私のレクサス考②

 前回のレクサス考の記事がお陰様でたくさん読んで頂けました。写真の都合でフロントデザインの話が中心になってしまったのですが、今回は、ちょっと違った視点でレクサスについて考えていることを書きたいと思います。

(レクサス・HS 米国モデル ハワイにて)Pentax OptioW80
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この数年のIOTとグローバル化によって産業構造がすっかり変わってしまったように思います。IOTによってあらゆるものが繋がるサービスは、繋がれないサービスや製品の排除にも繋がって、社会的に世界が小さく(近く)なった事は、例えばクルマの展開ひとつを取っても、国内と国外の嗜好のズレのようなものが影響してくるし、段々国内事情よりも、世界共通の価値観に合わせていこうよという声も出てきます。カローラの項でも書きましたが、北米用のこのカッコいいカローラは、全長4.66m×全幅1.78mもあって、全長4.69m×全幅1.77mのSAIとほぼ同じサイズですから日本ではカローラとは見なされません。
でも米国では、2016年3月にこのカローラは32,556台が売れていて乗用車ランキング4位。全米1位のカムリ(36,991台)に迫るトヨタ2番目の売れっ子です。

      (カローラ米国仕様) SIGMA DP1 Merrill
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(ハワイで見かけたカローラ米国モデル)OptioW80
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このサイズは、日本ではSAIが展開されていますが、SAIと米国用カローラはベースとなる車台(シャシー)が共通です。SAIのサイズでは米国では中型車としては小さいし、米国では何と言ってもカムリがありますから、SAIは国内専用車になっています。SAIのサイズは、やはり同じように米国のサイズでは国内展開が難しかったスバルレガシィの代わりに国内専用車として投入されたレヴォーグと近いものがあります。日本国内用のカローラは、米国カローラやSAI用のシャシーでは大きすぎるため、ひとつ小さいクラスのシャシーを使って作っていることはカローラの記事の際に書いた通りです。

(SAI) SIGMA DP1 Merrill
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ドイツでは米国用のカローラと類似したモデルをカローラとして出していますが、基本的にはイギリス、ドイツ、イタリア、フランスなどの欧州では、カローラのポジションはハッチバックのオーリスが担っています。オーリスのような5HBは米国では好まれませんが欧州では一般的です。オーリスもSAIと同じ車台で、リアサスペンションが欧州の高速交通に対応するためか、SAIと同じダブルウィッシュボーン形式が奢られています。

(TOYOTA AURIS) SIGMA DP1 Merrill
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このように、国情に合わせてクルマをデザインしていくことはメルセデスのCクラス、Eクラス、SクラスやBMWの3シリーズとか5シリーズのような欧州ブランドのメイクでは基本的にはない訳で、大衆車のVWだって、ゴルフやポロは世界中で売っています。米国では5HBが好まれないのでセダンのジェッタを展開しているものの、ジェッタは現行モデルこそゴルフよりも少し大きいサイズを取っているとはいえ、元々がゴルフの派生モデルであり、カローラのように日本と米国で全く違うモデルという訳ではありません。
こうした仕向地向けの仕様というのは、ニッサンもホンダも行っていることですが、日本では販売不振でモデルが消滅したシビックが米国ではセダンが、欧州ではハッチバックが元気に売れていて、日本には限定で逆輸入する始末ですからこういう文化の違いというものがメーカーに取っては非常に難しい問題と思うのです。

(ハワイにて。ハワイでは、とてもよくシビックを見かけました。上はカッコいいクーペスタイル、下はオーソドックスな4drセダン。) PENTAX OptioW80
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でもレクサスは、ほとんどのモデルが世界共通で、多少の仕様の違いはあるものの、米国でも欧州でもLSはLSだし、ISはISです。レクサスってイイネ!と言われるモデルが日本でも同じように流通している。外国人の旅行者が日本に来た時、クラウンを見ても分からないでしょうけれど、レクサスはどこに行っても同じですから分かる。欧州車では当たり前かもしれませんが、レクサスはこれに追いついた。世界を見たブランド展開はこうでないとできません。クラウンは今それを逆手に取ったマーケティングを展開していますがこれも上手。でもレクサスは、何よりも世界が狭くなった現代に上手くフィットできた成功例だと思います。

(ハワイで見かけたレクサス・IS250。奥の金色は米国のベストセラー車・トヨタカムリ) OptioW80
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アラモアナショッピングセンター近くのKUA-AINAの前で。とにかくレクサスは、このRXを多く見かけました。
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私は、レクサスとクラウンを見ていると、段々日本人の嗜好も変わっていく流れが一方にあって、一方にはグローバル化だけで国内事情を考えないと使いにくさにも繋がるという難しいマーケティングを上手く対応しているなと思います。
では次回に続きます

by bjiman | 2016-04-26 05:00 | CAR | Comments(0)
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