私の「いつかはクラウン」②

現行型クラウンの特徴をよく表していると思うのが、この大きなダッシュボードのパネル。
この大型パネルと大きい文字表示を見ると、クラウンが、クラウンを愛用するユーザーに寄り添った姿勢を表していると思いました。
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何と言っても字が大きい。それから、操作系の表示も「TV」「オーディオ」「車両設定」「エアコン」とか分かりやすく書かれています。クラウンのユーザーに多い高齢者に配慮していることは一目瞭然で、ユーザーに優しいユニバーサルデザインだと思いました。アラフィフになれば多くの人が近いところが見えなくなってきます。眼鏡屋に行けば、遠近両用眼鏡を勧められます。運転するときは遠くが見えないといけないので、視力がよく出る眼鏡を使うと手前が見にくくなるんです。そんな時、こうした大きな文字は安全運転にも欠かせません。また、若い時は、操作系に日本語表示は絶対に嫌でしたが、アラフィフを迎えたらもうそんな事は思いません。咄嗟のときに戸惑わなくていいことはとても大事だと思います。
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クラウンに試乗した時、画面の大きさがまず目に入りました。それは、ナビの画面自体が8インチで大きいことに加えて、すぐ下にエアコンなどの操作系をまとめたこの5インチの液晶画面があるので、上下で一体となって大型液晶パネルのように感じるからだと思います。この5インチの液晶画面は、写真のエアコン関係のよく使う機能を前に出して、走行モードなどの他の機能はタッチパネルの「メニュー」を押して呼ぶ方式を取っています。スイッチを一つでも少なくする工夫だと思います。私の好きな白洲次郎氏は、生前ソアラの開発を助言していた事は有名ですが、その助言のひとつに、オーディオ系の操作スイッチが多すぎて使う気にならないというものがあったそうです。実際、白洲氏の乗っていたソアラは、オーディオが外されていたというエピソードがあります。年齢を重ねれば重ねるほどままならないことにはイライラするし、それは取りも直さず安全運転の妨げになります。クラウンは、こうしてユーザーに寄り添っているんですね。
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このパネルに対し、クルマの車評本では、評論家が「カラオケボックスのリモコンのような安っぽい絵柄の操作系」と書いていました。また、自動車専門誌では、「子供っぽいグラフィックが車挌に合っていない」と書いていました。
私はこういう評論を見ると、自動車ジャーナリストの方々はつくづく「クルマを使うユーザーの方を見ていない」と思います。
私が何のための、誰のための自動車評論なのかと分からなくなる所以です。
自動車ジャーナリストの方々は「ユニバーサルデザイン」という言葉をご存じないのでしょうか。クルマの車挌を言う前に、クルマの実際のユーザーのことも想像して欲しいものです。
少なくとも私は、安っぽいだの子供っぽいだのカラオケボックスのリモコンだのと書く人には、そういう方が近い将来年を重ねて老眼になっても、遠近両用眼鏡も、「らくらくスマホ」も使って欲しくないですね。子供っぽい、安っぽいって、書いたんだから。

ユーザー層がある程度決まっているドメスティックなクラウンと、国際基準のレクサスは、こうしたところが違います。例えば、下の、レクサス・LSのダッシュボードを見て下さい。
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この方がずっとカッコいいけれど、字が小さく、操作系がダッシュと、手元のシフトレバーに分散していて覚えるのが最初は大変そうです。年齢が高くなれば好みが分かれてくると思います。
LSに乗るような地位の高い方は運転手が付くでしょうからこれで問題ないと思いますが、クラウンはオーナードライバーが多いクルマです。私だって、自分で運転するならクラウンの操作系の方がはるかに有り難いです。

