jpg
そして、限定車の「ハーモニアス・レザー・インテリアⅡ」の仕様になると、もっと女性を意識したコーディネートになります。
c0223825_03094594.jpg
色は2種類あって、こちらは、ブラック&メローホワイト。黒のレザーを基調に、木目部分はステアリングがバーズアイメープル。オーナメントパネル部分がアッシュパール。ステアリングのステッチはバイオレット。
c0223825_03143864.jpg
c0223825_03155516.jpg
シートはブラックレザーにパンチング(バイオレットパーフォレーション)してあって、下にはバイオレット。ステッチもバイオレット。
c0223825_03183793.jpg
専用のカーペット。この黒とバイオレットの配色が、女性ファッションブランドの、ANNA SUIのようだと思ったのは私だけではないはずです。
c0223825_03210101.jpg
そしてこちらが、ハーモニアス・レザー・インテリアⅡ 仕様のもうひとつ、レッドスピネル。
c0223825_03310895.jpg
ステアリングとオーナメントパネルは、上と一緒ですが、レザー部分が、こちらは専用ツートーンのレッドレザーになって、ステッチはエクリュ。これはこれでとても素敵。今、HSは、レクサスでも,最もエレガントなクルマのように思います。
c0223825_03332519.jpg
c0223825_03365121.jpg
しかし、レクサスの場合、こうした仕様の決まった限定車よりも、やはり通常のオーダーで、自分好みの仕様を決めたいという購入希望者の方が多いと聞きました。やっぱり、レクサスで買いたい人というのは、この欧州スタイルを取り入れた注文方法に魅力を感じている人なのだと思います。HSの場合、ボディカラーも10色あって、限定車の専用色も入れれば11色もあるんです。このような豊富なカラーの中から専用の自分の仕様を決めるというのが、レクサスHSを購入する上でのいちばんの魅力だと思います。
では、SAIは、どうでしょうか。次回に書きたいと思います。

by bjiman | 2015-06-23 03:38 | CAR | Comments(2)

レクサス・HS250h インプレッション④ HSとSAI ~レクサスとトヨタのスタイルの違い~

〈ライラック〉 2015.5.5 札幌市北区 若草公園 (SIGMA SD1Merrill/SIGMA 70-300mmF4-5.6DG/F5.6,1/400秒/ISO200)
 札幌に暮らした2年間の思い出は尽きることがありませんが、札幌というとまず思い出すのが、市の木でもあるライラックのお花。北の地に春が来たことを告げてくれる可憐なピンクは、私たち夫婦の心をときめかせてくれました。今年のGW、久しぶりに訪れた北区の若草公園で、ちょっと気の早いライラックが私たちを出迎えてくれました。 ライラックは、フランス語由来の「リラ」とも呼ばれます。リラというと、80年代に青春を過ごした私は、Rajie さんの「リラの日曜日」を思い出します。「通りはリラの香りに包まれて~♪」なんて、私が大好きな大貫妙子さんの提供したこの曲を、Rajieさんは、独特の歌声で聞かせてくれました。Rajieさんというと、同じく大貫さん提供の曲である「アパルトマン」も好きでした。そういう点では、フランスに対する憧れがありました。
c0223825_23501824.jpg
私はレクサス・HSを見たとき、フランス車的だなと思ってかなりびっくりしました。
学生時代からのシトロエン好きで、X'sara に14年も乗っていた私ですが、HSを試乗した時、その座った座面位置の高さ、視界の感じ、フロントスクリーンから見える景色がシトロエンから乗り換えた違和感がなく、あぁこれなら付き合っていけると思いました。

〈インテリジェントAFS〉2015.4 レクサス店にて(SIGMA DP1 Merrill/F3.5,1/125秒,ISO200)
 カーブ時などステアリングを切った方向にヘッドライトの照射軸を動かす仕組みは、シトロエンDSのディレクショナル・ヘッドライトを思い出させます。
c0223825_00510775.jpg

