1年の始まりは、「御召し」 ~男着物・3年目の着物道楽 その6~

 お正月、色々な行事がありますが、私は町会の行事で地元神社の新年祭に出席しました。新年祭のあと、お参りなどもあるので、私は「御召し」の着物で1日を過ごしました。

〈御召しの長着+紬の羽織〉 SIGMA DP1 Merrill
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 男着物の第一礼装といえば黒紋付きの羽織袴。羽二重(はぶたえ)という平織りの生地を黒に染めたものに、染め抜きの紋を入れたものです。私も結婚式では黒紋付きを着用しましたが、これは着用シーンが限られるので、個人で揃えるものとしてはプライオリティが高いとは言えないと思います。
 一方、第一礼装に次ぐ挌のあるものとしては略礼服があります。男着物の略礼服は、色紋付き羽織袴、あるいは「御召し」ということになります。色紋付きは、羽二重を黒ではない色で染めたものに染め抜きの紋を入れるもので、言ってみれば黒紋付きの色違い、結婚式の主役と列席者の違いといった感じで、やはり使うシーンが限られるように思います。
 一般に着物は、紬のような織物よりも紋を染め抜ける後染めの染め物の方が格式が高く、これはそういうものだと了解するしかありません。これは市場価値の反映である価格には関係なく、100万円以上する高級紬であっても、紬の使い方であって、礼服にはならないということです。
 このような中で、唯一というか、織物でありながら略礼服になるのが「御召し」です。

〈御召しの特徴は、独特の光沢感としなやかさ〉 SIGMA DP2Merrill
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 よく着物を「お召し物」なんていう風に言いますが、御召しは、第11代将軍の徳川家斉(いえなり)が好んでお召しになったことから「御召」と呼ばれるようになったものだそうです。先染めの平織の織物でありながら、撚りをかけた糸を用いることによりしっかりとコシのある強さと身体にしなやかに寄り添う着心地で、私も着てみて初めてその良さを実感しました。この辺は、実際に作って着てみるしか分からないものだと思います。
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 御召しは、群馬県桐生産のもののほか、京都の西陣や山形県の米沢織でも作られています。私の御召しは米沢織です。細かい菱柄の地紋が入っています。色は、熨斗目花色(のしめはないろ)といって、灰みの強い濃い青色。伝統的な日本の色の一つということです。とても上品な色合いに思います。
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 略礼服として用いるには羽織も御召しにしないといけませんが、私はまだラインナップ上の未整備で今回は同じく米沢織の紬を合わせましたので正式には略礼服にはなりません。
 とはいっても1年の最初の場ですから、足元は白色の鼻緒の雪駄と白足袋。礼装であればこの組み合わせしかありません。この組み合わせは礼装以外には使えないので、私は呉服店の店頭でよく見られるビニール素材を使った手軽なものにしています。(本来は畳表のものを使います。)
 帯は、「いろはにほへと」を織り込んだ博多織を合わせました。
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 御召しがあれば、歌舞伎やお茶会の席などにも出掛けられますので、男着物生活には欠かせない1着となります。後は羽織や袴をどうするか、なんて課題がありますが、少しづつ取り組んでいきたいと思います。
 こんな1年の始まりですが、今年も男着物に取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
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2016.1.3 bjiman
SIGMA DP1 Merrill
SIGMA DP2 Merrill

by bjiman | 2016-01-04 05:00 | 和装・着物生活・伝統的工芸品 | Comments(2)
Commented by tamsanpe at 2016-01-04 13:40
本年もどうぞ宜しくお願い致します。

着物をさらっと着こなせる人に憧れます。
僕にそんな時が来るのでしょうか(笑)
Commented by bjiman at 2016-01-05 02:21
tamsanpe さん本年もどうぞよろしくお願い致します。
コメントありがとうございます。
私は父が毎年お正月は着物でしたので、いつか着物を着るようになりたいとずっと思っていました。
男着物はいつの間にか敷居の高いものになってしまいましたが、日本人なら誰にでも気軽に着られると思います。
ぜひチャレンジしてみていただければと思います。こちらの方もよろしくお願いします(笑)
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