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野馬土手、捕込(とっこめ)~鎌ヶ谷市の国指定史跡を歩く(前編)~

新京成電車の旅シリーズのテーマは、この地域の発展と深い関係のある「小金牧」という牧の跡地を歩くというものでもあります。今回はその中でもハイライト、平成19年に小金牧関係の史跡としては初めて国指定史跡に指定された鎌ヶ谷市の野馬土手と捕込(とっこめ)を訪ねます。

(1) 初富駅から歩いて15分ほどでしょうか。初富小学校の校庭西側にあるのが、「野馬土手(のまどて)」です。 (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 17-50mmF2.8)
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(2) 小金牧をはじめとする牧(まき)は、徳川家康が豊臣秀吉によって関東に移封された後、幕府直轄により軍馬育成の目的で整備したもので、徳川治世の安定により軍事的緊張が緩和された後は軍馬の需要が少なくなって、8代将軍吉宗の享保の改革の時代には、捕らえた野馬(のま)を一部は民間に払い下げて収入を得るなど、時代の要請とともにその歴史が変遷したそうです。また、野馬を捕らえる回数も軍事的な需要があった時代は必要に応じて数年に一度のようでしたが、吉宗の時代は野馬が増えたこともあり、毎年一度行うだけではなく、野馬を捕らえる日の様子は一般に公開され、江戸からも見物人が多数訪れるなどそれ自体を一種の興業のようにしていたようです。
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(3) 野馬は農民の畑を荒らす事もあったので、牧と農地の境界には、野馬除土手(のまよけどて)という土手が築かれていました。また、牧の中にも、野馬を捕らえやすくするため、野馬を追い込むための土手が設けられていたそうです。この土手は、牧内の土手で「勢子土手(せこどて)」というものです。野馬除土手や勢子土手を総称して野馬土手といいます。
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(4) 国指定史跡の説明文にもあるとおり、年に一度の野馬捕りは、人気のある行事だったということで、きっとこの土手のあちこちで、野馬を追い込む様子が見られたことだと思います。野馬を追い込む勢子は、地元の農民などが動員されたということですが、気性の荒い野馬を捕らえるために追い込んでいくのですからさぞかし大変な重労働であったろうと思います。
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(5) 私はこの地に立ってとても興奮しました。当時の様子が眼前に彷彿としてきて、眼前にあるこの土手の前に立つと、生きた江戸時代の中に自分がいるような気がしたからです。
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(6) 野馬土手は高いところでは高さが3mほどにもなる土手なので住宅開発などには何ともやっかいな存在だったでしょうからどんどんなくなってしまい、かつて総延長140kmもあり、四十里野と呼ばれた土手もほとんどが失われています。そんな中、この土手が運良く残ることが出来たのは、この土手を小学校の校庭敷地と外を区切る外壁のように活かして使ったからでしょう。小学校敷地の終わるところでこちら側は野馬土手もすっぱり切り落とされています。
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(7) ちなみに国指定史跡の指定理由には次のようにあります。「江戸幕府が軍馬供給をまかなうため直轄して設置した小金牧の一つ中野牧の遺跡。放し飼いされた野馬を捕獲選別する施設である捕込や、馬を捕込に追い込むための野馬土手が良好に残る。江戸幕府の軍事力を支えた軍馬生産を知る上で重要。」
この土手部分は早くから市有地化され、良好に保存された状態で江戸時代から平成まで残ってくれました。
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青空にすくっと大きく伸びた樹木を見ていると、この地に馬の嘶きが響いていた時代を想像させられます。
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(8) こちら側は、小学校の敷地外まで土手が一部残っています。
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(9) ここが一番端側。既存の農地との境界がフェンスで区切られています。国指定史跡の指定を受けた後の市の管理計画では、すべて市有化する計画との事でしたので手続きが進んでいるのでしょうか。いずれにしてもこのような史跡を保存しようとする考えはとても素敵だと思います。
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(10) 一緒に歩いていたツマも、現代に生きる江戸時代を共有して、「こういう事だったのか」と共感してくれました。現代に生きる江戸時代は歴史を感じる格好の教材であると思います。資料館などで見る模型ではなく、これは本物の当時からある土手そのものだから、大事にして欲しいものです。
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(11) 初富は、明治時代になって軍馬育成の必要がなくなると牧が不要になって明治政府が開墾入植を勧めた最初の場所です。「初富」という縁起のよい名前は開墾施策を進めた東京府開墾局の北島秀朝知事が名付けたものだそうです。江戸幕府崩壊によって仕事を失った武士などが仕事を求めて入植したものの、農業には素人だった人たちにはそんなに上手くいくものではなく、定着できた人は一部だったようです。習志野原として昭和まで陸軍に軍事演習場として使われた牧跡も、敗戦と同時に引き上げ軍人などに払い下げられ、農地になったものの農業での成功がおぼつかないまま高度成長時代に伴って大規模公団造成の用地買収になっていく、、、まさに牧の歴史はこの周囲一帯の歴史そのものです。わずかに残った農地に咲く菜の花が、そんなこの付近一帯の歴史を語っているような気がしました。
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明日は新京成電車を2駅乗って、北初富駅に向かい、駅からほど近い国指定史跡の主役「捕込(とっこめ)」を訪れます。

