SIGMA SD15 使用感

昨年11月末に SIGMA SD15 が我が家にやってきてから早くも8ヶ月経ちました。
この辺でいったん使用感をまとめてみたいと思います。
(1) SIGMA SD15+SIGMA 30mmF1.4EX DC HSM (SIGMA DP2x,24.2mmF2.8。以後同じです。)
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SD15 は、非常に保守的な一眼レフです。ライブビューもなく、動画も撮れません。今時の他社一眼レフボディと比べて機能的に見るべき点はほとんどないと思います。でも、SIGMA DP1s,DP2sでFoveonの画像が気に入った私にとって、SD15は、当時、Foveonで交換レンズを使って思う存分写真が撮れる唯一の一眼レフ。何の躊躇もなく久々に新品で購入しました。

(2) 上記の前提ですが、実は、私は結構、この保守的なボディデザインが好きです。
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(3) プラスティックのボディが高級感がないとか、ペンタ部の「SIGMA」のロゴが彫り込みではなくて塗装なのに呆れた、なんていう意見も目にしましたが、ただただ、愛用のDP1&DP2と同じFoveonで交換レンズを使って超広角も望遠もマクロも存分に撮れるというだけで、他に変えられない存在。私にとってはその他のことは些末なことに思えました。実際SD15は、Foveonで思う存分写真を撮らせてくれます。
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(4) グリップ上には、シャッターボタンと同軸のコマンドダイヤルがあります。Av(絞り優先)なら絞り、Sv(シャッタースピード優先)ならシャッタースピード、露出補正など「したいこと」に応じて素直に機能が割り当てられており、説明書を読まないでも大体は使えると思います。そうそう写真の30mmF1.4についても、塗装が弱いとの意見を目にしましたが、私が使う限り、他のシグマレンズも基本的には同じ塗装だと思いますが、特に弱いという印象はありません。コマンドダイヤル脇の小さな丸いボタンは、液晶画面用のライトです。
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(5) 液晶画面の表示もシンプルで、必要なことはこれで分かります。
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(6) 上面パネル右側は、AEL,露出補正,ISO切り替えダイヤルとよく使うボタンが配置されています。露出補正とISOは、ともにそれぞれのボタンを押しながら全面のコマンドダイヤルを回せばそれぞれ動かせますので、ファインダーから目を離さずに済みます。
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(7) SIGMAのカメラには、よく使う機能をまとめたQS(クイックセット)という独自の操作画面があります。DPではよく使うボタンなのですが、一眼レフのSD15では、QSのメニューがDPより少なく、ISOは、他社機種と同様のボタンとダイヤルで行う方法が採用されていました。しかし、昨年12月に行われた最初のファームアップで、SD15にも、QSの設定画面がDPと同じ2画面になり、ISOをQS画面が呼び出せるようになりました。DPと操作性の統一も図られ、これは実質的な改良だと思います。
(追加されたQS1画面。ISOのほか、AFモードや測光モードの切り替えが行えます) ※23年10月末現在の感想でいうと、やっぱり一眼レフの場合、従来のダイヤルやボタンの方が使い易く、QSはほとんど使っていないです。(DPではよく使います。)
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(最初SD15のQSは、このQS2のメニューだけでした。WBやRAW/JPEG,カラーモード等を設定できます。)
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(8) 電源ほかドライブ系のダイヤル。 ON,連写,10秒タイマー,2秒タイマー,ミラーアップ,オートブラケット。どれも実用的に使うものばかりです。私は通常1枚ずつ。照度が厳しい条件で静物撮影の際に2秒タイマーを使うことがあります。
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(9) ファインダーの見えは良好ですが、SD15に使用のFoveonセンサーは、APS-Cサイズより一回り小さいので、ファインダー像が小さいのが私には改善して欲しい点。これでピントや構図の確認は十分できますが、もっと大きい方が好きです。センサーがAPS-CサイズのSD1なら問題ない見えなので将来の解決策はある(笑)のですが、SD15でもよく見えるよう マグニファイヤーを用意してくれないかなぁ。
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(10) 右側のボタン2つは、測光モードとAF測距点の切り替え。ともにコマンドダイヤルと併用で操作します。測光モードは評価測光、中央重点、スポットの3つで、それぞれ目的に応じて使えばよく、私はほとんど評価測光のままです。途中ファームアップで液晶モニター表示の最適化が図られましたが、私にはちょっとオーバー目に表示されるように感じていて、ファームアップ後も通常マイナス露出(-0.3か-0.7)で撮っています。どのみちRAWでしか撮っていないので、現像時に調整しますから、調整の範囲に入ってくれれば特にそれ以上は求めていません。「最適な露出」は、私の場合、現像する度に変わるような気がします。
測距点はいろんな考えがあるんだと思いますが、私は中央1点で十分。意志に反して他のポイントで合焦されるくらいなら中央1点で合わせて横にズラす、昔ながらの使い方の方が好きです。AF精度もいろいろ意見がありますし、私も大満足している訳ではありませんが、一眼レフはこういうものだと思っていますし、一般的な精度はあると思います。最近はPCモニターで等倍で見てしまうので、どんなセンサーにも厳しい条件ですよね。私もブログに載せる写真はほとんど全て等倍で中心点のピントはチェックしますが、かといって等倍のような厳しい条件でのピント精度ばかりをカメラに求めるのも難しい注文だと思います。私はピントが正確に欲しい時はやっぱりMFをよく使います。
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(11) 液晶モニターはおよそ素敵な仕上がりとはいえませんが、特に困ってもいません。他社の素敵な液晶とは比べられない水準だと私も思いますが、私は正直言って撮影中はほとんどモニターを見ませんので困っていないという感じです。たまに照度条件によって露出の確認をしたり、ピントが厳しいと思う時に拡大して確認したりとかはしますが、そういう用途にはこれでも十分です。英語表記にしていると、シンプルなバックパネルのデザインのせいか、外国製のように見えます。何でかなぁと思っていたのですが、プラスティックの感じやレタリングの感じが実家にある旧いフォルクスワーゲンのタッチにちょっと似ているなと思いました。
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(12) どこをとっても保守的な感じのするデザインですが、唯一、ここだけはちょっと凝った造形だなと思うのが右側の親指が掛かる部分のデザインです。ホールド感を最適化させるためでしょう、工夫された形をしています。
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(13) ヒドイのはこの標準添付のストラップ。「SIGMA」の文字はペイントで、しかも最近は使う度にインクがあちこちに剥がれてベタベタ付くのでたまらず交換しました。
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   ストラップもいろいろありますが、今回は、デザインがフィットしそうだなと、アメリカのOP/TECHにしてみました。最初、首から普通にかけたときはそれほどいい印象ではありませんでしたが、ふとたすき掛けにしてホルスターみたいにして使ったら大変具合が良かったです。アメリカ人はこうやって使うのかな?なんて思いました。もともとシンプルなデザインが一層無国籍風になるなぁと自己満足しています。
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レンズごとの使用感はまた明日に。

2011.8.2
SIGMA DP2x
(一部、クローズアップレンズAML1併用)
by bjiman | 2011-08-02 01:41 | 使用機材シグマのカメラ・レンズ
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