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改めて、こうしてクラウンのダッシュボードを見てみると、スイッチが少なく、シンプルな操作系になっていることがよく分かります。
私はLSもGSも大好きですが、アラフィフの今よりももっと年を重ねたら、このクラウンの良さがどんどん馴染んでくると確信しています。
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カムリのダッシュボードと比べてみると、カムリの場合はずっと一般的になっています。ナビの画面は7インチで小さく、場所も下についているので、一般的にはこれで何の問題もないとは思うものの、歴代のクラウンユーザーから見たら、これでは車挌が違う、今のクラウンの方が使いやすいと思うのではないでしょうか。
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クラウン特集、明日に続きます。


by bjiman | 2015-07-21 01:52 | CAR | Comments(2)
Commented by kouraji at 2015-07-21 16:09 x
クラウンのフロントパネルにステッチが施してあるんですね。初めて見ました、こういうデザイン。面白いですね。パネルの操作性については同感です。昔から小さいボタンも、沢山のスイッチ類も必要ないと思っていました。運転者が運転中に操作するかもしれない事の安全性を考えるのが重要だと思います。勿論、運転前に設定するのが大切ですが、車の設計者が考えないといけない事は、デザインと機能性もありますが、運転者の安全や実用性が優先順位のトップなのだと思うのです。しかし、「~いつかはクラウン」というのが、クラウンを語る上で外せないフレーズでしたが、クラウンユーザーの低年齢化に伴う、クラウンのイメージが変わってきたというのがレクサス誕生の理由の一つとして伺ったことがあります。それが、最近ではレクサスもクラウンも関係なく、乗りたい人が好きに乗っています。正直な所、これがその商品イメージを壊しているとは思いません。車をイメージで乗る事よりも、その車に乗りたいから乗るで、いいような気がします。運転は、あくまでもその人ととなりが出るものですから、運転技術が粗野であればどんな車でも粗野な乗り方しかできません。しかしながら、このクラウンのパネルの在り方は、シンプルで使い易そうですね。ユーザーを思いやっている設計者の考えがここに表れているのであれば、クラウンもいいなあと思いました。前記事の赤のクラウンなどは、見た目がとてもきれいで品もあって格好いいですね。佐伯啓思先生という方が仰っている考えは、納得できます。その事について、7/17にコメントしようとしましたが、何らかの禁止ワードに触れるとかで、送れませんでした(笑)。一体、禁止ワードが何だったのかは未だに謎です。

Commented by bjiman at 2015-07-23 02:22
kourajiさんこんばんは。
そうですね、ソフトパッドが分厚く、ソフトで良い感じなのでステッチが雰囲気を出していますね。
パネルはアラフィフになって気になるようになりました。私のHSも、デフォッガーが助手席側の方にあって、割と使う機能なのですが、操作するときちょっと視線が離れるのが怖い気がしているんです。クラウンはちゃんんとデフォッガーが運転席側にあるなぁと今回写真を現像していて気づきました。そういう意味で、中央に集めておくというのが安全上大事なように思いますね。
クラウンとレクサスについては、お話のように、ユーザーの嗜好が多様化していること、クラウンのようなドメスティックなクルマとレクサスのような米国が求める高級車像がズレ過ぎていて、米国に合わせれば日本では使いにくいクルマになってしまうというということ、もちろん財務上の理由(高付加価値車を作りたい)が最も大きいのでしょうが、いろんな理由があるのではないかと思います。
お話のように、最近は、車挌とか部長になったからとかではなくてユーザーの嗜好でクルマ選びが出来る時代になったと思います。クラウンも、レクサスが出来てパワーエリートの選択の呪縛(海外車と競うとか)から開放され、歴代のクラウンユーザーや、国内事情に配慮した設計が出来て、私は却って今の方が自由にターゲットユーザーに合わせられるようになったのではないかと思います。日本語表示で、文字の大きなパネルはアラフィフより上のクラウンの中心的なユーザー層にとってガイシャやレクサスよりフレンドリーなのではないかと感じています。ところで、コメントをいただいたのに禁止ワードで送って頂けなかったとのこと、ご迷惑をおかけしました。禁止ワードはそんな、大したものがないとは思うのですが、、、よく見直してみます。

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