2013.4.13 初富にて
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 17-50mmF2.8
by bjiman | 2013-04-30 01:49 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(0)

梨の花 ~鎌ヶ谷市・初富の春~

鎌ヶ谷市といえば梨の産地。梨のお花は、4月の頭頃、いっせいに咲くのだそうです。

(1) 梨のお花。 (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 70-300mmF4-5.6DGOS)
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(ほんの少しピントを隣のお花寄りに。)
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(2) 梨のお花は白で5枚の花弁からなります。とても可憐で素敵。松戸市も梨の産地なのに、私は、今回、梨のお花を初めてじっくり見ました。普段は梨園は営農している農地ですし、たいてい囲いで囲われているので目に付くこともなかったのですが、やっぱり何でも意識して見るようにしないといけないな、と思いました。
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(3) 割と固まった感じでお花がたくさん咲くんですね。
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今年は咲き終わりの頃でした。来年は農園いっぱいに咲く風景を撮りたいなと思っています。(農家さんにおことわりした方が良いかと思います。)
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(4) 猫をみつけるとつい一枚。よいポーズ。
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(5) ハナニラのお花はどこか神秘的なムラサキです。
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(6) サクラソウ
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(7) もうミニバラの季節がやってきました。
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(8) フジの花も咲き始めて、、、忙しい季節になってきました。
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(9) DP3でも撮ってみました。 (SIGMA DP3 Merrill)
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今回はお花三昧でした。

2013.4.19 初富駅周辺にて
SIGMA DP3 Merrill
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 70-300mmF4-5.6DGOS
by bjiman | 2013-04-26 01:27 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(2)

なつかしの構内踏切 ~初富駅~

新京成の旅シリーズ 初富駅を取り上げるのはこれが2回目です。今回は、初富駅~北初富駅を歩き、この地の特徴である国史跡~捕込(とっこめ)~を中心に歩きます。まず最初に初富駅周辺のご紹介から。

