ウールの着物 帰宅したらゆっくりと ~男着物・3年目の着物道楽 その10~

 ここ何年か、自宅に帰るとツマの録画してくれた70年代の「太陽にほえろ!」とか水前寺清子さんの出演した「ありがとう」などの懐かしいテレビドラマを見る機会が多かったのですが、「太陽にほえろ!」の山さんこと露口茂さんや長さんこと下川辰平さんはドラマの中で自宅に帰ると品の良い紬のような着物に着替えていて、その姿に憧れのような気持ちを持っていました。水前寺清子さんの「ありがとう(第2シリーズ(看護婦編)」では、舞台となる十(つなし)病院の院長先生(伊志井寛さん→清水将夫さん)や長男役の児玉清さんも自宅で寛ぐ着物姿がよくお似合いでした。主役の水前寺さんが着物を着るシーンでは三男役の岡本信人さんが帯のお太鼓を作るところをサッと手伝って、「僕の方が美容院でやるより上手いよ」という場面があって、ほんの少し前まで女性の帯の着付けの心得があるような男性にも違和感がなかったんだな、ということが分かります。着物は、ずいぶん私たちの普段の生活から遠いものになってしまったんだなと思うと同時に、今、そんなことを取り組むことにも魅力を感じます。
 、、、といっても、自宅に帰ってから高価な正絹の紬ではリラックスもできないし、惜しげがあると使いこなせません。そんなとき、ウールの着物はとても重宝します。

〈私のウールの着物+羽織〉 SIGMA DP1 Merrill
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ウールの着物は70年代には正絹の代用品として多く活用されたようです。そのせいか、リサイクルショップなどではこうした時代に愛用されたのであろうウールの着物を見かける機会があります。私のこの着物も近くのリサイクルショップでたまたま見かけたものを羽織ってみたらサイズがぴったりだったのでエイヤッと買ってきたものです。着物が800円。近くにあった羽織は裄(袖の長さ)がちょっと短いのですが500円でしたからゼイタクは言えません。自分がイメージした自宅でくつろぐ着物としてピッタリのものでした。
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 遅く帰った時は浴衣+半纏になってしまうのですが、ちょっと早めに帰れた時はこの着物に着替えて、ゆっくりお気に入りの日本酒をいただくのがくつろぎの時間です。休日なども自宅ではこの着物になることも多く、近所への買い物とかお散歩とか、なんだかんだで私が持っている着物のうち、いちばん着ている機会が多いのがこの着物だと思います。

 〈戸定歴史公園内の茶室前で。帯は西陣を合わせました。ちょっと裾がキレイになっていないのですが、、、〉 SIGMA DP2 Merrill
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 こうしたリサイクルの着物を使う時は、きちんとした着物を扱うクリーニング屋さんでちゃんとしたクリーニングをすることが大事だと思います。この着物も、他の正絹の着物たちと一緒に呉服展の機会に専門の業者さんのクリーニングに出したところ、見違えるようになって戻ってきました。購入代金よりもクリーニング代の方が高かったですけど(笑)
 私は着物の所作は普段から着物を着る場数をこなさないと身につかないと感じています。クルマに乗るときにすっと裾を整えたり、食事の時の気の付け方とか、あと前にも書きましたが、お手洗いの行き方は、こうした惜しげのない着物で練習しておくことを絶対にオススメします。高価な着物を着ているときにいきなりお手洗いの本番、というのは避けた方がいいです。70年代のお父さんたちは、自宅で着物を着ていた方も多いと思うので、そういうことは自然に身についていたんだと思うんですよね。

2016.1.11 bjiman
SIGMA DP1Merrill
SIGMA DP2Merrill

by bjiman | 2016-01-12 05:00 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(0)
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