レクサスにおけるHSの位置づけは、エントリーレベルを受け持つだけではなく、より上級のIS、GSがいずれもFRでドイツ車的なスポーツセダンの性格を持つのに対し、HSはフランス車的なFFのエレガントなセダンを指向したのではないかと思います。もちろん、GSやLSのユーザーであるお父さんのご家族である奥様やご令嬢に向けた用途ということも考えたのでしょう。実際、私がHSを購入した時にも、セールスマン氏から「HSは女性のファンが多いですね」と聞きました。
c0223825_01115803.jpg

トヨタの中でも、レクサスブランドとトヨタブランドの違いのひとつに、クルマの発注方法を挙げることができると思います。
トヨタブランドの場合は、ボディカラーとシートカラーなど、一定の仕様を決めて予め生産してしまう方式。内装の素材や色の種類は少なく、グレードによって仕様が決まっています。これは、スーツでいうところの「吊し」。ボディカラーも特別色は別料金になります。クルマを注文するとき、「在庫を確認します、、、」とセールスマン氏がいい、在庫があれば納期が早くなったりします。在庫がなくても、「別の色だったら在庫があるのですが、、、」と特別にお値引きしていただけることなどもあったりしました。日本では、伝統的な注文方法です。トヨタブランドの場合は、最高級車のマジェスタの場合でも、この吊し方式です。
例えば、クラウンで、写真のクラウン・アスリートの場合、内装は、素材がファブリックだと、色は写真の黒/赤と、黒/黒の2色ありますが、標準は黒/黒で、黒/赤は注文時に指定が必要になります。そもそも「指定がなければ黒になります。」という断り書きが、この方式の特徴を表しています。また素材が本革の場合は、色は黒しかありません。それで良いという考えの方向けなのです。むろん、色・素材はクルマの性格によく合わせて吟味されており、仕様を絞ることで合理的に生産し、価格を抑えていると思われるので、これはこれでいいんだと思います。
c0223825_02252353.jpg

c0223825_02293132.jpg
一方、レクサスの場合は、ボディカラーと内装のカラー、ダッシュボードやドアパネルなどに貼るオーナメントパネルの色を注文者が一つ一つ選んでから発注する受注生産方式です。一部の限定車を除き、在庫車という考え方がなく、一台一台、購入者の希望に合わせて受注するので、注文したら取り消しが出来ません。これは、スーツでいうところの「パターンオーダー」。ボディカラーと内装色、パネルの組み合わせは自由で、ボディカラーによる価格の違いもありません。全部同じです。いうまでもなく、これは欧州の注文方法を一部、取り入れたものだと思います。価格は上がりますが、そういう選択が出来る方が良いという方も多いと思いますし、特にイタリアやフランスのクルマには、昔から内装色に豊富な色を揃えているものが多く、私が好きだったエンリコ・フミア氏デザインのランチア・イプシロンなんて、シートの素材が、ファブリック、アルカンタラ、本革とあって、ファブリックはデザインが4種類あって、それぞれにカラーが数種類、全部で14種類もの設定がありました。こういうものをじっくり選んで、ゆっくり納車を待つというのがヨーロッパのスタイルだということを、「昔は自動車専門誌で」勉強したものです。
では具体的には、というのは長くなりましたので次回。

by bjiman | 2015-06-21 02:49 | CAR | Comments(0)