(1) いつものように出発は松戸駅。今回の旅は、8801編成。この車両は、昭和61年に登場した8800系の最初の編成です。この編成は、3月末から2ヶ月間、千葉ロッテマリーンズとのコラボレーション企画で、「伊東マリーンズ号」として運行されています。 (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 17-50mmF2.8,以後すべて同じです。)
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マリーンズの球場QVCマリンフィールドは京成幕張本郷駅からバスで10分なので、京成千葉線直通のこの電車なら便利に行けるということでのコラボレーションかと思います。数年前に札幌在住だった私としては、千葉線のマリーンズより、お隣、鎌ヶ谷市のファイターズファームの方に親しみがあるのですが(笑)
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(2) 車両には、選手のシールなどが貼ってあります。WBCの企画がいいと思うのは、色々なチームの選手の名前を覚えられることにもあると思うのです。歴代WBCで活躍した選手というのもずっと記憶に残りますね。
(里崎選手)
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(成瀬投手)
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イチロー選手に雰囲気がよく似ている今江選手。WBCで影響を受けたのでしょうか。
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(3) 車内もマリーンズ一色。
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(4) そんな訳で今日やってきたのが初富駅。初富のいわれについてはこちらをご参照いただければと思います。初富駅は、新京成電車の各駅にはかつて普通に見られた構内踏切が最後に残った場所。車両が眼前を走る構内踏切は、もうここでしか見られません。
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(5) 今はどの駅も階段を上り下りする高架の改札になってしまいました。この方が安全でもあるし、駅ビルでどの駅も色々な商業施設が入って便利にはなってけれども、ホームから地面に近いところに降りていくだけの構内踏切は、駅外へのアクセスがしやすく、街に近い。そんな親しみやすさがあるように思います。
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こんな景色が見られるのも構内踏切ならでは。確かに危ないといえばそうなんだけれども、世の中危ない危ないばかり言っていると、こんな伸びやかな風景を見逃していくことになると思います。
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(6) 旧い日本家屋の良さが残っているような初富駅の駅舎。
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(7) 残念ながら初富駅も現在高架工事中ですので、この構内踏切が見られるのもあとわずか。しっかり風景を目に焼き付けておきました。
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(8) 駅を降りて歩き始めると、ショコラティエ ろまん亭の看板。あれ?ここにも出来たのかな、と思いきや、800m先を左折、、、はお店のある新鎌ヶ谷駅方向ですね。駅間が近い新京成電車ならではです。
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(9) 藤のお花が咲き始めた頃でした。
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次回は、この時期、多くの梨畑で見られた梨の花、そして鎌ヶ谷の国指定遺跡を歩きます。

4月13日 初富駅(千葉県鎌ヶ谷市)付近にて
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 17-50mmF2.8
by bjiman | 2013-04-25 07:56 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(0)

La Page(ラ・パージュ):習志野の素敵なケーキ屋さん

(1) 自営隊習志野駐屯地からほど近く、歩いて7,8分のところにあるのが、素敵なケーキ屋さん、’la page'  (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 17-50mmF2.8)
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(2) 店内はバターの甘い香りとかわいいインテリア。フレンチの空気感が溢れています。 (SONY Cyber-shot RX100,ツマ撮影)
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(3) この日、お土産に持ち帰ったのはこの3つ。  (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 17-50mmF2.8)
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(4) これは見た目のお洒落さで選んでみました。メレンゲがたくさん使われていて、優しいお味です。 (上SIGMA DP3 Merrill,下SD1/17-50mm)
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(5) 「アンペリアル」  (上SD1/17-50mm,下RX100)
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(6) ムースショコラジバラ (DP3)
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うちのツマはいっぺんで気に入ってしまいました。
また習志野に行きたい、、、と言っています。
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2013.4.7 習志野 lapage にて
SIGMA DP3 Merrill
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 17-50mmF2.8
SONY Cyber-shot RX100
by bjiman | 2013-04-24 01:43 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(2)

すずらん

自営隊基地見学の後、習志野の街を少し散策。もうすずらんが咲いていました。 (SIGMA DP3 Merrill)
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明日は、近くの素敵なケーキ屋さん、熱心な酒屋さんを訪ねます。

2013.4.7 船橋市にて
SIGMA DP3 Merrill
by bjiman | 2013-04-23 08:04 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(2)

