7月7日の発売時に入手できるかは分かりませんが、SIGMA sd Quattro の予約が無事出来て、一緒にオーダーした18-35mmF1.8も同時に確保できそうです。 無事入手ができましたら今後愛用して、このブログ上で投稿していきたいと思っています。 今回のsd Quattro へのモデルチェンジについては、センサーサイズを目一杯拡大し、APS-Hサイズにしたsd Quattro H が遅れて登場することになっており、世間的な話題という点では、Hの画質がどの程度向上するのかがポイントであるのは間違いのないところです。 でも私にとっては、あえてHを待つ必要はありません。 理由その① まず使ってみたい! 理由その② 小型・軽量化がしたい。 一眼レフのSD1を持ち出す機会がすっかり減りました。DP-MerrillシリーズとSD1は、厳密に言えばそれぞれ最適化がされているとはいうものの、センサーの基本的な性能は同じですが、DPシリーズのサイズはすごく小さく、DP1だけなら、28mmF2.8の性能をどこにでも持ち出すことができます。今度のSDに期待することは、第一に小型・軽量化でした。Hはボディは一緒でもより高画素機だし、次に書くセンサーサイズの関係でレンズの使い勝手に違いが生じます。 理由その③ APS-Hでは、APS-C用のレンズがそれらしく使えない(かもしれない。) 私は、レンズの焦点距離は、実はそんなに種類が必要ないと思う一方、長く愛好されてきた焦点距離には、それなりの理由があると思います。 70年代のフィルム時代から、単焦点レンズといえば、基本は28mm、35mm、50mm、85mm、135mm、200mmの6種類があればほとんどの撮影はカバーできるはずで、このうち、28mm、50mm、85mmが担ってきた役割を、DP1、2、3でカバーしています。 フィルムカメラの時代にヒットしたリコーGRは28mmF2.8で、バリエーションにあったのが21mmF3.5のGR21でした。この21mmF3.5レンズは、単体でもライカマウントで発売されたほどマニアには愛好されたものでしたし、カメラのGR21はTIPA2001の受賞モデルで高く評価されました。このアイディアが、SIGMAの20mmF4 DP-O Quattoro の発想の元にあるのは明らかです。 私は、フィルムカメラの時代から28mm単焦点レンズが大好きで、35mmフィルムカメラなら28mmF2.8レンズを何種類も愛用してきました。中判645フィルム時代は28mm相当の画角を持つFUJI GA645Wを、デジタルのAPS-Cになってからは同じく28mm相当の焦点距離(18mmとか19mmとか)のレンズを愛用しています。広角単焦点の好みは、私のように28mmF2.8が好きな方もいれば、35mmF2が好きだという方もいます。同じようであるけれど、35mmF2は、自然でゆがみのない目で見た感じに近く、ほどよい広角感と、F2のように大口径化ができるので望遠レンズのように被写界深度の浅い写真が楽しめる(28mmF2.8はパンフォーカスになる使いやすさ)というように、使い方が異なります。 ズームレンズを、それなりに使いやすいように使いたい。そう考えると、APS-Hサイズには専用の焦点距離域を持ったレンズがなく、35mmフルサイズを使う必要も出て来るかもしれません。レンズがどうしても相対的に大きくなる点、ズームレンズを使うにはレンジが中途半端になること。この点が私にはデメリットでした。(といっても単焦点レンズを中心に使い、高画質を求める方であればこの点は問題ないだろうということも分かってはいます。) 以上が、私がHを待たない理由です。①がいちばんですけどね。(笑) これだけ列挙しても、数年後、中古の値段がリーズナブルになれば、一度Hを使ってみたくなるかもしれない、、、愛好家っていうのは、そういうものだとも思います。 2016.6.29 (2016.8.29補足) この記事が私のブログではよく見ていただいているので、感謝しつつ、sd Quattro 購入後1ヶ月半くらいですが、実際に購入した後の使用感も含めての感想を補足したいと思います。 sd Quattro Hを待つべきか、、、 APS-C のsd Quattroなら、今買うことができます。SD1Merrillを使っていた私からすると、sd Quattroは全く別の使用感を持ったカメラです。 sd Quattroも、今までのSDやDPと同様、使い勝手には独自のものがあります。sd Quattroを使ってみて、RAW+JPEGで撮っていますが、撮って出しのJPEGは、時に便利であってもやはり私にはRAW現像しないと意味がないと思えるようなものです。RAWから現像で好みの画像を作っていく、、、その過程で得られる画像が好き。 SIGMAの魅力は、私にはそんなところです。これは初めてのDP1sの時からずっと変わっていません。 sd Quattroも、今までのSD1 Merrill同様、発展途上にあるカメラだと思います。これからまだまだ良くなるでしょう。特にEVFとAFは要改善点です。 バッテリーの持ちは、DP Merrillシリーズから考えれば夢のようで、ずいぶん良くなりました。ただしカメラボディ全体の発熱が多くて、すぐに高温注意になるところなど、いかにもまだまだ未完成と感じるところです。 sd QuattroとSD1 Merrillはまったく別の使用感、世界観を持ったカメラなので、これまでSDやDPを使ってきて好きなユーザーだったら、もうHを待つ必要なんて全然ないでしょう。すぐにゲットして、新しいQuattroの映像、世界観を楽しめると思います。 