レクサス・HS250h インプレッション③

〔トラノオ〕 成田市坂田ヶ池総合公園にて SIGMA DP3 Merrill/50mmF2.8、F4.5,1/200秒,ISO200)
 トラノオには、山地で咲くオカトラノオと沼地で咲くヌマトラノオがあるそうですが、花穂が曲がるこちらは、オカトラノオのようです。森の散歩路のしっとりした空気感の中で、美しく輝く純白が印象的でした。
c0223825_02431238.jpg
 前回は、自動車専門誌のWeb記事で、クラウンやカムリ、SAIなどトヨタハイブリッドに比べて、HSを積極的に買おうとする理由が見つけにくい、というような、(私から見れば)実におかしな記事について、書きました。
 私のような素人が言うまでもなく、今の日本の自動車は、①販売量が桁違いに多い北米市場のために作られたモノ、②反対に、国内事情を考慮した国内専用車、③その他、に分かれると思います。
 カムリは、北米市場で13年連続乗用車販売ランキング1位の金字塔を打ち立てた①を代表するクルマ、反対にクラウンは、国内のクラウンユーザー(だけ)を見つめてきた、豊田社長のお言葉を借りれば「日本人のプライドを乗せて走ってきた」国内用のクルマです。ではHSやSAIはというと、HSは、アメリカにも輸出されていましたが販売不振で2013年1月のMC後は、国内専用車になっています。SAIは最初から輸出はされていません。でも②とは違い、③のうち、欧州風に仕立てられた国内専用車というタイプです。
(Lexus HS250h ’Harmonious Leather Interior II’/SIGMA DP1 Merrill)
c0223825_02150958.jpg
 言うまでもなくクルマを作るのは人間であり、クルマの性格は、自ずとその国の人間性、社会性、嗜好が反映すると思います。ドイツ人の作る機械は精巧だけどエモーショナルな感受性という点ではイタリア車、合理性という点ではフランス車、貴族的な階級社会を感じさせるものといえばイギリス車です。その国の文化は、当然食文化にも色濃く反映される訳で、イタリアンしか食べないイタリア人の作るクルマは、非常に保守的な面があります。食の美を追究し、常に新しいメニューを追求するフランス人は、柔らかく美しい乗り心地と、シトロエンのような時にアヴァンギャルドなスタイルを出してきます。そうすると、日本人を表すものは、私は「多様性」だと思います。懐石を愛する一方で、イタリアンも大好き、デートはフレンチでして、世界中で有数のカレー好き、、、こんな国民性がクルマにも反映するのはある意味当然だと思います。アメリカン的な日本車、欧州車的な日本車、日本車的な日本車、私はどれも大好きです。
そんな中で、HSやSAIは、欧州車的な日本車、という部類に入ると思いますが、HSとSAIは、自動車の作り方の点で異なります。それが、レクサスとトヨタの作り方の違いでもあります。

続きは次回。



by bjiman | 2015-06-17 02:26 | CAR | Comments(0)