陸上自営隊第一空挺団の高い降下訓練塔

空挺館を出た後は、自衛隊基地内を散策。

(1) 空挺団は、落下傘降下のできる部隊。これは降下訓練塔です。 (上中SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 17-50mmF2.8,下SONY Cyber-shot RX100)
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こんな高いところからよく降下訓練なんてできるなぁ。
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(2) 他にもなんだか高い塔が。
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(3) すごくいかつい車両も展示してありました。
なにしろ習志野空挺団は、富士登山駅伝では毎年優勝争い、ラグビーチームは関東社会人リーグ一部に所属とまさにトップクラスのアスリート集団です。そんな集団が常日頃から「精鋭無比」の精神で鍛えに鍛えているというのですから頼もしい限りです。
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(4) 庭園内では八重桜がきれいに咲いていました。この日は風がとても強かったので、ちゃんとした写真は撮れませんでしたが。
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こちらは大島桜かな。白いお花が綺麗です。  (SONY Cyber-shot RX100/ツマ撮影)
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(5) あっという間に見学時間も終わり、自衛隊第一空挺団 習志野駐屯地を後にしました。 (SD1/17-50mm)
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今回初めて基地に来てみて、こうしたイベントで市民と触れあいを持つことはとても良いことではないかと思いました。イベントでは色々の出店などもありましたし、マスコットとの記念撮影などもあり、私もしっかり撮ってもらいました。日頃、こうした方の訓練施設を見学させてもらえる機会というのもないもので、このようなところで第一級のアスリート達が日々訓練をしていることがよくわかり、また危険な任務に従事しているんだなということも感じられて信頼と感謝を感じました。
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ところで、この習志野駐屯地の住所は船橋市薬円台で、習志野市ではないことはもちろん、船橋市の習志野台ですらない。薬園台駅は習志野駅の隣の駅なので、もう非常にわかりにくい、ややこしいというのがこの地域の住所表示です。
このややこしさの一因は、周囲一帯が習志野原であったのに対し、旧陸軍演習場の大部分を含んでいた旧二宮町が戦後、船橋市に編入されたことがあります。現在の習志野市は旧津田沼町が習志野町に名称変更したものが基本です。この地域は一部が旧習志野原ではあったものの、大部分を占めていた旧二宮町は当初、津田沼町との合併に一度は合意したものの、結局は船橋市に編入されたために、習志野原の多くの地域(習志野台を含む)が船橋市になるというややこしい結果になってしまいました。歴史の積み重ねとはいえ、何ともややこしいことです。

2013.4.7 船橋市薬円台 自衛隊第一空挺団 習志野駐屯地にて
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 17-50mmF2.8
SONY Cyber-shot RX100
by bjiman | 2013-04-22 01:56 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(0)

