会津木綿・あいづっこの日常着~男着物・3年目の着物道楽 その8~

 着物生活を楽しむ上で、私は気兼ねなく着られる日常着として、木綿やウールの着物が欠かせないと思っています。私は、木綿では会津木綿と久留米絣、後はウールとシルクウールの着物を愛用しています。

〈私の会津木綿の着物〉 SIGMA DP1 Merrill
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 会津木綿は、会津地方で普段使いの日常着として使われてきた木綿の着物で、福島県の伝統的工芸品です。その由来などについては専門のサイトなどでご覧いただければと思いますが、天正年間に蒲生氏郷が産業振興のために綿花栽培を振興し、豊臣秀吉が取り立てた加藤嘉明が、寛永年間に以前治めていた伊予国から織技術師を招いて技術を広めたというのが会津木綿の起こりだとか。当時の伊予国の織物は後に伊予絣(いよかすり)に発展していきますが、当時は伊予縞(いよじま)と呼ばれる縞柄の時代でしたので、このような経緯から会津木綿の特徴のひとつに、伊予縞伝来の縞模様があります。私の会津木綿も縞柄です。
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 もうひとつの特徴は、会津木綿は木綿糸を使うのですが、結城紬と同じように手紡ぎの糸であるために節(ふし)があることです。節のある織物はふっくらと立体感があり、着物に素朴な暖かみのある味わいを感じさせます。
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 この会津木綿に合わせるなら、何と言っても会津桐の下駄です。
〈私とツマの会津桐の下駄〉
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 「ならぬことはならぬものです。」(什の掟)で有名な会津では、今でもあいづっこ宣言でこの精神を大切にしているとのこと。観光都市としての会津若松市は、震災の際の風評被害で大きな打撃を受けました。
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 会津人は昔から誇り高く、会津人であることを大切にしているといいます。また、会津は、私の愛用するカメラたち、SIGMAのカメラが生産されている工場のある町です。すべてのSIGMAカメラ・レンズは、「MADE in AIZU」であることをSIGMAも誇りにしています。そういう意味でも、SIGMAカメラを愛用する私には会津は特別な町に感じます。
 中でも大正ロマン漂うという七日町通りは風格ある老舗のお店が並ぶ素敵な街並みが魅力です。

〈会津漆器のお店 鈴木屋利兵衛〉 SIGMA SD1 Merrill/SIGMA 10-20mmF4-5.6

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〈「会津中将」醸造元・永寶屋/鶴乃江酒造は、寛政6年(1794年)創業〉

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 こうした観光の町が活性化すれば地域の産業も活性化するでしょう。会津木綿は、反物で7千円程度で買えるのでリーズナブルに着物を楽しめますし、下駄と合わせて購入すれば会津の活性化支援にもなります。新産業の創出もいいですが、身の回りにある昔ながらのものは産業・人・生活のインフラが整っている(織り元がある、技術を持った職人がいる、製品を使ってきたユーザーがいて歴史もある)ので低コストで活性化ができるものだと私は思っています。ヒットのヒントがどこに眠っているかなんて容易に想像できるものではありません。私が愛用する真空管アンプのトライオードだって、かつてのオーディオ衰退期を考えればとても21世紀の今日にヒットするなんて経済評論家に指摘できる人はいなかったでしょう。和服だって何が起こるか分かりません。
 私はこの会津木綿の着物は羽織を羽織らない着流しで気軽な町歩きやちょいと近場に飲みに行くときなどに使いたいと思っています。着物は何も高級な正絹の着物だけではありませんし、それにそうした着物を着るときの所作は、やっぱり普段着物を着る場数によってしか身につかないと感じています。普段の食事やそれにお手洗いに行くときの仕方、、、高価な着物でいきなり不安な本番を迎えることのないよう(私は経験があります)、普段からこうしたお気軽な着物生活を重ねて色々な経験を積んでおくことが、着物生活を有意義に楽しめるコツではないかと思います。

2016.1.9 bjiman
SIGMA DP1 Merrill
SIGMA SD1 Merrill
SIGMA 10-20mmF4-5.6EX

by bjiman | 2016-01-09 14:48 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(0)
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