レクサス・HS250h インプレッション②

紫陽花は、咲き始めの頃の淡い色が特に好きです。
(2015年6月14日 成田市・坂田自然公園にて SIGMA DP2 Merrill/F2.8,1/1000秒,ISO200)
c0223825_02003252.jpg
私は、HSを購入する際、購入時、自動車メディアの類いは紙媒体ではまったく見ませんでした。というのも以前少し書きましたが、ここ数年の思いとして、クラウンに乗ってみたいという気持ちがあって、じゃぁクラウン買ってみるかと思って見ても、価格や車挌の面でもう少し先かなと思いもありました。じゃぁマークXでも見るか、という気持ちもあり、市内のディーラー街では、クラウンとマークXが近くで見られるところがあって、そこはクラウンの隣がレクサスだったりするので、HSも見たという流れの結果、HSに決まったというのが経緯なのです。それでHSに試乗後、HSについての知識がほとんどなかったので、自動車専門誌のWeb記事と、評論家のYoutubeを見ましたが、気になったのは、Web記事の議論が雑だということと、すぐに気づく間違いが多かった事です。
(2015年4月1年半点検。レクサス店にて。 HS250h2015年モデル ’Harmonious Leather Interior II’/SIGMA DP1 Merrill)
c0223825_02435098.jpg
自動車専門誌のWeb記事では、HSを紹介する際に、名前の由来として、「HSはハーモニアス・セダン、ISはインテリジェント・スポーツ、GSはグランド・ツーリング・セダン、、、の略であるが」、、「LSは、何の略かみつけられなかった」「レクサスのセダンということだろう、たぶん」というような書き方がされていました。昨今、大学教授が学生の提出するレポートを見て、WebのHPからコピーしたものはすぐ分かるというような、がっかり感を持つと聞きますが、私もこの記事を見たときは、あぁこういう感じなんだろうなと思いました。なぜなら、レクサスのHPのうち、LSのページにだけ、名前の由来の記載がないからです。探したっていうのは、HPみただけか、と分かってしまいます。
このことも含めて、ここの編集部には気づいた点を自分なりに指摘しましたが特に返信もないので、もう書いてしまいますが、レクサスの広報の方に電話一本すればわかることをせず、「レクサスのセダンということだろう、たぶん」というような軽い書き方をして、(しかも間違っているし。正しくは「ラクシュリー・セダン」の略)、もうこれを見ただけで、レクサスに好感を持っていないことが分かってしまいます。別に好きになって欲しいとは思いませんが、専門誌としてこういうレベルはいかがなものかと思いました。LSの名前の由来は、レクサスLSを検索するだけで、トップに出てくるWIKIにも書いてあるのでそれを広報に確認すれば良いだけです。「LEXUS LS」で検索すれば、トップ画面で、米国のHPがヒットするはずです。タイトルは、「2015 Lexus LS-Luxury Sedan」と出ます。なぜこんなことをクドクド書いたかというと、自動車専門誌でもこういう扱いを平気でする、見つけられなかったと書いている間に電話一本で確認できることをしないというレベルが私には悲しいからです。しかもこのページはスマホだと有料記事です。
こういうレベルのものなので、その後も、「HSがスピンドルグリルになったので、(HSがスピンドルになった時点では)スピンドルじゃないのはISのみ」、と書いてあったり(CTをお忘れのよう。)して、真剣に購入しようとしているユーザーから見ると、こういう解説を見ても仕方ないなと思ってしまいます。私は、若かりし頃、この専門誌で学習しながらクルマ趣味をしていたので余計にそう思います。この記事でいちばん納得がいかなかったのは、クラウンとカムリ、SAIとHSという性格のまったく異なるクルマを比較して、HSの良さが見つけにくい、とまとめてあったことです。
これはもう自分のアバタもエクボであることを棚に上げないと書けないのですが、こういう比較をすること自体が、クルマ選びを楽しむことにならず、またクルマの解説として疑問があるからです。
(次回に続きます。)


by bjiman | 2015-06-15 03:17 | CAR | Comments(4)