空挺館(明治天皇の御馬見所)~習志野探訪(3)~

新京成の旅シリーズ 習志野編(3)です。

(1) 習志野原の陸軍演習と関係が深いのが、陸軍騎兵学校。この学校は、明治21年に陸軍乗馬学校として、東京・目黒区に設立されています。戦前までは、東京帝国大学、陸軍士官学校と並び卒業式は天皇陛下のご臨席の下に行われていたそうです。陸軍騎兵学校は、大正5年に習志野原に移転し、大正6年に陸軍騎兵学校に改称。昭和11年には陸軍戦車学校となり、終戦まで続きました。 (SIGMA SD1 Merrill,SIGMA 17-50mmF2.8,以後同じです。)
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(2) 明治天皇陛下は、騎兵だけでなく、乗馬にも深い関心がおありになったということで習志野原での軍事演習もそうですが、騎兵学校が東京目黒にあった頃から度々同校にも訪問し馬術等の演目をご覧になられたとか。
熱心にご覧になられるあまり、雨が降っても立ち尽くされてずぶ濡れになってもご覧になられていたということから、専用の施設を建設しようということで明治44年に建築されたのが、御馬見所(現・空挺館)です。 
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札幌の豊平館(ほうへいかん)を思い起こさせる白と水色のカラーリング。思えば豊平館も、最初の宿泊客は明治天皇陛下でした。
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(3) 御馬見所は、大正5年に騎兵学校が習志野に移転した際に一緒に移転され、迎賓館として使用されたそうです。戦後は、昭和37年に空挺館と改称され、空挺精神を伝えるとともに、旧陸海軍の資料館として使用されています。 (SIGMA DP3 Merrill)
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(4) それでは早速見学してみます。 (DP3)
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(5) この御馬見所が建築されたのは明治44年、つまり明治天皇陛下の御晩年ということになります。このため、ご覽になられる2階バルコニーに行くのに最小の動線になるよう考慮がされており、玄関をくぐるとすぐに2階に上がる階段(帝王階段)があります。
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(6) この階段がまた素晴らしい。建築はコロニアル様式ということですが、戦前の洋館らしい上品なものです。 (SD1/17-50mm)
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(7) 各部屋の仕切りや、玄関外にもペディメント(屋根下部と水平材に囲まれた三角形の部分、日本でいう「破風」)がつけられ、宮中のスタイルを感じさせるものなのだとか。 (以下2枚のみSONY Cyber-shot RX100/ツマ撮影)
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(8) 階段を上がって進むとこんな風に。 (SD1/17-50mm)
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こちらのホールに進まれるようになっています。
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(9) 貴賓用いすが出迎えてくれました。
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実はこのいす、騎兵学校の表玄関となる津田沼駅に置かれていた貴賓用いすでした。昭和42年に寄贈されたものだそうです。ぴったりこのホールの雰囲気に似合っていますね。 (DP3)
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(10) 明治天皇陛下は、頼もしい気持ちで若い騎兵達の習練をここからご覧になられていたのでしょう。 (上SD1/下DP3)
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しゃれた意匠のシャンデリアです。当時のデザインのものなにかは分かりませんが。 (DP3)
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(11) 鞍が展示されていました。
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(12) 昭和11年以後は、戦車学校だったので、戦車のプラモデルが展示されていました。子どもの頃、よく作ったなぁと思い出し。
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(13) 戦後は進駐軍に接収され、司令官の宿舎として使用された時期もあるということで、屋根裏から米軍用缶ビールが発見されたとか。昔の缶ビールって、今のコーヒー缶みたいだったんですね。プルタブもなく、缶切りで開けたような穴が開いています。穴が開いていない未使用の缶は、きっとまだ中味が入っているんでしょうね。それはそれで興味深いような(笑) (DP3)
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空挺館の展示はかなり充実していて、じっくり見るなら相当時間を取らないとという感じでした。
このような施設が重要文化財になっていないというのはかなり意外な感じがします。平成4年に船橋市指定文化財にはなったそうですが、現在は解除されており、防衛省や一般市民の寄付によって修復作業が行われているそうです。基地内にあって普段は非公開であることもあり、一般にはあまり知られていないという点が残念です。
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空挺館を知ることは、習志野の歴史に出会うことでもあり、また、日本の近代史における歴史の流れをおさらいすることにもなります。
このような生きた教科書をなぜもっと広め、活用しないのかが課題であると思います。
私は最近、この沿線の旅を続けながら「小金牧」というテーマに出会い、見学や勉強を続けています。その中で、大層な歴史観を考えたり教えたりする前に、まず地元の歴史を見つめるべきではないかと考えるようになりました。この後の特集でも触れますが、地域の宝の中には、地元の小学校の先生が発見し、熱心に保存されたものもあります。
このような地域の宝を通して、実在の明治、実在の戦前を眼前に体験しながら歴史のダイナミックなうねりを感じることで、はじめてもっと大きなスケールでものが考えられるようになるのではないでしょうか。
地元の歴史を知らずして、世界史など語れるはずもないではないか、そんな気がするのです。
空挺館は、保存しながら活用できる国指定文化財への登録も検討されているそうですが、このような貴重な施設はぜひもっとPRして、大切にしながら積極的に活用して保存して欲しいと切に願います。

2013.4.7 自衛隊第一空挺団習志野駐屯地内 空挺館にて
SIGMA DP3 Merrill
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 17-50mmF2.8