しかし、これが初めてのSIGMA、という方でしたら、私はレンズマウントがSAで独自であることも含めて、まず、最初はDP Quattroのどれか、、、例えばDP1かDP2を最初に使ってみて気に入るかどうかを見た方がいいような気がします。Hを待つ云々の前に。 sd QuattroのQuattroセンサーは、SD1Merrillの世代と違って、第一層のピクセル数を増やす代わりに、全体のファイルの重さを抑えるため、輝度情報を第一層からのみ得ることにして、それまでの1:1:1から1:1:4の構造を取ってファイルのデータ量を抑えていますが、それでもピクセル増により、ファイルの重さはそれまでのメリルセンサー時代より重くなっています。メリル世代だと1ファイル40MBくらいでしたが、Quattroは50MBくらいあります。これがHになればもっと重くなるでしょう。 ピクセル増により、一層精密な画像が得られることが期待されますし、SIGMAのカメラは常に発展途上なので、内容も向上しているでしょう。その意味で、新しいHは、より良いsd Quattroであることは間違いありません。なので、私もいずれはHに手を出すような気がします。 つまり、私の考えは、Hを今待つ必要はない、新しいsdの魅力は、今のsd Quattroで十分味わえる、でもHが出たら、また購入に向けて前向きに検討するでしょう、ということです。 sd Quattroは、誤解を恐れずに言えばバンカラっぽい道具というところでしょうか。孤高の存在で、他がどう思っていても知らない、というか。 本当は意識しているんでしょうが、他の人みたいになりたい、と思ったらこんな風なカメラにはならないでしょう。 8万円そこそこ、という価格も、(私も含めて)大方のSIGMAファンから見たらとてもリーズナブルに設定されたと思うものの、EOS7DⅡはともかくペンタのK3Ⅱとは同価格帯なので、APS-C機として見れば特別廉価でも高価でもないという範囲ではある、ある意味市場価格が決めた価格なのだと思いますが、SIGMAファンはそういう観点では見ていないと思います。これと比べて割安感があるから、とか思って買うカメラではないと思うんですね、SIGMAは。APS-C機としての画質は最高水準にある、というような記事も目にします。でも、それも(大胆に言えば)関係ないことです。仮に、sd Quattroの価格が12万円に設定されても私は買ったでしょう。APS-CだAPS-Hだ、というのも時々の技術的、経済的水準によるもので、35mmフルサイズがあるんですから、それが出来るなら待っているSIGMAファンも多いと思います。でも、APS-Cでいてくれた方がレンズラインナップの関係では都合がいいということだってあるでしょう。18-35mmF1.8は、35mm相当28mm~52mmだから、F1.8というスペックが生きてくると思いますしね。軽量化にもなるし。(私はそう思っています。)でも、Hのように、進歩することも決して忘れて欲しくない。世の中には35mmフルサイズカメラが溢れてきているのだから。sd Quattroの標準モデルと、Hの関係は、そんな関係ではないでしょうか。おおざっぱにいえば理想と現実、合理的に言えば、これで十分というところでもあると思いますし。 SD1 Merrillユーザーの立場からすれば、今度の「SD」は、より完成度の高い一眼レフになって出て来るんじゃないか、大方の予想は、私も含めてそういうものだったと思います。実際やることもたくさんあったでしょうし。でも、高性能化を求めれば重量級にならざるを得ず、ミラーレス一眼の普及してきた今日では、そんな重量級のSDは、あまり商品性がないと思ったのでしょう。それはあながち間違ってはいないと思います。ミラーレスと考えると、sd Quattroのボディは、一眼レフ用のレンズを装着するためにフランジバックの長さを担保したボディになっていることが合理的に考えれば無駄です。ボディからレンズが大幅に飛び出してしまっているから。合理性のない設計は正義ではないと思いますが、従来のSDユーザーがそのままレンズを使えるという正義があります。今度のsdは、そういうSIGMAの考えに共感するユーザー(私もその一人です)にとっては、とてもユーザーフレンドリーな、それでいて、SIGAMAファンの望む画質はきちんと担保し、かつレンズを初め着実に進化している、そういうカメラになっていると思います。sd Quattroは、わざわざHを待って買い控えをするような中途半端なモデルではないと思いますが、同時に、進歩することも期待しています。なので、Hも楽しみ。SIGMAには、頑張って欲しいですね。 ※2016.11.3 追記 SIGMA sd Quattro が、2016年度グッドデザイン賞の金賞に輝きました。おめでとうございます! ※2016.12.26 追記 SIGMA sd Quattro H 出ましたね。 価格も適切なところかな、と思います。実は今回、ちょっといっちゃおうかな、と思わないでもなかったのですが、別項で触れる理由で急遽、プリンターを買い換える必要が生じたため、やっぱり見送りになりました。(プリンターは、エプソン SC-PX7V/Ⅱを導入済み。なかなかいいプリンターでビックリしました。) sd Quattro Hは、予想されたことですがファイルサイズが大きすぎるように私には思えます。私のPCでは、現在のHなしのsdでも結構「じっくり」現像するので、DCクロップするくらいなら現在のまま、Hなしの方が当面はメリットがあるなと思いました。当面、ですが。 bjiman
by bjiman
| 2016-06-29 05:00
| 使用機材シグマのカメラ・レンズ
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