レクサス HS250h 1年7ヶ月のインプレッション①

レクサス・HS250h を購入してから2年近くが経過しました。
自分にとってはとても用途にあった選択で、とても気に入っています。
この間、色々な新車が出たり、時代の変化もありますが、私にとっては、今選んでもやっぱりコレになるだろうなと思うのです。HSは、レクサスにあっても、また、このクラスのクルマの中でもメジャーな存在ではないので、メディアへの露出量が多くありませんし、自分なりに感じた魅力に触れているものもあまり見かけません。
素人ではありますが、自分なりの言葉でHSの魅力を書きたいと思います。
(長くなりますので、興味のない方は読み飛ばして下さい。)
(市内にて。SIGMA DP1 Merrill)
c0223825_02104935.jpg
◎魅力のひとつは、手頃なサイズ。
 以前も書きましたように、このクルマの魅力のポイントは、全長4,710mm×全幅1,785mm×全高1,495mmというほどよいサイズ設定にあると思っています。
 このクルマを買ったのは40代も最後になる頃でした。年齢に応じた落ち着きと親世代でも乗りやすいゆとりがありながら、最低限の大きさに納めたいと思うと、全長4,710mmと全幅の1,785mmというのは今の日本で使うには無理なく乗れるギリギリのところだと思います。
このサイズがフィットしているのは、まず第一には駐車場のサイズ設定があります。クルマは出かけたら必ず駐車しなければならないので、どんなところでも無理なく駐められるサイズが重宝します。
 日本では長く5ナンバーの小型車規格(全長4.7m以下、全幅1.7m以下)が定着してきたので、この写真の駐車場もそうですが、全長が4.7m程度のクルマまでであれば、大体の駐車場は無理なく収まるように設計されているように思います。 
c0223825_02445015.jpg
また、全幅の面においても、最近はどんどんクルマが大型化しているので、この駐車場もそうですが、線を引き直している駐車場をよく見かけます。この駐車場のように、クルマとクルマの間の線を輪のようにしている例も多く見かけるようになりました。隣のクルマとの間隔を開けるようにとの考え方だと思いますが、横幅が大きくなればなるなるほど、自分が駐車場に入れても、隣のクルマとの都合でドアの開閉に神経を使うようになってしまいます。5ナンバー規格の1.7mから見るとHSの1,785mmは8.5cmオーバーですが、この程度までであれば、それほど無理なく納められ、隣のクルマとも一定のゆとりを持つことができると思います。
5ナンバーは、横幅が1.7m以下でしたから、全幅を1,695mmにしているクルマが多くありましたが、安全性の向上やデザイン性などもあって、欧州車では、カローラクラスのVWゴルフでも全幅は1.8mあり、ましてや、HSのようなDセグメントクラスのクルマでは今は欧州車で1.8mを下回るクルマはありません。このため、HSの全幅1,785mmmというのは欧州でいうDセグメントクラスのクルマとしては縦長の、日本独特のディメンションだと言えると思います。最近では、スバル・レガシィが米国での販売を考慮して一層大型化したために、これでは日本では受け入れられないだろうと日本専用に用意された、スバル・レヴォーグのサイズが全長4,690mm×全幅1,780mで、HSとほぼ等しいことから言っても、この辺りが今、日本国内で使用するには使い勝手の良いところということなのかなと思っています。

次回は、この辺りについて一気に書いてしまおうと思います。

2015.6.13
SIGMA DP1 Merrill




by bjiman | 2015-06-14 03:05 | CAR | Comments(0)

シグマ、レクサス、着物の日々

ご無沙汰してしまいました。
ちょっと袋小路に入ってしまった感がありましたが、自分なりに今後の方針が固まりましたので、これからは迷い無く書いていけると思います。写真はたくさん撮っていますので、ぜひまた見て下さい。

レクサス HS250hは、我が家に来て1年7ヶ月になりました。走行距離は1万キロ弱。ここまでの平均燃費は、16.1km/ℓとなっています。まずはこのレポートから始めたいと思います。 
(H27.6.6 船橋県民の森駐車場にて/SIGMA DP1 Merrill)
c0223825_23593305.jpg
相変わらず私たち夫婦は、森林探索を好んでいます。ここ船橋県民の森は、規模こそ限られているものの、私たちが札幌在住時代に好んでいた野幌森林公園の雰囲気を少し感じさせてくれるいい森の路です。
c0223825_00060924.jpg
紫陽花が可憐な姿を見せてくれました。
(SIGMA DP1 Merrill,F2.8,1/40秒、ISO400)
c0223825_00141211.jpg
着物コレクションも充実してきて、結城紬や大島、お召しなどの基本形から始まり、夏の小千谷縮や夏大島、普段着の久留米絣や会津木綿などが揃いました。だいぶリサイクルなども活用しましたが、こういう過程で学んだこと、これから学んでいくことなどを書いていきたいと思います。
写真は、最近買ったリサイクルの結城紬。10月から着る袷なので、秋を楽しみにしています。緑と黒と茶色の糸が見事に織り込まれたものです。初心者ではありますがこうした着物の魅力を発信していきたいと思っています。
(SIGMA DP2 Merrill)
c0223825_00450533.jpg
そんな私の、「シグマとレクサスと着物の日々」ですが、どうぞよろしくお願いします。

平成27年6月 bjiman


by bjiman | 2015-06-10 01:10 | ご挨拶・お礼 | Comments(0)