※シグマから、18-35mmF1.8などという、いかにもシグマらしい個性的なズームが登場するようです。
私は17-50mmF2.8をもっとも愛用していますが、50mmはDP3 Merrillの50mmF2.8が来たこともあり、まだ発売日は未定なので、いつ登場するか、価格はどの程度かにもよりますが、標準ズームをこれにスイッチしようかなと早速グラグラきています。
DP2 Merrillはキャンペーン中に入手したいと思っていますが、DP1は、しばらく現有のDP1xを使い続けることにして、こっちを先にしようかな、、と思案中です。やっぱりF1.8は魅力だなぁと思うので。
by bjiman | 2013-04-21 06:43 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(0)

日本騎兵習練の場所~習志野の旅~

新京成の旅シリーズ 習志野編(2)です。

(1) 習志野駅を降りて歩き出すとすぐに目に入るのがシックな外観の和菓子屋さん「ふなよし」。 (SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 17-50mmF2.8)
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むむむな雰囲気。いけそうと思い入ることに。
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(2) 純和風の雰囲気ただよう店内。和菓子屋さんと思いきや、ランチも充実しているようです。
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(3) 私は豆腐カレーを注文。(SIGMA DP3 Merrill)
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ツマはハンバーグ
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(4) もちろん、この「ふなよし」さん、和菓子も充実しています。 (SD1/17-50mm,以後同じです。)
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「明治天皇」、「空」のキーワードがいかにも習志野らしい感じ。この事は後で書きます。
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(5) ふなよしさんのお店を出ると、すぐ脇にただならぬ雰囲気を持った石柱がありました。蝶番があり、何かの門のようだなと思い、お店に戻って聞いてみると軍隊時代の門柱で、ちょっと前までは2本そろっていたけど、1本は倒れて壊してしまったとのこと。
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(6) かつては軍の敷地であったろう場所は今は住宅地となり、少年野球が行われている光景は、ほのぼのとしたもの。
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しかし、グランド外の樹木、土の質感を見ていると、ここがかつて「野原」であった面影をほんのわずか感じられます。
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(7) 今日の目的地はここ、陸上自衛隊 第一空挺団 習志野駐屯地
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駐屯地の創立記念月である4月には、毎年、記念行事として基地が一般公開されるイベントがあるそうです。
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(8) 自衛隊の基地に入るというのも初めての経験。
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いかつい車両も止まっています。
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(9) ここは習志野の歴史と深い関係があります。そのことがこの石碑から分かります。
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(10) 新京成電鉄沿線周囲は、江戸幕府が軍馬育成のために運営した牧(まき)のひとつで「小金牧」と呼ばれていたことはこれまでに何度も書いたのですが、この地域一帯は、明治維新後、明治4年に軍の演習地となり、騎兵の習練が行われていました。 (DP3)
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習志野は日本騎兵の中心地であったため、軍馬慰霊碑が建立されたのだそうです。 (SD1/17-50mm)
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(11) 庭に日本騎兵之碑が建立されています。「習志野」の地名は、この日本騎兵の習練に由来します。
明治6年4月、明治天皇陛下は、この地での演習を野営をしながら2日間ご覧になり、その様子に満足されて、後日、指揮官の篠原陸軍少将をお召しになり、「演習地を今後は習志野原としなさい」と仰せになられたそうです。
この「習志野原」の語源には2説あって、指揮官の名前になぞらえて「篠原に見習え」という意と「兵を習わせよ」という意との事で、どちらかといえば前者を取った解説が多いようですが、いずれにしても直接聞いた訳ではないので真相は分かりません。
いずれにしても明治天皇陛下が「習志野」の名付け親であるということです。明治天皇御製に、
「夏草も 茂らざりけり もののふの 道おこたらず ならし野の原」
があり、自ずと、習練に励む場所の意である事が察せられ、素人の解釈は不要であるかとも思います。
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さて、次回は、そんな明治天皇陛下が習練をご覧になられた建物をご紹介します。

2013.4.7 習志野駅周辺及び陸上自衛隊第一空挺団習志野駐屯地にて
SIGMA DP3 Merrill
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 17-50mmF2.8
by bjiman | 2013-04-20 15:24 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(2)

習志野 ~騎馬隊の習練する野原~(1)

新京成の旅シリーズ 今回旅するのは「習志野」です。

(1) いつものように松戸駅を出発 今日はこの8505に乗っていきます。 (SIGMA DP3 Merrill)
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(2) 6両編成はずいぶん奥から出るんです。新京成の編成は8両が基本ですが、直通する京成千葉線は6両編成しかホームに入れないので、直通電車は6両編成。最初はちょっと混んでいるのですが、直通は便利なのでこの辺は痛し痒しですね。 (SIGMA SD1 Merrill/17-50mmF2.8,以後同じです。)
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(3) 習志野駅は、松戸駅からは34分。少しだけ本も読めるかな、という程度の距離感です。 
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(4) ホームは島式ではないので、反対側に行くには手前の階段を登ってわたります。
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(5) シンプルな改札
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(6) 駅改札はちょっと奥まったところにあるので、通りの表に看板が。
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(7) さて、習志野というと「習志野市」があるわけですが、なぜか、この「習志野駅」は「船橋市」にあります。
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習志野駅の住所は、船橋市習志野台4丁目1番9号。習志野市役所は、津田沼にあります。
新京成電鉄の路線は、もともとは陸軍鉄道連隊が演習用に敷設した線路で、この沿線周囲は、陸軍との関わりが深い地域です。「習志野」の言われもこうした歴史に由来があります。
この辺の歴史の変遷は、次回からじっくり特集します。

2013.4.7 習志野駅にて
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 17-50mmF2.8
SIGMA DP3 Merrill
by bjiman | 2013-04-19 08:05 | 新京成電鉄沿線散歩(new!) | Comments(1)

戸定が丘歴史公園の桜

戸定が丘歴史公園は、徳川昭武の松戸別邸、戸定邸の前庭部分を公園に整備したものです。もともとはこの周辺一帯はすべて戸定邸の部分をなすもので、隣接する千葉大学園芸学部の敷地とあわせてすべて徳川家の敷地でしたが、寄付や売却等もあって、戸定邸、戸定が丘歴史公園、千葉大学園芸学部にそれぞれ整備されました。それでも現在でも一体で利用されているので、イベントなどではすべての通路がそれぞれつながって出入り自由になることもあります。

(1) 戸定が丘歴史公園の枝垂れ桜。この日が見頃としては最後の頃。 (SIGMA DP3 Merrill)
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(2) 公園内に併設されている「松雲亭」は茶室等としてイベントに用いられます。 (DP3)
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(3) 竹林に山吹の黄色が映えていました。 (DP3)
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(4) 3月中だったというのに、もうシャガの花が咲いていました。 (DP3)
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シャガのお花って綺麗ですよね。写真を撮るまでは知らなかったのですが、はじめてシャガに出会ったのも、この敷地内にある千葉大学園芸学部裏の林でのことでした。DP3の手持ちでは、このくらいの像倍率がいっぱいいっぱいでしょうか。3脚があればもっと寄れますが。
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(5) 公園内は、桜で彩られ、華やかな日でした。 (上DP2x,中下DP3)
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(6) DP3より少し広角のDP2xで、庭園内をスナップ (SIGMA DP2x,24.2mmF2.8)
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(7) この向こうが千葉大学園芸学部キャンパス (DP2)
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(8) 桜の花道 (DP2)
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(9) 札幌でよく見かけたような、紫色のツツジ (上DP3、下DP2)
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(10) 近くの大正寺で、枝垂れ桜やソメイヨシノなどを楽しみ、桜散歩を終わりました。 (DP2)
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2013.3.30 松戸市 戸定が丘歴史公園、大正寺にて
SIGMA DP2x
SIGMA DP3 Merrill

DP3 Merrillに次ぐメリルシリーズは、DP2 Merrillにしようかなと思っています。
by bjiman | 2013-04-17 08:09 | 松戸の重要文化財・戸定邸 | Comments(0)